水天宮前駅周辺は、日本橋蛎殻町や箱崎町を中心に、昔ながらの飲食店と新しいレストランが共存するエリア。人形町にも近く、ラーメンや和食、洋食、カフェなどランチの選択肢は幅広い。オフィス街としての一面もあり、手頃な価格で食事ができる店から、ゆっくり昼食を楽しめる店まで揃っている。
本記事では、水天宮前駅から半径800mに絞って実際に訪れた飲食店をジャンル別に紹介。料理の特徴や価格帯、実際に食べた印象を交えながら、それぞれの店の魅力をまとめていく。ひとりでの普段使いから休日のランチまで、店選びの参考にしてほしい。
※新しい店を訪問次第、随時更新する。
ラーメン
駄目な隣人 人形町店|野菜の旨味と生姜を効かせた独創的な醤油ラーメン

2021年に人形町で誕生した、株式会社ZOTが手がけるラーメンライス専門店。ビストロのシェフが考案したスープは、本醸造濃口醤油と野菜の出汁「ブイヨン・ド・レギューム」を使い、生姜コンフィの油で香りを加える独特の仕立て。
太麺と細麺を選べ、卓上の生卵や海苔、辛味調味料は無料で楽しめる。
醤油ラーメンは動物系の出汁を使わずとも旨味に不足はなく、生姜の爽やかさと独特の香りが印象的。
全粒粉を使った太麺は小麦の風味が豊かだが、スープとの相性には好みが分かれそう。低温調理のロースと煮豚のバラ、2種類のチャーシューも食べ応えがある。
火の豚 人形町駅前店|二郎系の極太麺に蒙古系の辛旨麻婆を重ねたフュージョン

ラーメン二郎の豪快な豚骨醤油ラーメンと、蒙古タンメン中本を思わせる辛旨麻婆を融合させたインスパイア系ラーメン店。
名物の「フュージョン」は、豚骨醤油スープに自家製の平打ち極太麺、山盛りの野菜、厚切りチャーシュー、麻婆餡を盛り付けた迫力ある一杯。
豚骨醤油スープはほんのり甘く、麻婆餡の辛味ととろみ、刻みニンニクが加わることで一気にパンチが増す。ワシワシとした太麺は食べ応えがあり、シャキシャキのモヤシと麻婆の相性もいい。見た目ほど重たくなく、二郎系と蒙古系それぞれの魅力を楽しめる個性的なラーメン。
うどん・そば
讃岐うどん 谷や|香川「もり家」で8年修業、三たてにこだわる本格讃岐うどん

店主の谷和幸氏は香川県高松市の名店「もり家」で8年間修業し、独立。本場讃岐の「打ちたて・切りたて・湯がきたて」を徹底し、毎朝足踏みで鍛えた自家製麺を提供する。
神保町の人気うどん店「直白」の修業先としても知られる。
ぶっかけうどんは、ひし形に切られた麺の太さにムラがあり、強いコシとモチッと伸びるような弾力が魅力。噛むほどに小麦のほのかな甘みが広がり、いりこの香る無添加・無化調のつゆも醤油の尖りがなく、麺の旨味を引き立てる。
並・中・大が同一料金なのも嬉しい。

おにやんま 人形町店|驚くほど伸びやかな自家製麺といりこ出汁の讃岐うどん

2010年に五反田で創業し、新橋や中目黒、人形町など都内に店舗を広げる人気讃岐うどん店。

立ち食い形式で気軽に利用でき、手頃な価格ながら麺と出汁の完成度が高い。名物のとり天やちくわ天を添えたぶっかけうどんが人気で、忙しいランチでもさっと食事を済ませられる。
うどんは表面がふわっと柔らかく、中心にはしっかりとした弾力があり、餅のように伸びやかでみずみずしい。
いりこの効いたつゆは濃すぎず、小麦の風味を邪魔しない絶妙な塩梅。とり天は衣がやや厚めながら、鶏肉はジューシーで旨味も十分。価格以上の満足感がある一杯。
和食
おが和|1936年創業、炭火の香りと甘辛いタレが絶妙な焼鳥重

1936年創業、人形町で長く親しまれる老舗焼鳥店。昼は焼鳥重のみを提供し、開店前から行列ができる人気店。
炭火で焼いた大ぶりの鶏肉を海苔とご飯の上にのせたシンプルな一品で、夜は予約制で焼鳥や日本料理を提供する。
焼鳥重は蓋を開けた瞬間、炭火とタレ、海苔の香りが一気に広がる。鶏肉は柔らかく脂も控えめで、単体ではややおとなしい味わいだが、さらりとした甘辛いタレに深みがあり、ご飯との相性は抜群。
肉の量はしっかりありながら食後の重たさはなく、全体のバランスが見事な焼鳥重。

天ぷら 中山|1930年創業、秘伝の黒ダレが染み込む老舗の天丼

1930年創業、人形町の路地裏に店を構える老舗天ぷら店。
名物は創業以来継ぎ足してきた秘伝のタレを使った「黒天丼」。海老や魚、野菜の天ぷらを濃い色のタレにくぐらせる独特の仕立てで、年季の入った店内には昔ながらの江戸前天ぷらの風情が残る。
天丼は蓋を開けた瞬間、ごま油と醤油の香ばしい香りが広がる。衣はタレをたっぷり吸ってしんなりとしており、甘辛さの奥にほのかな苦味も感じる。
見た目ほど味は濃くないが、素材の個性よりもタレの存在感が強く、まさにタレを味わう天丼。優しい味わいのシジミの味噌汁や漬物が、口の中をさっぱりと整えてくれる。

エスニック料理
B by the Brooklyn Brewery|NY発クラフトビールと北出食堂監修のメキシカン

1988年創業のニューヨーク「ブルックリン・ブルワリー」が、日本橋兜町に展開する世界初のフラッグシップ店。地下に広がるスタイリッシュな空間で、直輸入を含む約20種類のクラフトビールを楽しめる。
料理は「北出食堂」の北出茂雄シェフが監修し、常時10種類前後の自家製タコスを中心に揃える。
タコスは牛タンやスパイスで漬け込んだ豚肉など具材が多彩で、ビールとの相性を意識した味付け。スパイスを効かせたフライドポテトはサクッと軽く、ライムチリマヨネーズの酸味がビールを進ませる。
地下ならではの非日常的な雰囲気も魅力で、昼飲みからデートまで楽しめる一軒。

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