東京・新宿にあるラーメン店「横浜家系ラーメン みどり」。
「新宿=ラーメン激戦区」は誰もが知る常識。しかし、こと横浜家系ラーメンに限っては、長らく空白地帯だったのをご存知だろうか。
そんな中、2025年1月に突如としてオープンしたのが「横浜家系ラーメン みどり」。家系不足に悩む都心部において、まさに救世主とも言える一杯を提供している。
家系ラーメン不毛地帯・新宿に突如現れた“みどり”
新宿と言うと「町田家」「山本家」、そして「壱角家」くらいしかなく、大きい街のくせして家系ラーメンが乏しい街。まぁ、渋谷もそうだけど。
場所は中本や二郎や武蔵なんかの競合だらけの小瀧橋通り。西武新宿駅から徒歩2分、JR新宿駅西口からも徒歩7分とアクセスも良好。
「らぁ麺 はやし田」が手がける意欲作
運営は新宿中をシメてるんじゃないかと思うくらいの「らぁ麺 はやし田」などで知られる株式会社INGS。
淡麗系のイメージが強い同社が家系ラーメンという濃厚ジャンルに挑んだ意欲店。
店舗情報
住所:東京都新宿区西新宿7-4-6 ストーク新宿井岡101
アクセス:西武新宿駅から徒歩約2分、JR新宿駅西口から徒歩約7分
営業時間:11:00~23:00(年末年始を除き無休)
座席数:カウンター15席のみ
支払い方法:現金のみ(クレジットカード、電子マネー、QRコード決済不可)
公式サイト:https://www.ramenings.com/midori
Instagram:@yokohamaiekei.midori
店舗とサービス
家系ラーメン御用達の酒井製麺ではなく、菅野製麺所の札。別に「酒井製麺じゃなきゃいけない」とは思わないのでどのくらいスープに馴染む麺か楽しみだ。
ちなみに豚骨の匂いはない。ドアが開きっぱなしだから?果たして店で炊いてるのかどうかは確認取れず。
ジャスミン茶とルイボスティーが無償というちょいと嬉しいサービス。脂を流す効果もあり、家系ラーメン特有のヘビーさを和らげてくれる。こうした配慮は、女性客や家系初心者にも嬉しいポイント。
家系ラーメン店でこういうのないよね?
実食レビュー|バランス型で直系寄りの一杯
・ラーメン 900円
直系っぽい黒丼に金の文字。
チャーシュー、ほうれん草、海苔3枚、ネギとまさに家系なビジュアル。
豚骨の香りは控えめで、店内に動物系の重さはほとんどない。
醤油の立ち方はマイルドで、どちらかと言えばバランス型の家系。塩気で攻めるタイプではなく、旨味でじわじわと攻めてくるタイプだ。
簡単に言えば動物系が程よく出て程よく濃厚。醤油ガツンと言うパンチ力はないがだいぶ直系のそれっぽい。
家系御用達の酒井製麺ではなく、「みどり」が採用したのは菅野製麺所の麺。
直系よりもやや細めながらもグッと力強いコシがあり、スープとの絡みも良好。おそらく特注品か、それに近い選定がされており、直系ラーメンへのリスペクトが感じられ、だいぶ研究したのがわかる。
チャーシューは少々パサつきが目立ち、若干の酸化臭が気になった。スモーク香が入っていれば、より「家系らしさ」が引き立っただろう。ほうれん草はやや柔らかめで、クタ系好きには好印象。海苔は厚みがあり、スープへの浸し甲斐あり。
総評|“家系初心者にも優しい”新宿の新定番に
「みどり」は、直系の味をベースにしつつも、クセを抑えたバランス重視の一杯。ヘビーな印象の強い家系ラーメンの中でも、比較的マイルドな味わいで、幅広い層に受け入れられる完成度。
「家系ラーメンにチャレンジしたいけど、こってりすぎるのはちょっと…」という人にもおすすめできる、ちょうどいい家系がここにある。ごちそうさまでした。