恵比寿は、都内でも焼き鳥のレベルが高いエリアの一つである。
王道の炭火焼鳥から、高級路線、ワインペアリング特化型、深夜まで使いやすい店まで揃い、デートや会食需要も強い。
特に近年は、焼鳥とワインを組み合わせた店や、カウンター主体の予約困難店も増え、恵比寿らしい大人向け焼鳥の密度がかなり高くなっている。
そこで本記事では、私が実際に通った恵比寿周辺の焼き鳥店の中から、本当に使える店だけを厳選。
価格帯、空気感、焼きの方向性まで含めて整理した。
※新しい店が出れば、このリストは随時更新する。
恵比寿とりひろ|いろ鳥直系。電気×炭火で焼き上げる実力派焼鳥

外苑前の名店「いろ鳥」店主・張ヶ谷氏に師事した一番弟子・店主・金田泰和氏の独立店。

大宮の焼鳥店「鳥せい」で6年間修行し、焼鳥の基礎から店舗運営まで学んだ後、2017年に地元・大宮で自身の店「鳥尋」を独立開業。
2022年に恵比寿へ移転する形で「恵比寿とりひろ」をオープン。電気と紀州備長炭を組み合わせる「いろ鳥」系譜の焼き方をベースにしながら、熟成の考え方を取り入れた独自路線を打ち出している。
使用するのは淡海地鶏、五島シマサザナミ地鶏、水郷赤鶏など全国の地鶏。鮮度だけに頼らず、部位ごとに寝かせることで旨味や香りを引き出し、焼鳥と熟成肉の中間のようなアプローチを見せる。
店内は重厚な一枚板カウンターを中心に個室も完備。「三万円の鮨屋のような空間で、一万円台の焼鳥を」という考えのもと、器や内装まで徹底して作り込まれている。
〆のスープカレーまで含め、焼鳥の枠を広げようとする意志が強く感じられる一軒。
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鍈輝|鳥しき譲りの豪快な火入れで食わせる予約困難焼鳥

店主・小野田幸平氏が「鳥しき」で培った技術をベースに、恵比寿で独自の焼鳥スタイルを打ち出した人気店。

特徴は炭火に極限まで近づける「近火の強火」。
大ぶりにカットした伊達鶏を一気に焼き上げることで、表面は香ばしく、中は肉汁を閉じ込めたジューシーな仕上がりへ持っていく。
本家譲りの迫力ある串を軸にしながらも、焼売や唐揚げなどを織り交ぜた自由度の高い構成も特徴。
豪快さとライブ感が前面にあり、終始活気に包まれた空気感で食べさせる。
名物の「せせりと蛤の炊き込みご飯」を含め、焼鳥の枠を広げようとする遊び心も随所に感じられる一軒。
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喜鈴|京都・丹波黒鶏を備長炭で焼き上げる人気焼鳥店

恵比寿駅西口近くの地下に構える「喜鈴」は、京都・丹波黒鶏を軸に据えた人気焼鳥店。
備長炭で焼き上げる串は、大ぶりながら火入れが丁寧で、表面は香ばしく、中はしっとりジューシー。部位ごとの個性をしっかり引き出している。
また、焼鳥だけでなく、湯葉や昆布締めなどを使った一品料理をコースの合間に織り交ぜる構成も特徴。単調になりがちな焼鳥コースに緩急を与えている。
店内はシックで高級感のある空間。デートや会食利用も多く、恵比寿らしい大人向け焼鳥店として支持を集め続けている。
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鳥つた|蔦赤地鶏の力強い旨味を堪能する恵比寿の焼鳥店

恵比寿の「鳥つた」は、新宿「とりや」グループが手がける焼鳥店。
主役となるのは高知県の「蔦赤地鶏」で、地鶏らしい力強い肉質と濃厚な旨味を活かした焼きが特徴だ。
炭火で香ばしく焼き上げながらも、中心はしっとりと火を入れ、特に手羽先や胸肉、ハツなどは肉汁と旨味がダイレクトに押し寄せる。
コースは焼鳥だけでなく、鱧やうざく、鴨料理など和食系の一品料理を織り交ぜるスタイル。価格はコース5,800円からと比較的抑えめだが、焼鳥の完成度が高いだけに「もっと蔦赤地鶏の串を食べ続けたい」と感じさせる場面もある。
特に胸肉は大ぶりに焼いたあと半分にカットすることで、皮の香ばしさとレア気味のしっとり感を両立しており、この店の焼きの良さがよくわかる一本。
店内はコの字カウンター中心で、スタッフ数も多く接客はかなり丁寧。恵比寿らしい落ち着いた空気感の中で、地鶏焼鳥をしっかり楽しませてくれる一軒である。
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鶏敏|気張らず旨い焼鳥を食べたい日に頼れる恵比寿の一軒

恵比寿ビール坂沿いに構える「鶏敏」は、新橋の名店「鶏繁」で修業した豊田敏壽氏による焼鳥店。

焼き場を担当する淵上幸秀氏とともに立ち上げた一軒で、朝締めの錦爽どりを使った焼鳥を、紀州備長炭で香ばしく焼き上げる。
串はコースでも楽しめるが、個人的にはアラカルトで好きなものを頼む使い方が似合う店。
ササミはレア感を残してふわっと軽く、レバーは滑らかで臭みなく、皮は多少焦げもありつつサクッとした食感と旨味がある。団子や砂肝、ハツなども含め、派手さよりも焼鳥の楽しさを素直に味わわせてくれる。
店内はガラス張りで明るく、カウンター中心ながら堅苦しさはない。
高級焼鳥の緊張感というより、居酒屋以上・高級店未満のちょうどいい温度感が魅力。恵比寿で気張らず本当に旨い焼鳥を食べたい時に、かなり頼れる一軒。
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中目黒いぐち 恵比寿店|ピンチョススタイルで楽しむ大人の焼鳥

恵比寿駅から徒歩約2分のビル5階にある「中目黒いぐち 恵比寿店」は、「中目黒いぐち」の恵比寿店。

店内は落ち着いたカウンター中心の空間で、一般的な焼鳥屋のにぎやかさよりも、静かにコースを楽しむ大人向けの雰囲気。
特徴は「焼鳥ピンチョススタイル」。焼鳥は一本ずつ大ぶりに食べるのではなく、さまざまな部位や鶏料理を少量ずつ出す構成で、串だけでなく一品料理も含めてコース全体を楽しませる。
焼鳥をガッツリ食べたい店というより、鶏を使った料理を少しずつ味わう店という印象。
名物のカルボナーラもこの店らしい一品。焼鳥店でありながら、卵や鶏出汁のニュアンスを活かした料理まで出してくるあたりに、普通の焼鳥屋とは違う方向性がある。
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