新富町は銀座や築地に隣接しながらも、落ち着いた空気が流れる大人のグルメエリア。
駅周辺には寿司、和食、イタリアンをはじめとする実力店が点在し、デートや会食で使いやすい店が揃っている。
そこで本記事では、私が実際に訪れた新富町周辺の店の中から、ディナーでおすすめできる名店を厳選。
味はもちろん、雰囲気、使いやすさ、デートや会食への適性まで踏まえてまとめた。
※新しい店を訪問次第、このリストは随時更新する。
寿司
鮨 はしもと|「すぎた」仕込みの熟成鮨を味わう予約困難店

店主の橋本裕幸氏は予約困難店として知られる「日本橋蛎殻町 すぎた」出身で、2014年に独立。
当初は湊エリアで開業し、後に現在の新富町へ移転した。
特徴は熟成や寝かせを駆使した魚の旨味の引き出し方と、赤酢を効かせたシャリで硬派な仕事を楽しめる。
小肌から始まる握りは師匠譲りの流れを感じさせ、基本はしっかりおさえて遊び過ぎないところもちゃんと芯がある感じ。
江戸前鮨の基本技術を磨き上げた一軒で、新富町エリアを代表する鮨店。
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鮨処 やまと|小肌と赤酢シャリに宿る「すぎた」の系譜

店主の安井大和氏は香川県の鮨店に生まれ、銀座の日本料理店「小十」で基礎を学んだ後、「日本橋蛎殻町すぎた」で二番手として腕を磨いた経歴を持つ。
独立後は築地に店を構え、檜のカウンター9席のみの空間で営業している。
握りは「すぎた」の流れを色濃く感じさせる内容。名刺代わりともいえる小肌は塩と酢の締め加減が秀逸で、むっちりとした食感と旨味が際立つ。
富山産コシヒカリの古米を使ったシャリは塩味を効かせた力強い仕上がり。
つまみから握りまで一貫して隙がなく、「すぎた」「はしもと」と並ぶ系譜の実力店として高い評価を獲得。
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鮨 美幸|鮨はしもと系譜の大ぶり握りを堪能する一軒

「鮨はしもと」の姉妹店・暖簾分けにあたる一軒で、店主・紺野隆氏は「鮨はしもと」の二番手として腕を磨いた人物。
もともと「鮨はしもと」が営業していた物件を引き継いでいる。
特徴は、しっかり酸を効かせた赤酢のシャリと、大ぶりに切りつけたネタ。
昼の握りコースでは特にその個性が明快で口いっぱいに頬張る男鮨の迫力。
サイズが大きいだけではなく、咀嚼するほどにネタの甘みや香り、シャリの酸が重なり、味わいの変化を楽しめるのが魅力。
夜はつまみも入り、握りは昼よりやや小ぶりに調整される。
肴は酒を呼ぶものが多く、「鮨はしもと」に通じるシンプルで丁寧な仕事が光る。
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芳尾|冨所出身親方が握る本格江戸前鮨

親方の芳尾信治氏は「築地寿司清」で約7年、「冨所」で修業し、その後「鮨処やまと」で仕上げをして独立。

握りは冨所仕込みを感じる大ぶりな男鮨。
赤酢を効かせたシャリは酸がしっかり立ち、ネタを力強く受け止める。
素材の香り、脱水、酢締め、シャリとの調和で勝負する正統派の江戸前。
つまみも凝りすぎず、素材そのものの良さを引き出すシンプルなもの。
L字カウンター7席のみの小箱で、静かに鮨と向き合える空間も魅力。
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鮨 たかはし|鮨さいとう出身店主が握る銀座一丁目の実力店

銀座一丁目に構える江戸前鮨店。店主は名店「鮨さいとう」で腕を磨き20代で独立し、銀座で長く支持を集めてきた実力派。

細かな包丁仕事によってネタとシャリの一体感を高め、中トロや鯵などは包丁を入れることで、舌の上でねっとりとほどけ、もっちりとしたシャリと混ざり合う。
シャリは酸をやや強めに効かせ、脂のあるネタや甘めの煮切りと合わせることで、全体に明確な方向性を持たせている。
毛蟹やアカムツ、ズワイガニのクリームコロッケなど、つまみも酒を進ませる内容。
白身で軽く流すというより、脂や旨味を重ねながら満足感を出していくコースで、銀座らしい華やかさと職人の丁寧な仕事を同時に味わえる一軒である。
カウンターには張り詰めすぎない心地よさがあり、弟子との連携も含めて安定感のある空気が流れている。
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日本料理・割烹
日本料理 久丹|「かんだ」出身店主が描くモダンクラシック和食

店主の中島功太郎氏はミシュラン三つ星「かんだ」で約11年間研鑽を積み、福岡の日本料理店、ロサンゼルスの「Matsuhisa」、神楽坂の鰻店「秋月」など国内外で経験を重ねた後に独立した。
同店が掲げるテーマは「モダンクラシック」。
根底には正統派の日本料理がありながら、海外での経験や現代的な感性を取り入れる。
昆布と本枯節で引く出汁を軸に、若鮎やオコゼ、キンキ、鴨鍋など季節の食材を丁寧に仕立てる一方で、フランス産ホワイトアスパラガスや海外食材も自然に組み合わせている。
ジャズが流れる店内は従来の日本料理店とは異なる空気感ながら、料理はあくまで和食の技術で勝負。
鮨や鍋、炭火焼きなど多彩な料理を織り込みながらコース全体を組み立てる。
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なかがわ|「みかわ是山居」17年修業の江戸前天ぷら

店主の中川崇氏は「みかわ是山居」の早乙女哲哉親方のもとで17年間修業し、2004年に独立。
現在はみかわ系譜を代表する一軒として全国の天ぷら好きから支持を集めている。
特徴は、高温で香ばしく揚げる独自の火入れ。
車海老は火入れの異なる2本を提供し、アオリイカも厚みや切り方を変えて素材の個性を引き出す。
魚介は水分を飛ばしながら旨味を凝縮させ、香ばしさと食感を両立させている。特に車海老、穴子、メゴチは多くの常連客が目当てにする名物だ。
油の香りを活かした力強い揚げと、素材ごとに変化をつける仕事が印象的。
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銀座 四代目 高橋屋 銀座店|創業150年の老舗が手掛ける鰻割烹

銀座四丁目に構える鰻割烹。埼玉県杉戸町で150年以上続く老舗「高橋屋」の四代目・高橋健太氏が手掛ける店舗で、築地の名割烹「海恵」や三井財閥ゆかりの「松の茶屋」の流れを受け継ぐ。
料理長の田中翔児氏は「銀座小十」やパリの「奥田」で研鑽を積んだ経歴を持つ。
特徴は鰻専門店でありながら割烹料理を組み合わせたコース構成。椀物や造り、季節料理を重ねながら天然鰻の白焼きやうな重へとつなげていく。
天然鰻や三河一色産の青うなぎを中心に、その時期に最も状態の良い鰻を使用し、白焼き・骨抜き・蒸し・焼きという丁寧な工程で仕上げる。
鰻だけで終わらない割烹仕立てのコースが魅力で、銀座エリアでも独自の存在感を放つ一軒である。
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新富町 鴨ゆき|青森「銀の鴨」を味わう鴨料理専門店

新富町に構える鴨料理専門店。店主の北島卓人氏はフレンチの世界で20年以上経験を積み、「kumasan麻布」や「かにじぇんぬ」などを手掛ける株式会社QRAUDから独立した料理人である。
主役となるのは青森県産ブランド鴨「銀の鴨」。
通常の鴨より大きな4kgサイズの個体を使い、コンソメ、しゃぶしゃぶ、玉鋼焼き、藁焼き、鴨飯、鴨ラーメンまで一羽を多角的に味わう構成になっている。
特に玉鋼で焼き上げるロースは、外側に香ばしさをまとわせながら、中はしっとりと火を入れることで鴨の脂と旨味を引き出している。
コースには季節の食材も織り込まれ、鴨だけに寄りすぎない流れも魅力。フレンチ出身らしいソース使いも随所に見られ、新富町ディナーの中でも個性の立った一軒である。
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蕎麦 流石|ミシュラン常連が手掛ける極上の蕎麦体験

東銀座エリアを代表する蕎麦の名店。2003年に銀座一丁目で創業し、2012年に現在の東銀座へ移転。
店主の藤田千秋氏は修善寺の名店「朴念仁」出身で、ミシュランにも掲載される実力店として知られている。
名物は石臼挽き自家製粉による十割蕎麦。殻を取り除いた丸抜き蕎麦を使用した細打ちは、繊細な喉越しと蕎麦本来の香りを両立している。
特に冷たい出汁につかった「ひやかけそば」は、蕎麦と出汁の美しさをダイレクトに味わえる看板メニューだ。
夜は蕎麦前も充実しており、そばがき、出汁巻き玉子、ごぼう天など酒肴のレベルも高い。
会食利用で一連の流れを楽しむならコースがおすすめ。
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イタリアン
PRIMO PASSO|パスタを主役に据えた新富町の名店

藤岡智之シェフはイタリア・マッサルブレンセのミシュラン3つ星「クアットロパッシ」でパスタ部門を任されていた経歴を持ち、帰国後に自身の店として同店を開業。
店名には修業先への敬意と「はじめの一歩」という意味が込められている。
最大の特徴は11皿のコースのうち5皿がパスタという構成。
冷製カッペリーニ、トマトのスパゲッティ、手打ちトルテッロ、リゾット、さらに締めのタリオリーニまで、パスタを単なる一皿ではなくコースの中心として組み立てている。
昆布や蛤出汁など和の食材も自然に取り入れながら、イタリア料理として成立させる技術も見事。
ミシュラン一つ星獲得する新富町を代表するイタリアン。
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