新橋の「小笹寿し」へ。
こちらは寿平八郎氏により1950年に新橋にて創業。
色々あって1982年に一度閉店し、1995年に復活した店である。
下北沢の「小笹寿し」、神泉の「小笹」、桜新町「喜与し(閉店)」、西麻布「小笹すし(閉店)」、築地「鮨もりなり」などはこの「小笹寿し」の流れを汲んでいる。
場所は新橋駅より徒歩5分ほどの路地裏。なかなか雰囲気漂う所ではあります。
こちらはおまかせもあるがアラカルトでもオーダーできるのがいい。
雲丹や大トロなんていらないのでいまの自分としてはこちらの方が有難い。
こういう店では一気にたくさん頼んではいけない。他の人の分の注文もあるからだ。
理想は二、三貫づつ。
他のお客さんも自分の分が出てきたら頃合いを見計らって注文をいれる。
こちらも大将が握り終えたタイミングをみてサッと次の握りを伝える。
気を使う、いわゆる空気を読むという事が求められる。
「客なんだから」という自分勝手な考えは身を滅ぼす。お金を払うかわりにこちらも美味しい鮨をいただける、言わば店とは対等な関係である。
金を払ってるんだから店はサービスして当たり前とふんぞり返ってる愚猿はとっと他の店へ行きたまえ。
ささやかではあるがそう言う所作を少しは学ばせてくれる希少な店。
本日は一人だったため、つまみはなしで握ってもらう。さて、昔ながらのお品書きと睨めっこ。
以下、いただいた料理。
平目
握りのサイズは割と大きめだ。
米酢を用いたシャリは酸味がかなり穏やかで、水分はやや多め。
酸味好きな私の好みからは外れるがタネと調和することで違和感はそこまで感じないから不思議。
同じ新橋のクラシック鮨の「新ばし しみづ」のシャリとは大きく異なる。
たい
皮付きで旨味もしっかりと感じられる。
かわはぎ
肝とおろしポン酢はかなりネタの強さが印象的。
墨烏賊
しっとりとして歯がスッと入る気持ちいい食感。甘みと香りもバランス良くこの日一番印象に残ってる握り。
かすご
赤身
天身部分かな?しっとりとしてキメ細やかであり漬け加減がかなり絶妙。
鯵
サイズが大きいので半分にカット。
誰が言ったんだろう、女鮨と。
蛤
かなり大ぶりで口いっぱいにミルキーさが広がる。ツメも決して嫌味に非。おぉ、こりゃ旨いな。
車海老
注文した時に炙るかどうかの確認が入る。
味噌を含み甘みと香りとコクを。
小肌
酢〆による酸味とジューシーな身質で一旦〆るとする。
サッポロビール小瓶を一本頼んでお会計は約15,000円。
産地の説明まで何でも丁寧にしてくれるコースに慣れてしまった人間にとっては新鮮であり、クラシカルを堪能するにはいいお店だと思います。
正直1時間半から2時間ガッツリ時間を取られるより一人でサッと食べられるこちらの方が場合によっては有難い。
夜は焼肉なので本日はこのくらいで。
ごちそうさまでした。
新ばし しみづの動画⬇️
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