東京では、香川発の讃岐うどん店が増え、本場に近い一杯を食べられる環境が整いつつある。
ぶっちゃけ香川でうどん巡りをしたが、東京のレベルの高さを知ることになったのも事実。
そこで本記事では、実際に食べた中から東京で本当に使える讃岐うどんの店だけを厳選した。
※新しい店が出れば、このリストは随時更新する。
【十条】讃岐うどん いわい|手打ち麺といりこ出汁で食わせる王道讃岐うどん

十条銀座商店街に構える人気店で、店主は香川「宮武うどん」で修行。
昔ながらのオーストラリア産のASW小麦を使い、前日仕込みで熟成させた麺を提供する本格派。
麺はふわっとした舌触りから粘りとコシへ繋がる完成度の高い仕上がり。
出汁はいりこを軸に昆布や節を重ねた輪郭ある味で、軽やかだが飲めてしまう。
しょうゆうどんでは小麦の風味がよりダイレクトに出る。
とり天やちくわ天も安定しており、価格も含めて完成度が高い一軒。都内で王道の讃岐うどんを食べるなら外せない存在だ。

【中野】うどんや大門|中野ブロードウェイ地下で味わう本格手打ち讃岐うどん

中野ブロードウェイ地下に構える讃岐うどん店で、映画「UDON」の製作スタッフが関わる一軒。

店名は同じ場所にあった中華料理店「中華大門」への敬意から付けられている。
麺は毎日粉からこねる細打ちタイプ。表面はなめらかで柔らかく、噛むとしっかり押し返すコシがある。
いりこ出汁は澄んでいながら旨味と塩気が強めで、ひやかけだと輪郭がよりはっきり出る。
注文後に揚げるとり天も完成度が高く、軽い衣とジューシーな鶏肉が冷たいうどんとよく合う。
【水天宮前】谷や|もり家系譜、三たて製法で食べる伸びるコシの王道讃岐うどん

香川・高松の名店「もり家」で計8年(本店6年+浜松店店長2年)修行した谷和幸氏が独立した一軒。
水天宮前駅徒歩1分の立地ながら、連日行列ができる都内屈指の讃岐うどん店。
最大の特徴は「三たて(打ちたて・切りたて・湯がきたて)」の徹底と無添加・無化調の出汁。
麺はモチっとした弾力と伸びやかなコシが両立し、噛むごとに小麦の甘みが立ち上がる。
ひし形カットによる太さのムラもあり、一本ごとに食感の変化が出るのも面白いポイント。
出汁はいりこ主体で、角のない柔らかな旨味。醤油の主張を抑え、あくまで麺を主役に据える仕上がり。ぶっかけは極めてシンプルな構成で、まずは麺そのものを味わい、その後に出汁を合わせると完成度の高さが際立つ。
かしわ天は衣厚めでザクっとした食感、胸肉で軽めの仕上がり。単体よりも出汁に浸して完成するタイプ。

【神保町】うどん 丸香|山越うどん系譜、都内讃岐うどんの基準点

香川「山越うどん」で修行した店主による神保町の人気讃岐うどん店。

都内屈指の行列店で、冷やかけやぶっかけを軸に、麺と出汁の完成度で食わせる一軒。
麺はムチッと柔らかく入り、中心に向かってクッと抵抗が出る理想的なコシ。硬さではなく、しなやかな弾力と伸びで食わせる。冷やかけではその質感が特に分かりやすい。
出汁はいりこ主体で、以前はクリアで優しい輪郭。近年はやや旨味と塩分が強く感じられるが、麺の完成度は変わらず高い。かしわ天や温泉卵を合わせても軸がブレない。

【青山一丁目】手打うどん いわしや 青山店|駅直結で食べる本場仕込みの剛麺讃岐うどん

兵庫・西宮発の讃岐うどん店で、青山一丁目駅直結の東京店。職人・柾木康宏氏が香川で学んだ讃岐うどんをベースに、手打ち麺と無化調出汁で勝負する一軒。
麺は足踏み・手ごねで仕込み、気温や湿度で加水を調整。冷で食べるとエッジが立ち、表面はふわっと柔らかいが、噛むと芯にグッと力がある。
バキバキの硬さではなく、むちっと伸びるコシで食わせるタイプ。
出汁はいりこ、昆布、魚節を合わせた讃岐系。ぶっかけつゆは甘めで濃く、冷水締めの麺に負けない力強さがある。とり天はさっぱりした肉質で、出汁にくぐらせても鶏の風味が残る。
駅直結でセルフ形式、回転も早い。

【根津】饂飩 根の津|2日熟成の自家製麺で食わせる行列讃岐うどん

根津の路地裏に構える讃岐うどん店で、2日かけて仕込む自家製麺が特徴。
熟成で水分を均一に行き渡らせ、しなやかさと芯の強いコシを両立させている。
ぶっかけは口当たりは柔らかいが、噛むとしっかり反発する食感。
いりこ出汁は主張しすぎず、麺の甘みを引き立てるバランス。関東寄りに調整された味わいで食べやすい。
揚げたてのかしわ天も軽く、麺とのコントラストが良い。全体を通して丁寧な仕事が伝わる一杯。

【高田馬場】讃岐うどん 蔵之介|香川修行の手打ち麺で食わせる実力店

香川「山田家」で修行した店主による讃岐うどん専門店。
国産小麦をブレンドした手打ち麺は、しなやかさと弾力を両立した仕上がりで、いりこ出汁と合わせた王道構成。
ぶっかけは滑らかな舌触りと伸びやかなコシが特徴。硬さに寄せず、小麦の風味と食感で食わせる。
出汁はやや穏やかで麺主体のバランス。

【神田】香川 一福 神田店|中村うどん系譜、都内で食べる伸びるコシの完成形

香川・丸亀の名店「中村うどん」出身の流れを汲む讃岐うどん店で、神田店はその本店。ミシュランやビブグルマンにも選出されてきた実績を持つ。
麺はやや細めで、口当たりはふわっと軽いが、噛むとグッと伸びる弾性がある。この伸びやかさが最後まで持続するのが強みで、いわゆる剛麺系とは一線を画すタイプ。
ぶっかけのつゆはイリコ主体で、香りを立てつつも出汁が前に出過ぎないバランス。麺を主役に据える設計で、シンプルに食べるほど完成度が見える。
カレーうどんなど派生もあるが、まずは冷のぶっかけで麺の質を確認したい一軒。

【五反田駅】おにやんま 五反田本店|立ち食いの枠を超えた伸びるコシ、都内最強クラスの讃岐うどん

五反田駅徒歩1分、ガード下に構える立ち食い讃岐うどん店。新橋・中目黒・人形町などへ展開する系列の本店。
最大の強みは、立ち食いとは思えない麺の完成度。表面は柔らかく滑らかだが、芯にしっかり弾性が残る伸びるコシで、噛むほどに水分と小麦の甘みが広がる。
餅のような粘りと軽さが同居する食感で、ぶっかけで食べるとその真価がわかる。
出汁はいりこ主体で、主張は抑えめ。あくまで麺を引き立てる設計で、濃すぎず軽すぎず、最後まで飲めるバランス。余計なことをせず、麺を主役に据えた構成。
看板メニューの「とり天ぶっかけ」は、大ぶりなとり天と麺のコントラストが魅力。衣はやや厚めだが、ジューシーさとボリュームで満足度は高い。シンプルに麺だけなら「冷ぶっかけ」も有効。
価格帯は〜500円台中心と破格。回転は非常に速く、深夜帯でも並びができるが待ち時間は短い。朝7時から深夜まで営業し、日常使いから締めまで幅広く機能する。

【新宿】一滴八銭屋|剛麺と四国料理、昼夜で顔を変える新宿の実力店

新宿西口・ヨドバシカメラ至近に位置する、昼は讃岐うどん、夜は四国料理の居酒屋として機能する二毛作店。
ランチ帯は回転早く常時賑わい、夜は黒おでんや一品料理で酒需要を取り込む。
麺は太めで密度の高い剛麺寄り。表面はなめらかだが芯に強い弾性があり、噛むと小麦の風味がしっかり立つ。
生醤油うどんは節・ネギ・大根おろし・生姜のシンプル構成で麺の質がダイレクトに出る。徳島の柑橘で後半の抜けも調整可能。
出汁系メニューに加え、2種を組み合わせる「ハーフ&ハーフ」も用意。量・構成ともに昼食としての満足度は高い。
サイドでは大山鶏のかしわ天が主力。衣はやや厚めでサクッと軽く、胸肉主体でジューシーに仕上げる。

【八王子】讃岐うどん いそや|150店食べ歩いた店主が作る、しなやか系讃岐うどん

店主は香川修行中に150店を食べ歩き、もり家系譜の流れを踏まえて独立。
無化調のいりこ出汁と「三たて」の手打ちで構成。
麺はツルッとした舌触りで入りはソフト、噛むと芯にしっかり弾性が残るしなやかコシ。
やや長めの麺で、啜りより噛み切る食感。ぶっかけはネギ・生姜・大根おろしのみのシンプル構成で麺の質が出る。
出汁はカタクチイワシ主体、みりん不使用で塩と薄口醤油のみ。角のない軽やかな味で麺を前に出す。名物のきつねは甘めに炊いた大判油揚げ。
天ぷらはセルフで、口頭注文・後払いのローカル仕様。八王子でこの水準の讃岐を出す店として定着している。

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