東京のカレーシーンは今、「スパイスカレー」を中心に大きく進化している。
南インド料理をベースにした本格派、和出汁を合わせた創作系、間借り営業から人気店へ成長した店など、そのスタイルは実に多彩であり、香りや重なりを楽しむ料理として定着し始めている。
そこで本記事では、実際に食べ歩いた中から、東京で本当におすすめしたいスパイスカレー店を厳選。
百名店クラスの有名店から、行列のできる人気店、独自路線を貫く一軒まで整理して紹介していく。
※新店や閉店、移転などがあれば随時更新予定。
下北沢エリア
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Curry Spice Gelateria KALPASI|カレーとスパイスジェラートで魅せる異色店

千歳船橋の人気店「カルパシ」の2号店として下北沢に誕生したスパイスカレー店。
南インドやネパールの要素を取り入れたカレーに加え、スパイスジェラートも楽しめる独自性の高い一軒。
カレーは複数種を組み合わ、豆のカレー、ケララチキン、ネパーリーポークなどを副菜やアチャールと一緒に味わう構成。
レンズ豆の風味、チキンの辛味、ネパール山椒を効かせたポークの酸味と油分がそれぞれ異なる表情を作る。
最初は単体で味わい、途中から副菜ごと混ぜることでスパイスの香りや酸味、食感が一体化していく下北沢を代表するお店。

エイトカリー|下北沢で味わう札幌発スパイスカレーの実力

2020年に下北沢でオープンした札幌発のスパイスカレー専門店。
札幌の人気店「E-itou Curry」の東京進出店として知られ、ラーメンスープ作りの技法を応用したカレーや、スパイスを効かせた無水カレーなど独自性の高いメニューを展開している。
看板メニューのひとつであるパキスタン風無水カレーは、水を使わず鶏肉や野菜の旨味を凝縮させた一皿。
ホロホロになるまで煮込まれた鶏肉に加え、素揚げしたじゃがいもや人参、ブロッコリーが彩りを添える。スパイスは強すぎず、素材本来の味わいを引き立てるバランス型で、スパイスカレー初心者でも食べやすい。
さらに硬めに炊かれたライスの完成度も高く、カレーとの一体感も抜群。

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世田谷・小田急線エリア
Kalpasi|店主のスパイス愛が詰まった完全予約制カレー

千歳船橋にある完全予約制のスパイス料理店。
店主・黒澤功一氏が間借りカレー時代を経て開いた店で、週替わりのワンコースを提供している。
スリランカスタイルのプレートは、海老、チキン、魚のカレーに加え、レンズ豆や青菜、ココナッツ、アチャールなど多彩な副菜を組み合わせる構成。
甘味、酸味、苦味、辛味がそれぞれ別方向から立ち上がり、混ぜることで複雑な一体感が生まれる。
一品ごとの手数が多く、スパイスの組み合わせも緻密。食後のジェラートまで含めて完成度が高い。

弐番亭|週1日だけ現れる経堂の間借りスパイスカレー

経堂駅南口近くの「ISLAND cafe&dining」で毎週火曜日のみ営業する間借りスパイスカレー店。
週に1日だけという営業形態ながら、スパイスカレー好きの間で知られる存在となっている。
看板メニューは複数のカレーを楽しめる2種盛り。挽肉や蓮根を使った看板メニューの弐番亭カレーと、酸味を効かせたポークカレーなどを組み合わせ、副菜とともに味わう。
スパイスの香りを活かしながらも食べやすくまとめられており、最後は全体を混ぜ合わせて楽しめる。
営業日は火曜日限定。カフェを利用した落ち着いた空間でいただくスパイスカレー。

高円寺・中野エリア
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ホールスパイスカレー青藍|「香りを食べる」高円寺屈指のスパイスカレー名店

高円寺・庚申通り商店街に構えるスパイスカレー専門店。
最大の特徴は、注文ごとにホールスパイスを炒めて香りを立たせるスタイル。「香りを食べる」をテーマに、辛さだけではなくスパイスの立体感や余韻を重視している。
看板メニューのスパイシーチキンカレーは、花椒などのホールスパイスが口内で弾け、食べ進めるごとに香りと刺激が膨らんでいく。副菜も甘味、酸味、食感のバランスがよく、一皿全体で完成されている。
化学調味料に頼らず、出汁感や旨味も丁寧に組み込まれており、高円寺を代表するスパイスカレー店の一つ。

かりい食堂|多国籍スパイスが重なり合う高円寺の中毒系カレー

高円寺駅近くの住宅街エリアに構えるスパイスカレー専門店。店主はスパイス研究家・渡辺玲氏のカレー学校で学び、間借り営業を経て独立した。
コンセプトは「ここではないどこカレ〜」。インド、スリランカ、ネパール、パキスタン、日本など複数の食文化を混ぜ合わせた独自路線が特徴で、スパイスの重なりや香りの複雑さで食べさせるタイプ。
定番の骨付きチキンカレーに加え、羊や季節食材を使った月替わりカレーを展開。副菜やパクチーも含め、一皿全体で味の変化を楽しませる。
店内は高円寺らしいカルチャー感のある空気で、音楽ネタ満載の独特なメニュー説明も名物。かなりスパイス感が強く、カレー好きほど刺さる一軒。

negombo33 高円寺|ラムキーマとポークビンダルーが光る人気スパイスカレー店

西所沢の人気カレー店「negombo33」の姉妹店として高円寺に展開したスパイスカレー専門店。
看板メニューはラムキーマとポークビンダルー。ラムキーマは粗挽きラム肉の肉感と香りをしっかり残し、花山椒やピンクペッパーで立体感を加えたもの。ポークビンダルーはビネガーの酸味とスパイスの刺激、ホロホロに煮込まれた豚肉の旨味が共存している。
サフランライスやアチャールまで含めて完成度が高く、カフェのように落ち着いた空間で本格スパイスカレーを楽しめる。高円寺を代表する人気店の一つ。

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神保町・御茶ノ水エリア
エチオピア 本店|神保町で1988年創業、スパイスカレー文化を牽引する名店

1988年創業。神保町のカレー激戦区で長年支持を集めるスパイスカレーの老舗。店名はエチオピアコーヒーに由来し、創業当初はカレーとコーヒーの店としてスタートした。
最大の特徴は辛さを0倍から70倍まで無料で選べること。看板メニューのビーフカリーや野菜カリーは、唐辛子の刺激だけでなく複数のスパイスによる奥行きのある香りと旨味が魅力だ。
注文後に提供されるじゃがいもも名物として知られている。
ブロッコリーやナス、きのこ類など野菜をたっぷり使ったカレーは食べ応えがあり、スパイスの複雑な香りが食欲を刺激する。神保町のスパイスカレー文化を語るうえで欠かせない一軒である。

渋谷・恵比寿エリア
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Spice Theater Shibuya AXSH|札幌発の人気スパイスカレー

札幌で人気を集めるスパイスカレー店の東京拠点として、2024年に渋谷AXSHへオープン。
インドやネパールのスパイス料理をベースにしながら、日本の出汁文化も取り入れた独自路線のカレーを提供している。
カレーは複数種類から選べ、今回は無水チキンとポークビンダルーの2種を選択。
無水チキンは凝縮した鶏の旨味にスパイスと酸味が重なり、一種類だけでも完走できるほど完成度が高い。ポークビンダルーは辛さよりもビネガー由来の酸味が前に出て、豚肉の肉感も楽しめる。
バスマティライスやアチャールと合わせることで、食べ進めるごとに味の表情が変化するのも魅力。
渋谷駅近くの商業施設内にありながら、スパイスカレー好きも満足できる本格派。

カレーショップ初恋|スリランカ×南インド系の旨辛スパイスカレー店

道玄坂のスナック跡地を活かした空間で営業するスパイスカレー専門店。
スリランカや南インド料理をベースにしながら、日本の出汁感や旬食材を掛け合わせた独自スタイルが特徴。化学調味料・小麦粉不使用で、副菜まで丁寧に作り込まれている。
名物の「初恋チキンカレー」は魚介出汁を感じさせる柔らかな旨味が特徴で、「スパイスラムキーマ」は粗挽きラム肉の食感とスパイス感が強い。副菜や豆カレー、アチャールを混ぜながら食べ進めることで印象が変化していく。
昭和歌謡が流れる独特な空気感も魅力。渋谷のスパイスカレーシーンを代表する人気店の一つ。

GOOD LUCK CURRY|フレンチ出身シェフが作る旨味重視のスパイスカ

代官山の人気ビストロ「Ata」を手掛ける掛川哲司シェフによるスパイスカレー専門店。
魚介出汁をベースにしたカレーが特徴で、フレンチ出身らしくスパイスだけで押し切らず、出汁の旨味や厚みで食べさせるタイプ。
ポークジンジャーカレーやホタルイカと菜の花のカレーなど、季節食材を使った週替わりメニューも魅力。
副菜やサフランライスまで含めて一皿の完成度が高く、彩りも綺麗。カフェのように軽やかな空間で、恵比寿らしい都会的なスパイスカレーを楽しめる一軒。

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赤坂・六本木エリア
胡粋|インド・タイ・麻辣が一皿で共存する赤坂の個性派カレー

下北沢での間借り営業時代からカレー好きの間で話題となっていたスパイスカレー店。赤坂駅近くの地下空間に実店舗を構え、一気に人気店となった。
看板メニューは「ほうれん草塩麹チキンカレー」。塩麹の丸み、青味のあるほうれん草、スパイスの香りを重ねた軽やかな仕上がりが特徴。
さらにタイ風グリーンカレーや麻辣キーマなど、インドだけに寄せない多国籍な構成もこの店らしい。
特に3種盛りは完成度が高く、タイ・インド・中華のニュアンスが一皿で交差し、香りや食感、素材の組み合わせで食べさせるバランス型。
センスの良さで印象を残す赤坂のランチではかなり貴重な存在です。

新宿エリア
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チキュウマサラ|旅する発想から生まれた新宿三丁目のスパイスカレー

新宿三丁目にある間借り営業のスパイスカレー店。
写真家としても活動するエドワード・ヘイムス氏が手がけ、世界各国で学んだ料理の要素を取り入れた独創的な一皿を提供している。
看板メニューは数種類のカレーと副菜を組み合わせたカレープレート。スパイスを前面に押し出しながらも刺激一辺倒ではなく、酸味や甘味を織り交ぜた食べやすい仕上がり。
店内はカウンター中心のコンパクトな空間で、落ち着いた雰囲気。世界各国の食文化とスパイスカレーを融合させた個性的な一皿は、新宿エリアでも独自の存在感を放っている。

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銀座・日本橋エリア
スパイシーカリーハウス 銀座半月|美しい盛り付けと繊細なスパイスが光る銀座の人気カレー店

新宿三丁目の人気店「スパイシーカリーハウス 半月」の2号店で、銀座で連日行列ができる人気店。
看板メニューは左右対称に盛り付けられた2種盛りカレー。
中央のターメリックライスを挟み、日替わりや月替わりのカレー、副菜、アチャールを美しく配置した一皿は見た目の完成度も高い。
ホールスパイスとパウダースパイスを組み合わせた香り豊かな味わいが特徴で、チキンカレーは優しい口当たりながらスパイス感をしっかり感じられる。
銀座エリアでスパイスカレーを語るうえで外せない人気店のひとつである。

多摩エリア
RAINBOW SPICE MASALA STALL|立川レインボウスパイス直系の人気スパイスカレー店

埼玉・西所沢の人気カレー店「negombo33」の姉妹店として誕生した「negombo33 高円寺」。
ラムキーマは粗挽きラム肉を赤ワインとトマトで煮込み、花山椒、ピンクペッパー、生姜などを重ねたもの。ラム特有の香りをしっかり活かしながら、スパイスで輪郭を立たせている。
ポークビンダルーはビネガーの酸味とスパイス感を強めに出しつつ、豚肉はホロリと崩れる柔らかさまで煮込まれている。
さらにサフランライスも特徴的でビリヤニのように色ムラを残しつつ、もっちりした食感でカレーとの馴染みも良い。
ヴィーガン対応やグルテンフリー対応も行っており、テイクアウト・デリバリーにも対応する。

カレー会議室|身体に優しいのに満足感が高い立川の本格スパイスカレー

立川駅北口エリアに構える「カレー会議室」は、小麦粉・化学調味料不使用を掲げるスパイスカレー専門店。
油や砂糖も控えめにしながら、スパイスと素材の力で組み立てるスタイルが特徴で、「身体に優しい」を打ち出しつつも、味の満足感をしっかり確保している。
カレーは1種盛り・2種盛りを中心に展開。ターメリックライス、副菜、アチャール、タンドリーチキンなどをワンプレートに盛り込むスタイルで、見た目にも華やか。
特に人気なのが「ポークビンダルー」。酸味とスパイス感のバランスが秀逸で、ホロホロに煮込まれた豚肉の旨味もしっかり感じられる。
一方、「南インドキーマカレー」はココナッツの丸みを持たせながらも、挽肉の肉感を強めに出したタイプ。
さらに、副菜の完成度も高い。青唐辛子のアチャールはかなり刺激的で、辛党なら必須レベル。卓上スパイスで辛さ調整できるのも嬉しいところ。
店内は木目調でカフェのような空間。一人客や女性客も多く立川エリアは近年スパイスカレーの層が厚くなっているが、その中でも「カレー会議室」は、健康志向とちゃんと美味いを両立したバランス型の一軒。

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