年寄りだからと言って助けるつもりで何でもしてやるといずれボケてしまう。
助けるつもりが逆に本人にとってありがた迷惑になってしまう事がある。
山形の叔母さんが酒飲みながら話していた事だ。
なるほどね。
祖母が亡くなって6年経つ。
祖父は今年で90歳。
いま現在、山形県で祖父と叔父さん家族が同居している。
「妻が亡くなると男はボケるのが早い」とよく言うがそれは単にやる事がなくなって生活にメリハリがなくなってしまいにはボケてしまうようだ。
ボケさせないコツはやる事を与えること。
そして決して小バカにせずに自尊心を傷つけさせないこと。
例えば「お爺さん、◯◯のやり方がわからないから教えて」とお願いすると「仕方ないな」と言って動いてくれる。
これが大事なわけだ。
本当は自分でやった方が早い。
だけどあえて決して嫌味のない言い方でやる事を与えてあげる。
「年寄りだからゆっくりしてね」と言って仕事を奪ってしまうのは逆にボケーっとした時間を作ってしまう事になる。
これがボケのはじまりなのだ。
俺がやってやらねばというある種の使命を与えられた祖父はその仕事をこなそうとする。
ボケちゃいられない。
そう思うのだろう。
人間やる事がなくなる、誰かの為に動くということがないというのは何てつまらない事だろう。
まだ若い私だって思う。
「生きがい」という大そうなものがなくても「何かの為に」というのは人間生きていくのに大切な要素なんだなと叔母さんの話を聞いてて思った。
祖父は現在90歳。
それなのに毎日せっせと動いている。
本人が苦にならなければ老人だからといって動いてもらう事も大事。
歳のせいで滑舌が悪くなったのと少し頑固になったけど90歳で奥田英朗の小説を読む位元気だ。
まだまだ長生きしてくださいよ。
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