沖縄・県庁前にあるイタリアン「BACAR」。

那覇・久茂地。
昼と夜で表情が変わる街の一角に、世界のピッツァ好きが足繁く通う一軒がある。
「BACAR(バカール)」。
店の前を通ればすぐにわかる。
漂う香ばしい薪の香り、ピッツァを焼く薪窯の音、そして厨房から響くリズム。
沖縄の地でここまで本格的なナポリピッツァを味わえるとは、誰が想像しただろう。
「BACAR」とはどんな店?

創業は2008年。
店主・仲村大輔氏は、1977年生まれの沖縄出身。
イタリア滞在を経て、東京・中目黒「SAVOY(現・聖林館)」で本格的にナポリピッツァの修業を積んだ人物だ。
2008年、故郷である那覇に戻り「BACAR OKINAWA」を開業。
以来15年以上にわたって、沖縄の地で本物のナポリピッツァを焼き続けている。
BACARは観光客だけでなく、地元の食通たちからも熱い支持を集める。
いまや「沖縄に行くなら必ず立ち寄るべきピッツェリア」として全国のグルメ誌にも名が挙がる存在となった。
店名「BACAR」の由来

店名の「BACAR(バカール)」は、ラテン語で「祝杯をあげるグラス」という意味を持つ。
店主・仲村氏はこう語る。
「おいしい料理を囲みながら、人生の時間に祝杯をあげてほしい。」
その想いから「食事をするだけでなく、心から祝う時間を提供する店」という哲学が生まれた。
BACARは単なるピッツァ屋ではなく、まさに「乾杯のためのレストラン」なのだ。
コース一本勝負のスタイル
現在、BACARは完全予約制。
料理はコース一本のみで、アラカルトの提供はしていない。
「ピッツァを中心にしたコース料理」という独自の構成で、前菜からドルチェまで一貫して薪窯の香りが通っている。
2025年10月訪問
平日19時半、4人で訪問。
やたらとダンディなイケオジシェフの「savoy」で修業された方。
ちなみに原宿の「ピッツァ ケベロス 明治神宮前店」とか「savoy」から独立したお店ってたくさんあります。
生地下の塩味が特徴だと思ってます。

カウンター席からはシェフがピザを作って焼くところが拝見できる。

シェフ、イケメンだ。いや、イケオジだ。

本当にあっという間に焼き上げます。
・マルゲリータ

まずは名刺代わりのマルゲリータから。
イタリア産のフレッシュモッツァレラチーズを使用。ほかにバジル、トマト。

トマトの酸味、ふくよかなチーズ、バジルの香りに焦げの苦味。見事なバランスです。
もはやオリーブオイルを飲む感覚です。
生地は30時間も寝かし発酵をさせているのだという。だから小麦の香りがいいんだ。
焦げによる苦味すらも旨い。
・和歌山産 柿とストラッチャテッラ

イタリア語で「引きちぎる」「糸を引く」という意味を持つ、フレッシュチーズの一種「ストラッチャテッラチーズ」。
とろりとした食感とミルキーな味わいに、柿の甘味、オリーブオイルの香りが馴染む。
・県産ヤギのローストハムとサラダ

県産のヤギ肉のローストにゴーヤ、ニンジン。
ヤギ肉はかなり強い弾力です。ゴーヤがめちゃ苦い。これはこういうものなんだろうか?他で食べるよりだいぶ強烈です。

続いてのピッツァ。
・イタリア産 秋トリュフのピッツァ

ベシャメルソース、マッシュルーム、トリュフ。
ここに店員さんがトリュフを削ってくれます。

ガッツリ旨いのにどこか軽やかさがある。
最後はちゃんと小麦の甘味がしてくる。だから余韻がちゃんとある。
・福岡産 アナゴフリット 焼きナスとオリーブのピュレ

牛蒡チップスの香りがいいですね。意外と穴子が筋肉質。
さて、最後のピッツァ。

・ピッツァ マリナーラ

青森 田子産 にんにく、オレガノ。
お好みでセミドライトマトを乗せて。

オリーブオイルの量がスゴイ。ジュースピザ。

具材が少ないからこそ生地の旨味が際立つ。

・マクブとアサリ、アーサの蒸し煮

マクブとは沖縄三大高級魚の一つ。
・やんばるあぐー肩ロースの煮込み

・県産 山羊の煮込み

山羊は香りにクセがあるのでトマトとスパイシーな味付けに。脂がコラーゲン感あります。
・モルシージャとフライドエッグ

モルシージャとは血のソーセージ。ほんのりとした甘味があります。
・〆のスープパスタ 別料金1,000円

現代のかんすい(アルカリ性)は使わず、木の灰から作ったアルカリ性の水を使用。
これは伝統的な沖縄そばの作り方でもある。ちなみにこの器の釉薬にもこのアルカリ性が使用されている。
鶏出汁のコンソメスープで澄んでるけどふくよかな旨味がある。
・デザート





沖縄って高級店のイメージがないけどここは自信をもってオススメできるお店です。
お会計はワインなど飲んで一人約23,000円。
沖縄を感じられる料理と絶品ピッツァ。ごちそうさまでした。
【BACAR】の動画
店舗情報
店名: BACAR(バカール)
ジャンル: ピッツェリア/イタリアン
住所: 沖縄県那覇市久茂地3-16-15
最寄り: ゆいレール〈県庁前駅〉徒歩約5分(約280m)
電話: 098-863-5678
営業時間:
二部制 17:00〜/19:30〜(回転制) Instagram告知により17:00〜22:15(L.O.20:30)の表記運用もあり。来店日は予約ページ・IGで要確認。
定休日: 日・月(不定休あり。最新はInstagramで告知)
予約: 完全予約制。オンライン受付(TableCheck)。電話問い合わせ可。
席数: カウンター中心。予約サイト上の目安は〈カウンター約13席+テーブル若干数〉(配席は変動あり)
支払い: 現金・クレジットカード可(ブランドは予約ページ参照)
形式: コースのみ(おまかせ)。中学生以上は大人コースで予約。時間に遅れると提供省略の可能性あり。
予算感: ディナーおまかせで1人あたりおおむね1.5万円前後(時期・構成で変動)







