東京・神泉にあるイタリアンレストラン「テアトロアッカ」。
「テアトロ」はイタリア語で「劇場」を意味し、「アッカ」は「H」。原郁人シェフの頭文字と言うことで店名は「原劇場」を意味する。
ちなみに原シェフはピッツァコースに本格料理を組み込んだ先駆者的存在。
つまりピッツァとリストランテ、どっちもやっちゃうお店です。
ちなみに「尾山台 山田」の山田シェフもこちらで料理を学びに働いておりました。
2021年末に世田谷区豪徳寺から移転し、現在の場所で営業を開始。
神泉の街並みに馴染むモダンでスタイリッシュな外観。
店内にはピザ釜のある厨房と、もう一つ料理用の厨房が離れたところにある不思議な作り。
料理自体はシチリアやトスカーナの料理をベースにしており、「伊ノベーティブ」をうたう。
そうそう、ここは7500円のワインペアリングが凄いんです。一品につき白と赤の2種類が一気に出てきて、量も多い(飲めない人にはちゃんと調整してくれます)。呑兵衛には本当にたまらないパラダイス。
シェフ: 原郁人さん
原さんの料理をいただいて思ったのは、「この人、ロック」だということ。
世の中の既成概念にとらわれない、「これが俺のイタリアンだ!」みたいなパワーを感じる。
ノレソレや生の雲丹を乗せたピザ、リゾットの上に豪快に盛られた牛肉ステーキなど色々とセオリーをぶち壊しにかかっている。
だから食べてる方はだんだん楽しくなってくる。タブーとされる未知なる世界に誘われているからだ。
2025年2月訪問
本日はコースは15,000円にペアリング7,500円をつけて。
シェフの実家は鮨屋。だからってわけじゃないけど、鮨に見立てた前菜からコースはスタート。
マグロはトマトとザクロ、白身はシチリアのアーモンド。下は水牛のリコッタチーズ。
リコッタチーズをフレッシュな酸味とまろやかさで食わせる見た目も面白いアイディア前菜。
パンナコッタは味わってみるとなんと生ハム。見た目とのギャップに驚かされます。
手前はブッラータチーズ、イチゴソース、シチリアのピスタチオ、搾りたてのオリーブオイル「ノヴェッロ」。
フレッシュなイチゴ、ピスタチオの香りと塩味、甘味、香りを刺激させられる。
この二品でなんとなく、原シェフがどんな人が想像がつきます。常に驚かせたい人なんだ。
最初のピザはやはりマルゲリータから。ピッツァイオーロにとって名刺代わりですもんね。
ピザ窯でセミドライにしたトマト。トマトの酸味、ふくよかなチーズの旨味、バジルの香り、そして焦げの苦味が全体にいいアクセントを与えている。
鮑の蒸し焼き、ポレンタ(トウモロコシの粉を練り上げたもの)、ハーブクリームソースのキャビア。
雲丹、ノレソレ、ホタテ、タラバガニという魚介のピッツァ。生物を乗せるあたり、だいぶ攻めてます。
ソースは蟹味噌のバーニャカウダー。アクセントで大葉のジェノベーゼ。
薪で焼き上げた土佐のあかうし。その下にはなんと一年熟成米を使ったリゾット。セリ、菜の花、土佐あかうしの出汁。
薪焼きということで香りと繊細な火入れ加減。リゾットも春の苦味に米の甘味が調和します。
次はスノーホワイトチェリバレーという鴨肉を自家製のハムにして、ホワイトアスパラガス、ゴルゴンゾーラを使ったピッツァ。
ゴルゴンゾーラのクセとホワイトアスパラガスのシャキッとした食感、りんごのバルサミコが口内で調和。バランスいいですね。
原シェフのピッツァはこの上なく自由だ。
モリーユ茸、真鱈の白子、カラスミのタリオリーニ。
そう、ここではピッツァもリゾットもステーキもパスタも出る。全部出てくるレストラン。
〆ピッツァはマリナーラ。黒豚の自家製サルシッチャ、北海道の紫たまねぎ、オリーブ、にくにく、えのきなど。
デザートはベットに入ったうさぎちゃん。デザートまでめちゃ凝ってます。
本日のペアリング
お会計は一人約25,000円。
とにかく、原シェフのお客さんを驚かせたい、楽しませたいという思いがコースを通してバッキバキに伝わってくる。
ワインの量も多めにしてくれたので腹パンでしかも結構酔わせてもらいました。美味しい楽しいひと時を、ごちそうさまでした。
店舗情報
住所: 東京都渋谷区円山町25-7 1F
電話番号: 03-6413-1092
アクセス: 京王井の頭線 神泉駅から徒歩3分、JR線 渋谷駅から徒歩6分
営業時間: ディナー 18:00~24:00(ラストオーダー 23:30)
定休日: 火曜日
座席数: 20席
支払い方法: VISA、Master、JCB、Amex、Dinersの各種クレジットカードが利用可能です。
サービス料: 10%
ドレスコード: 特に指定はありません。
駐車場: 専用駐車場はありませんが、近隣にコインパーキングがあります。
【テアトロアッカ】の動画
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