2019年/アメリカ映画/169分
小さな田舎町で再び起きた連続児童失踪事件。
「COME HOME COME HOME(帰っておいで…)」という“それ”からの不穏なメッセージが届き、幼少時代に“それ”の恐怖から生き延びたルーザーズ・クラブの仲間たちは、27年前に固く誓い合った〈約束〉を果たすため町に戻ることを決意する。
だが“それ”は、より変幻自在に姿を変え、彼らを追い詰めていくのだった…。
スティーブン・キングの小説の実写版のリメイク。
本作は二部作のうちの後編にあたる完結編。
前作はツッコミどこは多々あるもののなかなか楽しめたので続けて続編を鑑賞。
今回もネタバレ満載レビューを。
「学校の怪談」のハリウッド版
オープニングはとあるゲイカップルが不良達に因縁つけられ一方的にボコられたあと川に落とされる(もはや普通に傷害事件)。
このゲイの方、その上さらにペニー・ワイズに狙われて殺されてしまうんだけど救いがなくてなんだか胸糞悪い。
せめて殺すなら因縁つけた不良達にしてくれよ。
いきなり主人公の弟の腕が食いちぎられ殺されてしまう前作のオープニングはショッキングで映画のつかみとしてはよくできていたのに今回はちょっとモヤモヤが残る。
前作は基本的には昔の日本映画でいう「学校の怪談」みたいな感じ。
子供達がとある街を舞台に友情や淡い恋愛なんかを絡めつつ怪奇現象に立ち向かう。
観てるこっちが恥ずかしくなるような青臭いシーンもありつつもペニー・ワイズとの恐怖シーンもバランスも良く小学生とかが観ると結構トラウマになりそうなレベルだった。
今回はその27年後という設定で大人になった主人公達が再びペニー・ワイズと対決する話。
もう内容は前作のままというか…
もはや焼き回し。
人変えて騒いでるだけみたいな感じ。
そもそも大人になった主人公達の顔が子供時代とうまく繋がらなくて必死にちょいちょい過去のシーン出して関連付けようとしてるけど違和感しかない。
そして根本的な疑問なんだけどなんでいい大人が誰も拳銃を持っていかないのか?
前作の子供時代に銃が手に入らないのはわかるけど物騒な敵と戦うんだから普通もっと武装していくでしょ。
なんであんな体験したのに何も学ばずに再度丸腰で挑むのか。
あとやたら黒人が仕切ってた儀式は失敗に終わるんだけど、だったらあの想い出の品集めるくだりは一体何だったんだ…
ただ無駄に尺が長くなっただけ。
血がドバーッと出てくる演出とかもなんだか前作の焼き回しで全てにおいて前作を超えるようなシーンってなかった様に思える。
少なからず前作にはジワジワっとした恐怖みたいなのがあったけど今回はただ普通にモンスターが出て襲ってくるっみたいなのが多くて何の芸もなかった。
唯一ヒロインの元親父の家に住んでる婆さんのシーンはドキドキした。
「何か気持ち悪いな」みたいな感じはこないだ観た「ゲット・アウト」にも通ずる。
だけどその後普通に老婆のモンスターに化けて興醒め。
そしてこのヒロインはDV夫がいながらも男とじゃれ合う始末。
主人公にいくかと思ったけど結局元デブ(今はイケメン)と一緒になるのも都合良すぎる。
お前絶対おデブ君がイケメンになったからだろ、このクソビッチがと思ってしまった。
予想外だったのが仲間のうち2人が死んでしまうということ。
「こういうタイプの映画は誰も死なない」と勝手に思い込んでたけどこれはいい裏切りかと。
結局ペニー・ワイズの秘密もクソもなく宇宙からやってきた「蜘蛛」って…
前作が70点としたら今作は50点くらいでしょうか。
明らかにこんな感じだろうなと思ったらまさに想像の域を出ない作品になってしました。
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