東京・三鷹にある蕎麦屋「吉田屋 玄庵」。
東京・三鷹の住宅街の中で、
ひっそりと暖簾を掲げる一軒の蕎麦屋がある。
その名も「吉田屋 玄庵(よしだや げんあん)」。
蝉の声が響く真夏の日、
格子戸を開けると、ひんやりとした空気とともに
石臼の香ばしい香りがふわりと鼻をくすぐる。
派手さはない。
だが、この店には“味の静けさ”がある。
「吉田屋 玄庵」とはどんな店?
住所は三鷹市野崎4丁目。最寄り駅はJR三鷹駅。
駅からはやや離れている。
木造の建物に小さな暖簾。余計な装飾も看板もなく、
初めて訪れる人は通り過ぎてしまうほど控えめだ。
だが中へ入ると、
清潔感ある木のカウンターと、柔らかな照明が迎えてくれる。
席数は14席。テーブル10席、カウンター4席。
昼時には、三鷹や調布の蕎麦好きが静かに列をつくる。
自家製粉・十割そばの香り
玄庵の蕎麦は、十割。
それも自家製粉で打たれる本格派だ。
蕎麦粉は茨城県産の「常陸秋そば」。
粒のまま仕入れ、その日の湿度と気温に合わせて石臼で挽く。
香りを最優先にした蕎麦は、口に含むとふわっと穀物の甘みが広がり、噛むほどに旨みが増す。
細切りながら芯のある打ち方で、つるりと喉を通り抜ける軽さが印象的だ。
夏の暑い日に食べても重さを感じない。
これぞ、職人が生み出す“涼”の一椀。
2018年7月訪問
三鷹へきた。
前日は焼肉で胃もたれ気味。
蕎麦でも食べたいなと思ってネットで探してたらちょうど隠れ家的な蕎麦屋を発見。
いや、これ絶対わからないだろ。
本当に隠れてるんだもん。
まるで人の目に触れるのを拒んでいるかのようだ。人を呼びたいのか呼びたくないのか謎だ。
けどとてもスタイリッシュな感じがする。
うん、一筋縄ではいかぬ感じ。
鉄筋コンクリートの店内はシックでとても静か。
なんだろう、この空間は。こんなに静かな店ははじめてだ。
メニューはこんな感じ。
どうせならたまには鴨ざるにでも。
最近鴨そばにハマってます。
店主は1人かな?静かに作ってます。
ほどなくしてやってきた。
鴨ざる 1,600円
あら、とても綺麗。
蕎麦に鴨が入ったつけ汁、別皿で鴨焼き。
鴨、長ネギ、四つ葉、星型の麩。
鴨焼きが2枚。タレにつけてある。
蕎麦は茨城の「常陸秋そば」を使用。
香り高くて甘みのある蕎麦が特徴。
思ったよりもけっこう細くて短い。
つゆはなかなか濃いめのどっしりタイプ。
つゆは、キリッとした辛口。
鰹と宗田節の旨みを軸に、甘みを極力抑えた江戸前の味。
蕎麦をつける量を少し控えると、香りが一段と引き立ち、喉を通る瞬間にほのかな渋みと旨みが重なる。
あとは好みなのかな。
このつゆなら個人的にはもっとゴワゴワした田舎蕎麦の方が合っているように思えた。
蕎麦自体の風味やのど越しはいい。
鴨肉はきめ細かくて噛むとキュッとした食感がいい。
そこに冷たい十割そばをくぐらせる。
その瞬間、鴨の脂が香り立ち、冷たい蕎麦が一気に温もりを帯びる。
この温冷のコントラストがたまらない。
鴨焼きも甘ダレにつけてあるが嫌みなくていくらでも食べられそうだ。
最後は蕎麦湯を入れて一気に飲み干す。
最後の一滴まで美味しくいただいた。
ごちそうさまでした!
店主のこだわりと流儀
「香りを食べる蕎麦」を自らの流儀として磨き上げた。
“そばは香り、つゆは影”。
すべては蕎麦を生かすために設計されている。
天ぷらや一品料理も最小限。
あくまで主役は蕎麦。
食べ終えるまで、余計な音も会話も必要ない。
店舗情報
住所:東京都三鷹市野崎4-7-14
ジャンル:そば
席数・客席構成:14席(テーブル10席、カウンター4席)
禁煙、カード不可、駐車場なし(近くにコインパーキングあり)
定休日・営業時間(過去情報として)
定休日:水曜日、第二木曜日
営業時間:昼 11:30~14:30、夜 16:30~18:00(ただし土日は通し営業)
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