1944(昭和19)年2月。18歳のすずは、突然の縁談で軍港の街・呉へとお嫁に行くことになる。
夫・周作のほか、周作の両親と義姉・径子、姪・晴美も新しい家族となった。
配給物資がだんだん減っていく中でも、すずは工夫を凝らして食卓をにぎわせ、衣服を作り直し、時には好きな絵を描き、
毎日のくらしを積み重ねていく。
1945(昭和20)年3月。呉は、空を埋め尽くすほどの艦載機による空襲にさらされ、すずが大切にしていたものが失われていく。
それでも毎日は続く。
そして、昭和20年の夏がやってくる――。
この時期という事で、公開当時に映画館に観に行った「この世界の片隅に」を再視聴。
えらく暗く描かれがちな戦争もの中で家族との暖かいエピソードをサラッと描く本作のアプローチは好きなんだけどどうしてもこの映画を手放しに賞賛できない点がある。
それは私がこの主人公であるすずさんが苦手ということだ。
ふわーっとした空気感で相手の空気が読めないメンヘラ気質。
そして何かあるとふと予期せぬ行動にでたり悪気なく周りを巻き込むタイプ。
しかも厄介なことに結構頑固ときた。
うーん、かなり苦手。
それでも物語の前半はクスっと笑えるくらいなんだけど姉さんの子供が死んでしまう辺りからだんだんしんどくなってくる。
すずさんの感性はだいぶ豊かなのは理解できるけど普段感情をおさえた人間がふと爆発させる感じをアニメで見せられるのもしんどいなという印象。
あと絵がいかにもアニメなのに主人公たちは突然接吻し出したり抱き合ったりする描写に少し生々しさを覚えてしまう。
子供と観ていてこのシーンはなんか、微妙な気持ちになるのは私だけなのか。
それにザ・フォーククルセダーズの原曲が好きなんだけどこの映画のアレンジがどうも好きになれない。
哀愁を漂わせるアルペジオがオーケストラ調になるのも違うかな。
すでにこの映画を観るのは3回目なんだけど毎回同じ気持ちになる。
という事はこの映画、やっぱり自分には合わないんだろうな。
それでもすずを演じたのんは確かにハマり役なのは理解できるしのん以外にすずは考えられない。
作り手の想いや全体を通してこの映画が伝えたいメッセージも伝わった。
あとは単純に私が合わないだけということか。
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