九段下駅周辺には、濃厚な家系ラーメンからボリュームのある二郎系、煮干しの旨味を生かした中華そばまで、個性の異なるラーメン店が点在する。神保町や飯田橋にも近く、少し歩けばさらに選択肢が広がるエリア。
本記事では、九段下駅周辺で実際に訪れたラーメン店を紹介。スープの旨味や麺の食感、具材の特徴などを実食し、それぞれの一杯の魅力や違いをまとめていく。
※新しい店を訪問次第、随時更新する。
➡️九段下のランチまとめはこちらから

醤油ラーメン
中華そば 勝本|九十九島産煮干しが香る王道の醤油中華そば

36年間フレンチの料理人として活躍した松村康史氏が創業。長崎・九十九島産の煮干しを中心に、鶏や削り節の旨味を重ねた清湯醤油スープが特徴。現在は茅場町や豊洲にも店舗を展開している。
中華そばは鶏油のコクと厚みのある出汁が印象的で、いりこや節の華やかな香りが広がる。
浅草開化楼の中細麺はしなやかで適度な歯応えがあり、スープとの一体感も見事。肉厚でしっとりした肩ロースのチャーシューや柔らかなメンマも丁寧な仕上がり。王道の中華そばだからこそ、素材の旨味とバランスの良さが際立つ。

神保町 可以|山形のケンちゃんラーメンを思わせる煮干し中華そば

高田馬場の名店「渡なべ」の系列店として神保町に開業。

自家製の手打ち麺にこだわり、煮干し中華そばや生姜醤油ラーメンを提供する。
煮干し中華そばは、煮干しの穏やかな香りと動物系の旨味が重なり、山形の「ケンちゃんラーメン」を思わせる味わい。
強く縮れた自家製麺は硬めの茹で加減で、小麦の香りと密度の高い歯応えが特徴。脂身を抑えたチャーシューも添えられ、煮干しの風味と麺の個性をじっくり楽しめる。

二階堂|天然出汁と国産食材にこだわる無化調ラーメン

1997年に都庁前で創業した「杉本商店」を前身とし、新宿を経て九段下へ移転。2022年5月には現在の九段北へ移った。
国産食材と天然出汁にこだわり、化学調味料を使わずに仕上げる中華そばが特徴。鶏と魚介の旨味を生かした醤油ラーメンのほか、季節限定麺も提供する。
醤油つけそばは、地鶏の力強い旨味に煮干しの香りを重ね、りんご酢の爽やかな酸味とほのかな甘みを利かせたつけ汁が特徴。
みずみずしい中太平打ち麺はつるりと喉越しがよく、小麦の風味もしっかり感じられる。しっとりしたレアチャーシューと弾力のあるバラ肉のチャーシューも、それぞれ異なる食感を楽しませてくれる。

超多加水自家製手揉み麺 きたかた食堂|加水率56%の手揉み麺と煮干し清湯

喜多方の「麺や玄」で修業した店主が手掛け、現在の店名へリニューアル。
北海道産小麦を使った加水率56%の自家製手揉み麺が特徴で、茹でる直前に手揉みして独特の縮れを生み出す。
中華そば塩煮干しは、鶏油のコクと煮干しの旨味が力強く広がる熱々のスープ。
太縮れ麺はツルツルとした舌触りとモチモチの弾力があり、最後まで伸びにくい。きめ細かな肉質のチャーシューも印象的で、喜多方ラーメンを独自に発展させた一杯を楽しめる。

本家 第一旭 神保町店|1947年創業の京都ラーメンを東京で

1947年に京都で「旭食堂」として創業し、1956年に「第一旭」へ改称した老舗の神保町店。

豚骨を炊き上げた澄んだ醤油スープに、九条ネギや緑豆もやし、たっぷりのチャーシューを添えた京都ラーメンを提供する。
スープは豚骨の旨味がしっかりとありながら臭みがなく、醤油とのバランスも絶妙。
中細ストレート麺はもっちりとした食感で、小麦の風味も豊か。ほどよく脂の抜けたチャーシューに九条ネギともやしがよく合い、食べ応えがありながら後味はすっきりしている。
中華そば 青葉 飯田橋店|中野発祥の動物系と魚介系のWスープの名店

東京・中野で1996年に創業した「中華そば 青葉」の飯田橋店。
豚骨や鶏ガラの動物系スープに魚介出汁を合わせたWスープで知られ、濃厚さとすっきりした後味を両立させた東京ラーメンの代表格。
つけめんは魚介の香りが広がる醤油ベースのつけ汁に、酢の酸味と七味唐辛子の辛味を効かせた爽やかな味わい。
中細ストレート麺は喉越しがよく、軽快に食べ進められる。チャーシューやナルト、メンマなどの具材も揃い、最後はスープ割りで魚介の旨味と酸味をじっくり楽しめる。
つけ麺
つけそば 神田 勝本|二種類の麺で味わう煮干し清湯つけそば

元フレンチ総料理長の松村康史氏が創業した「勝本」の系列店で、「銀座 八五」の姉妹店。

2022年7月に現在の店名で営業を再開した。浅草開化楼の細麺と中太平打ち麺を二種類盛り合わせた清湯つけそばが名物。
つけ汁は鶏と魚介の旨味が豊かで、醤油の角がなく、まろやかな味わい。
細麺は風味がよくスープをしっかり持ち上げ、中太麺は滑らかな舌触りが特徴。
大ぶりのチャーシューはふわふわと柔らかく、味の染み込みも抜群。最後はすだちを搾ったスープ割りで爽やかに締められる。

つじ田 水道橋店|濃厚豚骨魚介とすだち香るつけ麺

2005年に東京・御茶ノ水で創業した「つじ田」の水道橋店。

濃厚豚骨魚介つけ麺のブームを牽引した店として知られ、現在は国内外に店舗を展開する。豚骨と魚介の出汁を別々に炊き、提供前に合わせる濃厚なWスープが特徴。
つけ汁は豚骨のまろやかなコクに鰹の香りとほのかな酸味が重なり、濃厚ながら後味は重すぎない。
三河屋製麺のモチモチとした中太麺によく絡み、柔らかなチャーシューも食べ応え十分。途中ですだちを搾れば爽やかな酸味が加わり、黒七味による味の変化も楽しめる。
三田製麺所 水道橋東口店|濃厚豚骨魚介と極太麺のつけ麺

2008年に東京・三田で創業したつけ麺専門店「三田製麺所」の水道橋東口店。
豚骨や鶏ガラをじっくり炊き出し、魚介の旨味を重ねた濃厚つけ麺を提供する。
並盛200g、中盛300g、大盛400gまで同一料金で楽しめるのも特徴。
定番のつけ麺は、とろみの強い豚骨魚介のつけ汁に、ツルツルとした喉越しとモチモチの弾力を持つ極太麺を合わせる。
魚粉の風味が効いたつけ汁は濃厚ながら重すぎず、麺にしっかり絡む。辛つけ麺はラー油の辛味が加わるものの刺激は穏やかで、豚骨魚介のコクを楽しめる仕上がり。
家系ラーメン
横浜家系ラーメン 麺家 福増|武蔵家・武道家出身店主の濃厚豚骨醤油

神保町駅A4出口の目の前に店を構える家系ラーメン店。店主は「武蔵家」「武道家」で修業を積み、濃厚な豚骨醤油ラーメンを提供する。ライスは無料でおかわり自由。
スープはとろみのあるクリーミーな豚骨に、醤油ダレのキレとほのかな酸味が感じられる。
家系では珍しい三河屋製麺の中太ストレート麺は、ツルツルとした口当たりとモチモチの食感が特徴。
大ぶりのチャーシューは柔らかく、赤身と脂身のバランスもいい。

二郎系ラーメン
用心棒|千里眼の姉妹店が作る濃厚乳化系二郎ラーメン

東北沢の「千里眼」や「鷹の目」と同じ系列の二郎インスパイア店。

神保町の路地裏に店を構え、濃厚な豚骨醤油スープと浅草開化楼の特注極太麺を提供する。野菜やニンニクのほか、ショウガ、辛玉、ガリマヨなど無料トッピングも豊富。
スープはしっかり乳化した豚骨の旨味と脂のコクが強く、醤油の角を抑えたまろやかな味わい。
ゴワゴワとした平打ち縮れ麺は密度が高く、濃厚なスープにも負けない食べ応えがある。
特に厚切りの豚は脂身がトロトロで、赤身とのバランスも良好。シャキシャキの野菜とともに楽しめる、完成度の高い二郎系ラーメン。

豚骨ラーメン
一風堂 神保町店|白丸と赤丸で楽しむ博多豚骨ラーメン

1985年に福岡・大名で創業した「一風堂」の神保町店。
創業者・河原成美氏が築いた、豚骨特有の臭みを抑えたクリーミーなスープが特徴。
定番の「白丸元味」と、香味油や辛味噌を加えた「赤丸新味」を中心に、本場博多の豚骨ラーメンを提供する。
白丸は豚骨の旨味を素直に楽しめる軽やかな味わいで、赤丸は香ばしさと辛味が加わったコク深い仕上がり。
歯切れのよい極細麺はバリカタで注文すると小麦の風味が際立ち、濃厚なスープともよくなじむ。卓上のピリ辛もやしや替玉も楽しめ、安定した美味しさが魅力。
その他
九段下 中路|牡蠣の旨味を重ねた濃厚赤味噌ラーメン

九段下に店を構える味噌ラーメン専門店で、TRYラーメン大賞の味噌部門でも高い評価を獲得。
赤味噌には牡蠣ペースト、白味噌にはあん肝を使うなど、魚介の旨味を生かした独自の味噌ラーメンを提供する。
赤味噌ラーメンは3種類の赤味噌と白味噌をブレンドし、牡蠣ペーストや自家製芝麻醤でコクを加えた一杯。
油分は多めながら塩味は穏やかで、味噌の豊かな香りと旨味が広がる。
ちゅるっとした中太縮れ麺にスープがよく絡み、チャーシューの脂の甘みや甘辛いメンマもアクセントに。濃厚なのに食べ疲れせず、最後まで飲み進めたくなるスープが印象的。

らーめん平太周 神保町店|背脂たっぷりの濃厚豚骨醤油ラーメン

2003年に五反田で創業した「平太周」の神保町店。
環七で人気を集めた「土佐っ子ラーメン」の流れを受け継ぎ、大量の背脂を使った濃厚な豚骨醤油ラーメンを提供する。背脂の量や麺の硬さを好みに合わせて調整できるのも特徴。
スープは豚骨醤油の力強い旨味に、背脂のまろやかな甘みとコクが重なる。
中太麺にはスープと背脂がしっかり絡み、食べ応えも十分。名物の「特製らーめん」に加え、極太麺と大量の背脂を使った「爆盛油脂麺」も人気を集める。
すごい煮干ラーメン凪 神保町店|強烈な煮干しの旨味と極太縮れ麺

新宿ゴールデン街から広まった「すごい煮干ラーメン凪」の神保町店。

大量の煮干しを使った濃厚な醤油スープが特徴で、煮干し特有の苦味やエグみまで旨味として楽しませる独自のスタイルを貫く。
スープは煮干しの強烈な風味に醤油のキレが加わり、濃厚ながら不思議とクセになる味わい。
ツルツルとした極太縮れ麺はコシが強く、力強いスープにも負けない。幅広で滑らかな「いったん麺」や、しっとり柔らかなチャーシューも特徴的で、煮干しの魅力を存分に味わえる。
関連記事










