京王線の八幡山駅は地味な駅である。だけども周辺には、昔ながらの中華そばから濃厚な豚骨ラーメン、独自のスープや自家製麺を楽しめる店まで、個性の異なるラーメン店が点在している。
本記事では、八幡山駅半径800m以内に絞って実際に食べたラーメンをもとに、スープの構成や麺の食感、トッピング、店ごとの特徴をまとめて紹介する。八幡山でラーメンを探す際の参考にしてほしい。
※新しい店を訪問次第、随時更新する。
麺処 しろくろ|貝の旨味を幾重にも重ねた淡麗系ラーメンの実力店

2019年12月11日に八幡山でオープンしたラーメン店。
アサリやムール貝を中心とした貝出汁ラーメンを看板に、煮干や節そば、牡蠣やのどぐろなどの限定メニューまで魚介の魅力を幅広く楽しめる。開店前から行列ができる実力派。
代表メニューの「貝とムール貝の汐そば」は、澄んだスープに貝の旨味とほのかな甘みが幾重にも重なり、飲み進めるほど奥行きが広がる一杯。
三河屋製麺と共同開発した中細ストレート麺が繊細なスープによく調和し、イクラや柚子、2種のチャーシューなどの具材が味わいに変化を与え、日本料理のような丁寧な構成を楽しめる。

成城青果|動物系不使用で魚介の旨味を極めた唯一無二の塩そば

2020年11月に芦花公園でオープンした人気ラーメン店。
ミシュラン掲載や食べログ百名店にも選ばれる実力店で、動物系食材を一切使わず、魚介や乾物だけで組み立てる独創的な一杯を提供している。淡麗系ラーメンの中でも唯一無二の存在として、遠方から訪れるファンも多い。
代表メニューの塩そばは、煮干しや乾物の旨味を幾重にも重ねた透明感あるスープが特徴。
動物系不使用とは思えないほど力強い旨味と奥深い余韻が広がり、中細ストレート麺が繊細なスープと見事に調和する。
素材の持ち味を丁寧に引き出した完成度の高さで、行列が絶えないのも納得のクオリティ。

らあめん小池|煮干しと鶏白湯を重ねた濃厚煮干しラーメンの名店

2013年に上北沢で創業した人気ラーメン店。食べログ百名店の常連として知られ、煮干しの旨味を軸にした淡麗・濃厚の両方を展開。
現在は「中華蕎麦にし乃」や「キング製麺」などを手掛ける水原店主の原点としても知られ、多くのラーメンファンを惹きつけている。

代表メニューの濃厚ラーメンは、煮干しと鶏白湯を合わせた粘度のあるスープが特徴。
煮干しの力強い風味と動物系のコクが重なり、低温調理チャーシューや歯切れの良い中細ストレート麺が一体感を生み出す。
濃厚煮干しラーメンの先駆けとして、今なお高い支持を集める一杯。
中華そば はな田|煮干しと鰹が香る熱々中華そばが人気の実力店

上北沢駅から徒歩約5分、2019年にオープンしたラーメン店。
新大久保の名店「めとき」に影響を受けた店主が営み、煮干しを軸にした中華そばやつけ麺、限定メニューまで幅広く展開している。
熱々のスープと豊富な麺量も特徴で、地元を中心に根強い人気を集める一軒である。
看板メニューの中華そばは、九十九里産などの煮干しに鰹の香りを重ねた力強いスープが魅力。
期間限定の「はなはなの木」は、「もちもちの木」を思わせる濃厚な鰹の風味と熱々のスープが印象的で、中細のちぢれ麺や大判でとろけるチャーシューとの相性も抜群。煮干しと鰹の存在感を存分に味わえる一杯。

誠屋 八幡山本店|百麺のDNAを受け継ぐ濃厚豚骨醤油ラーメン

2004年2月にオープンした「誠屋」の本店。「百麺」出身の店主が独立して創業した一軒で、現在は「百麺」の運営も手掛ける。
豚骨醤油を軸に太麺・細麺を選べるスタイルや、火曜・水曜夜限定の替え玉無料サービスでも知られている。
豚骨醤油スープは力強い豚骨の香りをまといながらも、鶏油のまろやかなコクで飲みやすく仕上げられている。
人気の太麺はもちもちとした食感で食べ応えがあり、チャーシューやほうれん草、海苔との組み合わせも王道。家系を思わせる見た目ながら独自の個性を持ち、八幡山エリアを代表する老舗ラーメン店。

秋刀鮪だし 宣久|秋刀魚と鮪の旨味を重ねた無化調ラーメン

2016年1月にオープンした芦花公園駅近くのラーメン店。人気店「アイバンラーメン」の跡地を引き継いで独立した一軒で、岩手県大船渡出身の店主が地元の秋刀魚と、三崎産鮪から着想を得た独自の「秋刀鮪だし」を看板に掲げる。
化学調味料を使わず、素材本来の旨味を丁寧に引き出した一杯を提供。
中華そばは、秋刀魚と鮪の魚介出汁に大山鶏を合わせた奥行きのあるスープが魅力。
魚介が前面に出すぎることなく、キレのある醤油と動物系のコクが調和し、中細ストレート麺が軽快に絡む。
ほろほろに煮込まれたチャーシューや青菜も良いアクセントとなり、無化調ながら満足感の高い一杯。

成城贅肉店|成城青果が手がける話題の二郎インスパイア

2025年4月にオープンした、芦花公園の人気店「成城青果」、姉妹店「華塩」に続く3号店。

淡麗ラーメンで支持を集める同ブランドが挑戦した二郎インスパイア専門店で、自家製極太麺と豚骨醤油スープを軸にした一杯を提供する。麺量は100〜500gまで同一料金で選べるのも特徴。
看板の「らーめん」は、非乳化の豚骨醤油スープに背脂、たっぷりのもやし、自家製の極太麺を合わせた食べ応え十分の一杯。
キレのあるカエシとすっきりした後味に対し、小麦の密度を感じる硬めの麺が存在感を発揮する。豪快なビジュアルながらバランスよくまとめられており、成城青果らしい個性を感じられる二郎系として注目を集めている。

長浜らーめん 世田谷店|魚介を前面に出した独自路線の豚骨醤油ラーメン

1991年創業、八幡山駅から甲州街道沿いに構える老舗ラーメン店。
長浜ラーメンを掲げながら、本場の豚骨一本とは異なり、魚介の旨味を重ねた独自の一杯を提供する。
正油や味噌、つけ麺まで揃え、深夜4時まで営業を続けてきた地域密着型の一軒。
とんこつ正油は、豚骨を土台にしながら鰹を思わせる魚介の香りが前へ出る構成。茶濁したスープは醤油の輪郭も強く、一般的な長浜ラーメンとは別物のジャンクな味わいに仕上がる。
低加水の細麺はボキッと硬めで、キクラゲや玉ねぎが食感のアクセントを添える。

関連記事











