代々木上原は、イタリアンやフレンチ、和食、中華など、実力店が集まる都内有数のグルメエリアである。
落ち着いた街並みの中で、デートや記念日、普段使いまで幅広く利用できる店が揃っている。
本記事では、私が実際に訪問した代々木上原のディナーにおすすめの店を厳選して紹介する。
料理の特徴や店ごとの魅力を実食レビューとともにまとめているので、店選びの参考にしてほしい。
※新しい店を訪問次第、随時更新する。
sio²|フレンチを軸にジャンルを越えた鳥羽シェフのコース料理

代々木上原に構える、鳥羽周作シェフが手掛けるレストラン。フレンチを軸にイタリア料理や和の要素も取り込み、決まったジャンルに収めるよりも、香りや食感、サービスまで含めた「感動体験」を重視している。
料理は意外性を狙うだけではなく、日本人にもなじみのある味へ着地させるのが特徴。
馬肉と梅、フォアグラとチョコレート、鰆と西京味噌など複数の要素を重ねながら、酸味や塩味で輪郭を整える。
スフレオムレツやトリュフリゾットのような分かりやすい旨さも強く、複雑な皿とシンプルな皿を交互に組み込むことで食べ疲れを抑えている。
料理に合わせたワインやティーペアリング、活気あるサービスまで含めて一つのコースとして成立。堅苦しい高級店とは異なり、驚きと親しみやすさを同時に楽しみたい代々木上原のディナー候補である。
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Yumanite|名物ミルフィーユまで隙がないカウンターフレンチ

代々木八幡駅近くに構える、カウンター8席のフレンチレストラン。石崎優磨シェフは「オザミデヴァン」や「フロリレージュ」、フランスで経験を積み、クラシックな技法を土台に、香りや温度、食感を重ねた独自のコースを組み立てている。
料理は塩味がやや明確で、酒と合わせたくなる力強さが特徴。
フォアグラにトウモロコシやトリュフを重ねたり、鮎に塩レモンや蓼を合わせたりと、意外性のある食材を使いながら味は散らからない。
名物のミルフィーユをはじめデザートの完成度も高く、料理、ワイン、サービスまでシェフが一人で担う。仕込みの密度と品数を考えれば価格にも納得感があり、個性的なフレンチをじっくり味わいたい夜に選びたい一軒である。
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サンフォコン|カラスや熊まで料理へ昇華するジビエフレンチ

代々木上原駅近くに構えるジビエフレンチ。オーナーシェフの千葉貴大氏は狩猟免許を持ち、フランス各地のレストランで経験を積んだ料理人で、熊や猪、ハクビシン、クジャク、カラスなど扱いの難しい野生肉をコース料理へ仕立てている。
石垣島のカラスを使ったコースでは、パイやローストに加え、肺、レバー、ハツ、脳まで提供。
豚肉の脂を補ったカラスパイは肉肉しくジューシーだが、ローストは身も皮も硬く、鉄っぽさと強烈な野生香が残る。
食べやすさを優先して癖を消すのではなく、食材の個性まで含めて体験させる構成で、一般的なフレンチとはまるで異なる夜を楽しめる一軒である。
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イル プレージョ|岩坪滋シェフが季節の食材を緻密に組み立てる代々木上原のイタリアン

代々木上原に構えるイタリアンレストラン。岩坪滋シェフは「アクアパッツァ」やイタリア各地で経験を積み、帰国後は「カッパス」「カシーナ・カナミッラ」で料理長を務めた。
現地の技法を土台に、日本の旬食材を組み込みながら、自身の感覚で再構成したコースを提供している。
料理は香り、酸味、苦味、甘味、食感の重なりが緻密で、単にバランスが良いだけでなく、どの皿も狙いが明確。
スペシャリテのカボチャとフォアグラは、カボチャの甘み、フォアグラのコク、果実由来の酸味をシンプルに対比させた一皿。
山菜の香ばしさを生かしたタヤリンや、皮を1時間半かけて焼き上げる仔豚など、技術と分かりやすい旨さが両立している。
コースは皿数が多いものの食べ疲れしにくく、ペアリングまで含めて流れがよく計算されている。
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艪|大ぶりな握りと手の込んだつまみを腹いっぱい楽しめる鮨店

代々木上原駅近くに構える完全予約制の鮨店。店主自ら豊洲で魚介を目利きし、マグロは「やま幸」から仕入れるなど、江戸前の仕事を軸にしながら福井の米や地酒も取り入れている。
つまみと握りを交互に出すおまかせは品数が多い。
握りは切りつけが大きく、迫力が強い。アサリのコロッケやノドグロの蒸し焼き、牡蠣のオイル漬け、焼き白子ご飯のスッポン餡掛けなど、つまみも凝っており、酒を飲みながら進めるとかなりの満腹感になる。
大将は会話好きで、カウンターには堅苦しさがなく笑いが絶えない。鮨の質、料理の幅、圧倒的な量を考えると価格にも納得感があり、少食なら事前に量を相談したいほどである。
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礼讃|食べるほど腹が減る、出汁と素材が主役の日本料理店

代々木八幡に構える日本料理店。店主の鉦本周仁氏は新橋「金田中」で経験を積み、京料理を土台に、季節の食材と出汁の力をまっすぐ伝える会席を提供する。
料理の説明を過度に加えず、味そのもので納得させる姿勢も印象的。
塩や砂糖を極力控え、昆布や節、干し海老、野菜、肉の脂など、素材が持つ旨味や甘味で味を組み立てる。
お椀やお浸しは淡いのに物足りなさがなく、鮎、鱧、猪、松茸、京野菜など季節の料理を重ねても食べ疲れしない。
終盤は炊きたての白米を軸に、すき焼き、かき揚げ、炒飯、TKGまで続くこともあり、会席18,000円からという価格を含めて満足度の高い一軒である。

マツシマ|雲南省の郷土料理と発酵文化を独自に再構築する中華料理店

代々木上原駅から徒歩約3分。中国郷土料理店「黒猫夜」で経験を積んだ松島由隆シェフが、雲南省を中心とする少数民族の料理や発酵文化を独自に再構築する中華料理店。

今も年に数回現地へ足を運びながら研究を続け、月ごとに内容を変えるコースを提供している。
料理は発酵トマトや酸肉、香草、白酒などを大胆に使い、酸味や苦味、発酵香を重ねながら最後はしっかりとした旨味へ着地させる。
ドクダミ醤を添えた海老や、黒猫夜時代から続く酢豚、発酵海老味噌のスープビーフンなど、一般的な中華料理とはまるで異なる構成。
マニアックでありながら食べにくさはなく、紹興酒や黄酒と合わせてじっくり楽しみたい。
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