東京・神泉にあるスペイン料理店「ミネバル」。

渋谷駅周辺は飲食店がひしめく一方で、「落ち着いて、料理そのものと向き合える店」は意外と少ない。まるで動物園状態。
そんな中で、奥渋谷と呼ばれる神泉エリアには静か食事を楽しめる店が幾つか存在する。
スペイン料理店「ミネバル」もその一つ。
本記事では同店の魅力を存分に紹介していくとする。
「ミネバル」ってどんな店?

こちらのお店、移転を繰り返し3度目の店舗。
当初はスペインバルだったが、その後に本格的なスペイン料理店に進化。
2024年1月20日に渋谷・円山町(旧姉妹店「tasca tokyo」の場所)へ移転リニューアルオープン。
1階がカジュアルなバル、2階が予約制のレストランになっており、ミシュランガイドにも掲載された人気店。
オーナーシェフの峯義博氏は、大阪で料理の基礎を固めたのちスペインへ渡り、現地で本場のバル文化と郷土料理を体得。
帰国後は都内の複数のスペイン料理店で研鑽を重ね、2011年に神泉で「ミネバル」を開業、
峯シェフの料理は一貫して「素材ありき」「過剰な演出をしない」という思想に貫かれている。
店名はそんな峯さんが営むバルというのが由来。
季節の食材を軸に組み立てられる料理は滋味深く、そこに寄り添うのはスペイン産ワイン、とりわけシェリー酒の存在だ。
現在の二層構成(1階バル/2階レストラン)は、まさに峯シェフの歩みそのものを体現した形と言える。
2025年12月訪問
何軒目だろう?神泉の「neo (ネーオ)」、「Italian bar Jurio」からのハシゴ。


こちらは昨年に移転してきたスペイン料理店ですね。移転を何度か繰り返しているようで。


今回は一階のバルでの利用。
2階は予約制のレストラン。モダンスパニッシュを提供している。
すっかり酒も入っての訪問で申し訳ないが、料理が思った以上のクオリティでオーダーが止まらない。
以下、いただいた料理。
・パン

なんとあおさ入り。

しっとりとして磯の香りがして、これがやたらと旨くてこれだけでワインが進む君。
・スペイン風オムレツ 880円

・海老アヒージョ 1,320円

海老は火が入り過ぎず、ぷりっとした食感をしっかりキープ。
滲み出る甘みと旨味がオイルに溶け込み、にんにくの香ばしさと合わさった完成度の高い仕上がり。
パンを浸す手が止まらず、前菜としてもワインのスターターとしても非常に優秀な一皿。
・白子アヒージョ 2,480円

白子のとろけるコクを、オリーブオイルの熱で一気に引き出したアヒージョ。
火入れは絶妙で、表面はふるっと、中はクリーミー。旨味だけがきれいに残ります。
ほろ苦い菜の花が全体を引き締め、重くなりがちな白子料理を最後まで心地よく食べさせる構成。
パンが止まらないのはもちろん。
・おかわり自家製パン 330円×2

旨過ぎてパン追加
・イカ墨のパエジャ 3,520円

パエリアって日本語の呼び方なんです。
本場の呼び方だと「パエジャ」や「パエーリャ」が正確。ここでも本場の呼び方がメニューに記載されている。
濃厚なイカ墨とムール貝の出汁で構成されたパエリア。
塩気が前に出すぎず、日本人の舌にすっと馴染むまろやかさがある。
イカ墨と魚介の濃厚な旨味に、食べ進めるほどに完成度の高さを実感する一皿だ。
正直、このパエリアのために再訪したいと思わせる力がある。
・白エビとムール貝のパエジャ 3,630円

塩を使わず素材の塩味だけで作る看板メニュー。
魚介の旨味を真正面から感じさせるパエリア。
ムール貝から滲み出た出汁が米一粒一粒に行き渡り、噛むほどに旨味が増していく。
鍋底にはしっかりとお焦げが生まれ、香ばしさが全体を引き締める。
レモンを絞れば後味は軽やかになり、ワインとの相性も抜群。
空間は落ち着いていて居心地がよく、料理とワインに自然と集中できる。
価格的も高級店ほどではなく、適度。
しっぽりデートにも、少しおしゃれをした女子会にも向いており、ちゃんと美味しいスペイン料理とワインを楽しみたい夜にちょうどいい店だ。
神泉のおすすめグルメ3選



【aca 1°(アカ)】の動画
店舗情報
名称: ミネバル
住所: 東京都渋谷区円山町5-13 ヴィータ道玄坂1F
最寄駅: 神泉駅(徒歩1分)/渋谷駅(徒歩8分)
営業時間:
12:00〜15:00(L.O.14:30)
18:00〜23:00(料理L.O.22:00/ドリンクL.O.22:30)
定休日: 月曜
席数: 32席
備考:
・1階バル/2階レストラン構成
・個室あり(6〜8名・半個室)
・貸切可
・全席禁煙
・サービス料:テーブルチャージ550円/人
・カード可(VISA、Master、JCB、AMEX、Diners)
オープン日: 2024年1月20日(現店舗)







