新橋駅周辺には、昔ながらの醤油ラーメンから二郎系、家系、濃厚なつけ麺まで、さまざまなラーメン店が集まる。飲食店が密集するエリアだけに選択肢も多く、昼だけでなく夜遅くまでラーメンを楽しめる店もある。
本記事では、新橋駅から半径800mに絞って実際に訪れたラーメン店をジャンル別に紹介。スープや麺、具材などを実食し、それぞれの一杯の特徴や違いをまとめていく。
※新しい店を訪問次第、随時更新する。
醤油ラーメン
麺処 銀笹|和食18年の経験を生かした出汁香る塩ラーメン

店主の笹沼高広氏は「浅田」「あさみ」などで日本料理を18年経験。
鶏ガラや豚骨に昆布、煮干しなどを重ね、和食の技術を生かした塩ラーメンを作る。
薄濁りのスープは塩味が強めながら、魚介や昆布、動物系の旨味が厚く、塩気だけが浮かない。
硬めの中太縮れ麺との相性もよく、麺とスープだけでも十分に力がある。
一方、炙りチャーシューは苦味が気になり、鯛つみれも旨味が弱め。鯛めしに残ったスープを注ぐ茶漬けも、この店ならではの楽しみ方。

むぎとオリーブ 銀座本店|蛤の旨味を前面に出した醤油SOBA

2014年オープン。銀座の「むぎとオリーブ 銀座本店」は、独学でラーメン作りを学んだ店主が開いた店。
鶏や煮干しに加えて蛤を使うなど、洋食の経験も生かした少し変わったラーメンを楽しめる。
蛤SOBAは、醤油を強く効かせるのではなく、蛤特有のコハク酸の旨味がはっきりと前に出る。
塩気も穏やかで、硬めに仕上げた中太ストレート麺も風味がいい。しっとりした鶏胸肉や素揚げした長芋など具材にもひと工夫あり、食感の変化まで楽しめる。

らあめん ほりうち 新橋店|ツルもち平打ち麺で味わうざるらあめん

2013年5月29日オープン。新宿「らあめん満来」の流れを汲む「らぁめん ほりうち」の新橋店で、朝7時から深夜まで営業する。

名物は清湯醤油のつけ汁に、たっぷりの平打ち麺を合わせる「ざるらあめん」。
鶏ガラと豚骨を使ったつけ汁は醤油のキレがあり、酢の酸味と一味唐辛子の辛さが後を引く。
しっかり水で締めた多加水麺はみずみずしく、つるっとした舌触りともちっとした食感。この麺の気持ちよさが、ほりうちのざるらあめんを食べる一番の理由。

自家製麺 伊藤 銀座店|煮干しと自家製麺だけで食わせる一杯

秋田・角館の「自家製麺 伊藤」をルーツに持つ赤羽「自家製麺 伊藤」の銀座店で、店主は創業者の甥にあたる。
九十九里産の煮干しを使った無化調スープと、店内で打つ低加水の自家製麺が特徴。
中華そばは具材をネギだけに絞った極めてシンプルな構成。スープは口当たりこそ軽いが煮干しの風味は強く、わずかなエグみも感じる。
硬めに茹でた中細麺はボキボキと歯切れがよく、小麦の風味もしっかり。一方で、具材がほぼないぶん食べ進めると単調さもあり、中盛りでは麺に対してスープの少なさも気になった。

つけ麺
銀座 朧月|濃厚Wスープと弾力の強い太麺

和食店やラーメン店などで経験を積んだ柳沼英次氏が銀座で開いたつけ麺店。ゲンコツや鶏足を炊いた動物系に鯖節や鰹節などの魚介を合わせ、濃度の高いつけ汁に仕上げる。
つけ汁はボテッと重い濃厚豚骨魚介で、塩気は意外に強すぎず、三河屋製麺の太麺がしっかり絡む。麺はツルッとした舌触りに強い弾力があり、小麦の風味も十分。
一方、訪問時の辛つけ麺はチャーシューがほぼ破片程度で、具材の寂しさは気になった。味に大きな驚きはないものの、濃厚豚骨魚介つけ麺として安定感のある仕上がり。

家系ラーメン
らーめん 谷瀬家|武蔵家仕込みの濃厚で丸い豚骨醤油

「武蔵家 中野本店」などで修業した谷瀬茂希氏が独立し、新橋に開いた家系ラーメン店。武蔵家の流れを汲み、現在は神田に二代目、大森に三代目も展開する。
スープは粘度が高く、豚骨の旨味と甘みをしっかり感じる濃厚な味わい。醤油や塩気を強く効かせるタイプではなく、動物系のコクとほのかな獣臭で食わせる。
酒井製麺のやや細めの麺に、大判で柔らかなチャーシュー、シャキッとした青菜まで隙がなく、武蔵家系譜の中でもバランスの良さが光る。

ラーメンニキ 新橋|武蔵家23年の経験を注ぐストロング豚骨醤油

店主の平山修司氏は新中野「武蔵家」の系譜で約23年修業し、大井町「武蔵家」の初代店主も務めた人物。新橋ではその経験を生かし、一般的な家系とは少し違う濃厚な豚骨醤油ラーメンを提供する。
ストロング醤油豚骨ラーメンは、濃く炊いた豚骨に醤油ダレと塩分が強烈に効き、一口目からとにかくしょっぱい。
なめらかで弾力のある太麺や、しっとり柔らかなチャーシューの出来はいいものの、ラーメン単体では最後まで塩気の強さが支配的。
白飯が欲しくなるほど振り切った味で、「ストロング」の名前そのままの一杯。

その他
支那麺 はしご 本店|カレー香る排骨をのせた独自の担担麺

1964年、銀座5丁目に1号店を開業。現在は銀座6丁目の店舗を本店とし、都内に複数店舗を展開する。鶏ガラと豚骨を使った清湯醤油スープに芝麻醤や香辛料を効かせた「だんだんめん」は、一般的な濃厚胡麻系の担々麺とは異なる「はしご」独自の味。
なかでも排骨担担麺は、カレー風味で揚げた豚あばら肉の脂と旨味がスープへ溶け出し、通常のだんだんめんよりコクが増す。
低加水の細ストレート麺はコシがあり、軽い清湯スープとの相性もいい。個人的には通常のだんだんめんより排骨担担麺のほうが好み。

関連記事











