ビリヤニは、米・肉・スパイスの重なりで完成度が決まる奥深い料理である。
ある種、ムラ感を楽しむ料理でもあるビリヤニは、カレーよりも好きという方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、実際に食べ歩いた中から本当に旨いビリヤニの店だけを厳選した。
※新しい店が出れば、このリストは随時更新する。
【小川町】ビリヤニ大澤|一斉提供でピークを合わせる、体験として完成したビリヤニ

「ビリヤニ大澤」が別格なのは、単にビリヤニが旨いだけではなく、一斉提供・一種類勝負・ライタ・キンキンのコーラまで含めて体験として組み立てていること。
10席カウンターでの一斉スタート制も、大鍋で炊いた米と肉とスパイスのピークを揃えるため。
ここまでビリヤニをコースのように扱う店は珍しい。
しかも面白いのは、青パパイヤ由来の酸味、粒胡椒、ライタで食べ進めるほど表情が変わっていく点で、一皿が後半に向かって膨らんでいく。
さらに大ぶりの骨付きマトン、凍る寸前まで冷やしたコーラまで全部に意味がある。
ビリヤニを「料理」ではなく「体験」に昇華していることこそ、この店が特別な理由である。

【銀座】カーン・ケバブ・ビリヤニ|果実とスパイスが重なる、複雑味で食べさせる本格ビリヤニ

単なるスパイス炊き込みではなく、果実やハーブまで織り込んで複雑味で食べさせるビリヤニを提供している銀座の名店。
トマト、オレンジ、レモン、レーズンまで入ることで、辛味だけで押さず、酸味・甘味・香りが一口ごとに表情を変える。
しかもチキンは大ぶりで量も多く、ボリューム面も強い。
系列の「ハリマ・ケバブ・ビリヤニ」と通じる部分はあるが、こちらはより重層感が前に出る印象。

【上野】ハリマ・ケバブ・ビリヤニ|量・肉・スパイスの三拍子が揃う上野の実力派ビリヤニ

銀座の「カーン・ケバブ・ビリヤニ」と同系列で、東京で本格ビリヤニを広めてきた系譜。
その魅力は、まず量をケチらないこと。「少なめ」で頼んでもしっかり量があり、大ぶりのチキンがゴロゴロ埋まっている。
しかも、ただ量で押すだけではなく、バスマティライスの軽さと後半で立ち上がるスパイスの構成で、重くさせず食べ切らせるのが上手い。
さらにライタまで含めて一皿として完成しており、南インド料理店的な繊細さと、パキスタン寄りの肉の力強さが同居しているのも面白い。

【茅場町】ナワブ ビリヤニ ハウス 茅場町店|パラパラのバスマティが光る王道チキンビリヤニ

「ナワブ ビリヤニ ハウス」が面白いのは、スパイスの過剰な刺激ではなく、バスマティライスの香りと粒立ちそのもので食べさせるところにある。
色のグラデーションが美しいパラパラふわふわの米は軽やかで、口に運ぶたびに香りが抜ける。
しかもライタを合わせることで、ヨーグルトの酸味が全体を立体的にしてくる。
この店はチキンの存在感も強く、具を盛った炊き込み飯ではなく、米・香り・肉のバランスで成立しているのがいい。

【高円寺】エリックサウス 高円寺カレー&ビリヤニセンター|香りで食べさせる王道マトンビリヤニ

南インド料理の火付け役となった料理店。派手な辛さや過剰な重さではなく、バスマティライスとハーブ、スパイスの香りの積み上げで食べさせる。
レモンリーフやミントがふわりと立ち、エアリーな長粒米がほどけ、食べ進めるほど香りのレイヤーが右肩上がりに膨らんでいく。
ここは「濃い味で押すビリヤニ」ではなく、香りで成立させる王道タイプ。さらにライタを混ぜることで輪郭が変わり、味にグラデーションが生まれるのも面白い。
尖りすぎず、それでいて凡庸でもない。

【代々木】アヒリヤ 代々木店|軽さより旨味で押す、どっしり型ビリヤニ

パラパラ軽快なビリヤニではなく、味の濃さと旨味で押すどっしり型。
バスマティライスを使いながら、一般的なエアリーなタイプより密度があり、しっかり味を乗せてくる。
この店らしいのは、北インド系レストランの文脈を引きずった厚みがあること。ゴロゴロ入るチキン、濃いめの味付け、じわじわ来るスパイスで、軽さではなく満足感で食べさせる。
しかも日本米版とバスマティ版を分けているのも、ちゃんとビリヤニを意識している証拠。
尖った専門店とは別軸だが、「レストランで食べる完成度の高いビリヤニ」として十分推せる一皿。

関連記事










