2017年/イギリス映画/111分
パンデミックにより人類の大多数が捕食本能に支配され凶暴化し、社会が崩壊した近未来。イングランドの田舎町にある軍事基地では、ウイルスに感染しながらも思考能力を保つ子供たち“セカンドチルドレン”から、全世界を救うワクチンを開発する研究が進められていた。ある日、その子供たちの中に知能を持つ少女メラニーが現れ……。
いわゆる今更のゾンビ映画なんだけどこれが飽きずに最後まで観ることができた。
今まで散々ゾンビ映画なんて作られてきて「もう新しいパターンなんてないだろう」と思ったけどちょっとまた新たなテイストの映画です。
主人公のメラニーはウイルス感染してるんだけどなぜか人間の理性がある「第2世代」と呼ばれるハイブリッド。
ちゃんと良心があって賢い子なんだけど腹が減ると猫を追っかけて食べちゃう凶暴性も秘めている。
ある時、メラニーみたいな「第2世代」の子供達が収容されている基地がゾンビ(ハングリーズ)に襲われ、無事脱出。
ちなみにメラニーはゾンビとのハイブリッドなのでゾンビ達に狙われる事はないというイージーモード。
脱出後はメラニーが慕っている先生や兵士たちと行動を共にし食料を求めて転々とすることに。
その後もメラニーの機転で幾度となくゾンビたちから先生達を救い危機を回避するんだけど最終的にメラニーのとった行動がある意味衝撃的で…
メラニーは「ゾンビになる実」で覆われた塔に火をつけてしまう。
熱で実は割れ、空気中に菌が舞いそれを吸った人間はゾンビになってしまう。
つまりメラニーがやったことって、人類滅亡…
うそーん…
ていうかここにきて何してんだよお前。
「人間の世界を終わりにしたの」ってサラッとメラニーが言うんだけどなんでそういう考えになったかの説明はなくて随分はしょってる感じがするし、かなり怖いんだけど。
まぁ、考え様によっちゃこのままの状況で人類が幸福になる確率なんて相当低いだろうからいっその事みんなゾンビの方が楽っちゃ楽なんだろうけど。
こうして世界は第2世代とゾンビたちのものになり、唯一生存した先生は基地に残ったまま(外に出ると空気感染してしまう為出れない)教師として彼ら第2世代を指導するところで物語は終わりを迎える。
なんだかハッピーエンド風にしてるけど果たしてこれがハッピーエンドなのかは疑問ではある。
多分このラストで映画の評価は真っ二つになるだろうな。
だけど個人的には意外性があって人類がこの世界の覇者とは限らないと思ってる私には何故かすんなりと受け入れられた。
これはこれで新しい展開かなと。
外に出れないならこの先生は何を食って生きてるのか?は凄く気になるところだけど…
ゾンビ達は匂いや動くものに反応するというオーソドックスなものでダニー・ボイル監督の「28日後…」ばりの猛ダッシュで襲ってくる。
だから特にゾンビ達に新たな要素はなく、よってゾンビへのアプローチも「ウォーキング・デッド」の域を出ないものになっているのでその辺求めてる人には少し物足りないかな。
少なくとも時間の無駄だった…とはならないと思うのでゾンビ映画好きは是非。
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