東京・赤坂は「高級街の顔」と「サラリーマンの昼メシ文化」が共存する、都内でも屈指のグルメ密集エリア。
和食・寿司・蕎麦の名店から、外資系企業のビジネスパーソンが集まるホテル系レストラン、ラーメン・中華・カレーなど気軽に使える店まで、徒歩圏内に実力店がひしめく街。
本記事では、私が実際に足を運んで食べ歩いた中から、本当に使える赤坂ランチだけを厳選し、ジャンル別に徹底整理した。
今日、赤坂でどこで食べるか迷ったら、まずはここから選んでほしい。
赤坂の正解ランチは、きっとこの中にある。
ラーメン

博多ラーメン 和
いまや赤坂を代表する博多ラーメン店になった。
「呼び戻し製法」と「取りきり製法」のハイブリッドで作る豚骨ラーメンはクリーミーで濃厚だけど決して塩味や味が濃いわけではない。
「豚の全てが出た」純度の高い豚エキスでふわっと口当たりよくまろやかでいて、旨みには深みがある。
赤坂を代表する、本当に美味しい博多ラーメン。

Ramen 翡翠 (ひすい)
場所は赤坂駅から徒歩2分ほどのビルの2階に位置する。
地鶏4種(黒さつま鶏、押岡地頭鶏、信濃地鶏、名古屋コーチン)を使った完全無化調スープと自家製麺の掛け合わせ。
一杯食べてわかる。原価のかけ方が凄い。一杯千円以上かかるけどむしろ安い。
「Ramen Break Beats」の柳瀬氏の元で働いていた経験あり。
金額は1,000円超えだが確実にその価値がある。

中華蕎麦 左とう
赤坂見附駅10番出口からわずか徒歩2分。
横浜の行列店「丿貫(ひちかん)」出身の店主による濃厚な牡蠣白湯ラーメン。
牡蠣を中心に乳化させた濃厚白湯スープと、丁寧に炊き出した煮干し清湯(チンタンスープ)を1:1でブレンドしたWスープで牡蠣の旨味が存分に溢れている。
極細ストレート麺はかなり硬めに茹でられボキボキ感、ザクザク感を楽しめる。
麺を食べた後の「和え麺」も定評あり。

希須林 赤坂
赤坂見附にある人気ラーメン店。
排骨(豚の唐揚げ)がたっぷりのった担々麺が人気。見た目もかなりボリューミー。
ゴマが効いたクリーミースープは酸味と円やかさがなんとも絶妙なバランスを保っている。
少し硬めに茹でられたやや細麺にもスープはたっぷり絡む。赤坂で確実に旨い担々麺ならここ。

中華

四川DINING 望蜀瀘
麻婆豆腐は黒っぽい見た目で、塩辛い豆板醤は少量だけ。自家製辣油などは香り高く辛さ一辺倒に非ず食べ飽きる事はない。
味噌による甘さはなく、ひたすら強い辛さと山椒による痺れのWパンチ。甘みという逃げすら許さない麻婆。
火鍋には花椒がホールのまま大量にブチ込まれてるもんだから痺れが異常。味付けは素晴らしいが痺れが異常。本当に旨いけど痺れたい人は是非。

四川小吃 雲辣坊
新名物の「変態麻婆」は豆板醬の塩味と辛さ、程よい痺れ。
甘さはなく、ひたすらシャープな味わいで挽肉も噛めば噛むほどスパイスを感じられる。
定食に関してはライス、スープはおかわり自由。赤坂でも人気の四川料理店。

炎麻堂 赤坂店
麻婆豆腐はオイリー系で、咀嚼でしっかりと挽肉の存在感を感じながらも、オリジナルブレンドの山椒や自家製辣油の深み、香り高い高級豆板醤が一層味わいを深める。
甜麺醬による甘み、麻と辣もバランスよく、辛いは辛いが、それ以上に深淵なる味わいと甘味が辛さを凌駕している。間違いなく旨い麻婆豆腐が食べられる。

カレー・アジア料理

スパイスカレー 胡粋
赤坂駅徒歩1分の好立地。
下北沢での間借り営業を経て、2022年10月4日に赤坂へ実店舗オープンしたスパイスカレー店。
ガツンとした味付けではなく、香り・旨味・酸味を丁寧に積み上げる静かなスパイスカレーを提供している。
グリーンカレーにオクラを入れたり、麻辣キーマなど一皿のなかでインド、タイ、中国が揃う個性的な仕事が光る。

タイ料理 ピピアイランド 赤坂
コースは5,000円台でお得だけどアラカルトもオススメ。
手羽先、タイの豚トロと呼ばれるコームヤーン、グリーンカレーと何を食べても絶品。
ガパオライスが出て来る頃には店内で全員がむせこむスペシャルな事態に。
色々なタイ料理屋へ行ってきたがここの料理は間違いなく素晴らしいレベルです。

蕎麦・うどん

室町 砂場 赤坂店
1964年の東京オリンピック開催年に創業。
江戸蕎麦御三家の一つ「砂場」の流れを汲む名店で「天もり」「天ざる」発祥の店。
ズズっといただけば鰹出汁感じる甘辛いつゆの温かさと冷えたそばの温度コントラストを楽しめる。
旨い蕎麦だがいかんせん蕎麦の量が少ないのが難点。三口で終わって天もりが2,090円。これをどうとるか。

SOBA CAFE IKEMORI
蕎麦を愛しすぎてついには赤坂に蕎麦屋をオープンさせたDEENのボーカル池森さんのお店。
メニューはもりそば、かけそばと通常メニューもあるが、後半は変わり種も多数。というかどちらかと言うと創作系がメイン。
「キーマカレー」は玉ねぎの甘さでコクと辛さを引き立たせ、牛豚のひき肉で旨味を深めたキーマカレーに蕎麦は細めの白い更科系。
他にも個性的なメニューが多数あるのでリピート必須。

葉隠 (ハガクレ)
赤坂見附駅から徒歩すぐにあるうどん屋。
特に「カレーうどん」が有名なお店でランチには行列ができる。
ランチは「五目いなり2個」か「今週のご飯」が付いてくる太っ腹。
ネギ、胡麻、肉、玉葱のみのシンプルなカレーで程よいスパイス感と出汁を楽しめる普遍的な旨さのある一杯。

和食

とんかつ まさむね
赤坂を代表するとんかつ屋。「和豚もち豚」を使用。
香ばしく揚げられた中粗の衣はサクッと音を立て、豚肉はきめ細かく、歯がめり込めばみるみるとエキスが溢れてくる。
普通、これほどの大ぶりなとんかつなら後半やや脂でしんどくなるはずだが不思議とそれが全くない。食べても食べても重くない驚異のとんかつ。

天茂
創業1964年の人気天ぷら店。ランチはかき揚げ丼と天丼のみ。
娘さんが天ぷらを揚げ、その天ぷらをお婆さんがジュッとタレに浸しご飯の上に乗せる。この音とタレの甘い香りが食欲をブーストさせる。
タレの味が結構濃いめで、ご飯にもたっぷり染みてるため全体的に味が強い印象。
ふんだんに入った海老、小柱は存在感があり、ボリュームもあるのでかなり腹持ちはよい。

やげんぼり 赤坂店
赤坂見附駅からすぐにある日本料理店。
夜は会席料理のお店でランチ営業も行っており、関西だと定番の「出汁巻玉子定食」をいただけるお店。
ぷるんぷるんの出汁が効いた玉子焼きをご飯の上に乗っけて醤油を垂らして一気にかっこむ贅沢さは何物にも変え難い贅沢気分。

海苔弁 いちのや 赤坂一ツ木通り店
赤坂駅より徒歩すぐにある弁当屋。
新宿、新橋、池袋など都内にも何店舗か展開している。
海苔弁「桜坂」 1,800円(2025年当時)は唐揚げ、シャケ、エビフライ2本など具材たっぷりの贅沢弁当で丁寧に作られ確実に満足できる。

洋食・バーガー

前田食堂
北海道食材を使ったビストロ料理店で、ランチはシェフによる「人生最高のハンバーグ」がいただける。
チーズハンバーグは、箸で割れば肉汁がジュワーっと溢れ、粗挽きによる肉肉しさ、ミルキーなモッツァレラチーズ、肉汁が口中に広がる。
半分食べたら今度はご飯を鉄板に入れてぐちゃまぜすればリゾットに変化。確かに人生最高のハンバーグが赤坂で食べられる。

オーセンティック
肉肉しい香りが充満している店内でいただく本格グルメバーガー。
胡麻が効いたバンズはふわっとモチっと。
ベーコンチーズバーガーはふくよかなマヨネーズとマスタードの酸味が肉肉しいパティと調和する。この脂と酸味の黄金比が素晴らしく、本格ハンバーガーなのに不思議と食後感にそこまで重たさがない。

MARIO
女性客も多めの人気ビストロ。
「とろとろオムライス 濃厚甲殻類アメリケーヌソース」はガッツリとした甲殻類の香りというより玉子に寄り添う円やかな風味。
洋食、ビストロの旨さに触れられるお店。


