東京・麻布十番にある焼鳥屋「西囃子(とりばやし)」。

麻布十番でいま予約の取れない焼鳥屋がある。
かつて神楽坂にあったあの店が乗り込んできたからだ…。
本記事では「酉囃子」で実際に体験したレポートをお届けする。
「酉囃子」ってどんな店?

オープンは2025年2月4日。
こちらはかつて神楽坂にあった予約困難店「焼鳥 茜」が麻布十番に移転・改名したお店。

「酉(とり)」は酒や発酵食品など日本の食文化、「囃子(はやし)」は祭りを盛り上げる意味で、世界に焼鳥の魅力を伝えたいという願いが込められ、店主・林さんの名前もかけてある。
鶏は高原比内地鶏やホロホロ鳥など特に鶏肉を固定せず、その時のいい素材を使用。
薪と炭を使い分ける独自の焼き技、そしてまるで日本料理のような繊細な鶏料理が特徴。
店主・林氏は上野広小路にある「鳥恵」から独立。

神楽坂の「焼鳥 山香」の山中氏は年齢は上だけど、後輩に当たる。

2025年12月訪問
場所は麻布十番駅から六本木方面に歩いて5分ほどの「うし松」系列の「一鳥目 とり松」のすぐ隣のビル4階。

横一列のカウンターは8席の17時〜、20時〜の2回転。個室はなし。
鮨屋とか日本料理店のようなカウンターで下にはコンセントもりあります。

ちなみにトイレのアメニティも豊富。
「焼鳥 茜」時代からさらに薪焼き要素も加わり、鶏を使った料理の表現度が広がった。
林氏はさらに自由な発想で焼鳥に取り組んでおり、「いまの焼鳥の最前線」を味わえる。
以下、いただいた料理。
柿と春菊とクレソンの胡麻和え

柿は明確に甘く、春菊のほろ苦さとのバランス良く、そこに胡麻の風味が乗る。
胸肉

左が淡海地鶏、奥がホロホロ鳥。
翡翠豆腐

胡麻油で揚げ焼きした翡翠豆腐はサクッと、なかはトロンんとした食感コントラストが見事。そして円やかな味わいのなかに塩がしっかりきまってる。
ギンカワの味噌煮

砂肝のまわりの銀皮。味噌と煮込むと銀皮っぽくないホルモン的食感に。味わいとしてはだいぶさっぱりしてる。
高原比内地鶏 胸肉のねぎま

皮と胸肉の間に大葉を挟み香り付け。ネギは香ばしくも甘く、どれも口内調理としての役割を果たしている。計算された串打ちに唸らせる。
手羽先

香り付けにオレンジっぽい香りの姫レモンの皮がさりげなく入っており一役買っている。
ハラミ

生姜と結合したハラミ。なるほど、こういう表現もあるんだ。焼鳥って本当にアイディア次第で可能性広がりますね。
さつま揚げ

女将さんの茜さんは鹿児島出身ということで、「焼鳥 茜」時代から定番のさつま揚げ。
上が紅生姜、下はクミンとチーズ入り。特にクミンとチーズの相性がべらぼうに良く、ワインが進んで仕方がない。
蕪

蕪はジューシーで甘いが、驚くのは葉のチップス。パリッとして薫香に塩が効いて完璧なる当てになっている。
砂肝

サクッとジュワっと軽快な食感。山椒の香りがまた爽やか。
鴨肉

鴨肉の血のニュアンスに、九条ネギ、甘くもスパイシーなクロモジの香りが加わる。
ホロホロ鳥 もも

薪、炭で時に優しく、パリッと香ばしく、香り良く、脂はジューシーで、決して炭火だけでは表現できない世界
酢の物

手羽先の爪や手羽元を細かくカットした酢の物。自家製生姜、トマトなど、甘くも酸っぱい口直し。
焼お稲荷さん

上はチーズではなく、鶏節。焼く事によって香ばしく、重たさはない。
チーズじゃないのがまた良い。

これが鶏節ね。
安納こがね

安納芋の新しい品種。ぱりっと、中はしっとりと。品のある甘みに皮の香ばしさ。
淡海地鶏 セセリ

ダイレクトな鶏肉の旨味、ジューシーさ。完璧。
高原比内地鶏 レバー

香ばしい香りも兼ね備えたしっとり旨味の余韻残るレバー。臭みなし。
椎茸の肉詰め

肉と椎茸の間にブルーチーズを挟み、椎茸の旨味成分とチーズの香りが何とも絶妙。旨いす。
漬物

素麺

熊本の素麺でめちゃ、細い。麺の小麦の香りがちゃんとする。
スープはコンソメ。香味野菜、鶏節など。
ホロホロ鳥の親子丼

鶏肉の他にザクっと大きくカットしたネギの甘みが印象的。
レアチーズケーキ

しっとり濃厚なチーズケーキに下は竹墨のクランブル。






アンリ・ジローだけ持ち込み。
トータル、「焼鳥 茜」時代よりもさらに自由な焼鳥の表現をされており、林氏自身も楽しんでる感じが伝わった。ごちそうさまでした。
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【やきとり 糸】の動画
店舗情報
名称: 西囃子(とりばやし)
住所: 東京都港区麻布十番1-6-9 ARUGA22 4F
最寄駅: 麻布十番駅
営業時間:
月・火・水・木・金・土・祝日・祝前日・祝後日 17:00〜24:00
定休日: 日曜日
席数: 8席
個室: 無
貸切: 可
禁煙・喫煙: 全席禁煙 駐車場: 無
支払い方法:
・カード可(VISA、Master、JCB、AMEX ほか)
・電子マネー不可
・QRコード決済不可
予算: ¥15,000〜¥19,999
サービス料: 10%
予約: 完全予約制(OMAKASE経由)
備考: 高校生以上可(大人と同一コース)/香水・強い香りは来店自粛
オープン日: 2025年2月4日(神楽坂「焼鳥 茜」より移転・改名)







