宮城・仙台にあるラーメン店「仙台中華そば 銘店嘉一 国分町店」。

宮城県仙台市の繁華街・国分町。
昼間から行列が絶えない小さなラーメン店「仙台中華そば 銘店嘉一 国分町店(かいち)」──
その名の通り、店主・佐藤嘉一氏の魂を映す中華そばの店だ。
鶏一羽から生まれるスープの香り、静かに立ち上る湯気、そして一杯の中に宿る芯。
仙台のラーメン文化を変えたとまで言われるこの一杯は、派手さではなく、素材の底力で勝負している。
 
 
 
「仙台中華そば 銘店嘉一」ってどんな店?
創業は2009年10月10日。
仙台市青葉区国分町にて、店主・佐藤嘉一氏が「鶏だけで勝負する中華そば」を掲げて開業した。
当時の仙台は魚介豚骨や背脂系の全盛期。
その流れに逆らうように、嘉一は純鶏スープ一本という挑戦的なスタイルを選んだ。
スープに使うのは岩手県産の親鶏(ひねどり)。
若鶏よりも脂が少なく、肉の旨味が凝縮している。
数時間、丁寧に炊き出して得られるのは、濃厚でもありながらキレのある琥珀色のスープ。
一口すすれば鶏特有のコクと香りが口の中にふわっと広がる。
まさに「滋味深い」という表現がふさわしい。
店内はカウンター12席のみ。
昼営業のみという潔さで、開店前から並ぶのが常。
麺が売り切れ次第終了となる。
ちなみに2022年6月14日、秋保町に「仙台中華そば 銘店嘉一 本店」がオープンしている。
 
 
 
店主・佐藤嘉一氏について
店主の佐藤嘉一氏は、もともと和食の世界で修業した経歴を持つ。
素材の扱い方、水と火の使い方、そして「引き算の美学」を学んだ。
その後、仙台市内の中華料理店を経て独立。
「自分が納得できる鶏の味を出したい」と考え、試行錯誤の末にたどり着いたのが鶏100%スープだった。
親鶏100%スープという矜持
嘉一のスープは、親鶏のガラとモミジを中心に、ネギ・ショウガ・玉ねぎなど最低限の香味野菜で取る。
豚骨や魚介は一切使わない。
だからこそ、ごまかしが効かない。
日々の火加減、鶏の鮮度、アクの引き方。
そのすべてが味を決める。
炊き上げの温度は低め。煮立たせず、旨味をにじませるように抽出。
スープの透明感と粘度のバランスが絶妙で、レンゲを入れると黄金色の膜がほんのり光る。
この親鶏スープに合わせるのは、低加水の中太縮れ麺。
特注の中華麺はコシがありながらスープをよく吸い、時間が経ってもダレにくい。
シンプルながら、食べ進めるたびに香りとコクが増していく。
鶏油(チーユ)の香ばしさが後を引くのも特徴だ。
 
 
 
2025年9月訪問
平日の12時前に到着。外待ちは3名。
やはり仙台の人気店のようです。

親鳥をしっかり堪能するためにビールと鶏皮、鶏チャーシューをオーダー。
・親鳥チャーシュー 180円

鶏チャーシューはなかなかハードな、つまりだいぶ硬い肉質で味付けもラーメン用なのかかなり濃いめ。
確かに噛んでると肉の旨みを堪能できます。
・プラスAセット 140円

この日はご飯セットにしないと鶏皮が食べれないとのことでセットで。
皮も同じベクトルの味覚であります。
・中華そば 醤油味 930円

鶏出汁だけで作った中華そば。
飲んでみると過度な強さもなく、純粋に出汁に厚みがあります。

丁寧に抽出された鶏出汁の旨味が印象的。
親鳥と言えば東京・恵比寿にある「手打 親鶏中華そば 綾川」が有名だけど、あちらは味が決まり過ぎてる感があってこちらは出汁感が際立ってますね。

麺は中太縮れ麺。もちもちです。

とにかく鶏油が熱々で適度に旨味豊かなスープを持ち上げてくれます。

丼に入ってるチャーシュー、やはり硬い。
これは一体…
・塩中華そば 1,000円

こちらは昆布の旨味が乗っております。それもハッキリとわかりやすく。

いずれにせよ鶏の旨味を最大限に抽出したスープを堪能できます。

ふくよかな鶏出汁の旨味を存分に楽しんで夜は焼鳥屋へ。ごちそうさまでした。
店舗情報
店名: 仙台中華そば 銘店嘉一 国分町店(せんだいちゅうかそば めいてん かいち)
創業: 2009年10月10日
住所: 〒980-0803 宮城県仙台市青葉区国分町3丁目8-12
アクセス:
・仙台市営地下鉄南北線「勾当台公園駅」より徒歩約5分
・広瀬通駅より徒歩約10分
営業時間: 11:00〜15:00(スープなくなり次第終了)
定休日: 水曜日・第1第3木曜日
席数: カウンター12席
駐車場: なし(近隣にコインパーキングあり)
決済方法: 現金のみ(券売機制)
予約: 不可(完全先着制)
電話番号: 非公開(予約・問い合わせ対応なし)








