本日はフレンチレストラン「sio」へ。
フレンチとは言ったけどイタリアンや創作要素が強く鳥羽シェフによる「鳥羽シェフ」っていうジャンルと思って貰った方がいい。
多様化する今の時代にわざわざカテゴライズするのもナンセンスだけど「鳥羽シェフってジャンルだよ」と紹介しても何言ってんの?と言われるのがオチなので仕方ない。
2020年版のミシュランでは一つ星を獲得。
場所は舌が肥えた人達が愛する街、代々木上原。
店は代々木上原駅から徒歩3分。迷うことはない。
鳥羽シェフは小学校教師を経て料理人になったのがなんと32歳。
そして鳥羽シェフ自体、何というかパワフル。
料理に対する姿勢、自分の料理への絶対的自信が凄く、このコロナ禍での負のオーラなんて全部弾き返すほどエネルギッシュな方。
そんな鳥羽シェフのプラスのエネルギーが他のスタッフさんたちにいい影響を与え店自体が非常に活気付いている。
今回は12,000円のメインが鳩のコースに+αで鳥羽周作スペシャルに。
ペアリングは量を半分にしてお酒とティーペアリングのダブルにしてもらった。
以下いただいた料理。
コンソメスープ
乾燥舞茸の風味感じるとても柔らかな味わい。
余計な調味料は使わず出汁の奥行き、輪郭をそっと愛でていく感覚。
一品目で凄いシンプルなものが出てきて少しドキッとした。
馬肉のタルタル
このお店のスペシャリテ。
見た目は毎回同じだけど味が季節で微妙に変化するみたい。
梅、クミン、馬肉、ラスク。一口食べれると様々な味わいが楽しめる。
梅は酸は控えめだけど風味豊か。馬肉と梅って合うんだ。
スフレオムレツ
上からトリュフをふんだんに。半端じゃない香りだ。
玉子はオーブンで焼きたて。割ると半熟でトロリと流れ出る。
ソースは鶏出汁、生クリーム、ホワイトバルサミコ酢。
玉子とトリュフの相性は言うまでもないがなんと言ってもソースの酸味が絶妙なアクセント。
一気にハート掴まれた。これにキノコ紅茶のペアリングが秀逸だった。
フォッカチャ
スフレオムレツのソースにつけて。
ふわふわモチモチで本当に美味。
フォアグラクレープ
フォアグラをチョコクレープで包んだもの。
他にもレバーのペースト、ブルーベリージャム、フレッシュバナナ、黒イチジク、キャラメリゼしたヘーゼルナッツ、栗の甘露煮などなんと15種類も食材を使ってるそうだ。
泡のソースは栗の泡、チャイのスパイス。
黒いソースは赤ワインを使用したソース・ペリグー。
フォアグラを巻いたチョコのクレープはスイーツを彷彿とさせ、甘さの中にも塩家、香辛料もあり。
これだけ聞くと味がとっ散らかりそうな印象があるが不思議と渾然一体となっておりオリジナリティ溢れる味わいに。
ラビオリ
上には根セロリ、リンゴのサラダ、中にはリコッタチーズを。
根セロリが清涼感あってさっぱりと。
複雑な味わいのフォアグラクレープの後ということで口直し的な一皿。
鰆のポワレ
何度も火を微調整しながら焼きあげた鰆。
ソースは白ワインをベースにしたソースヴァンブラン、西京味噌、香りに春菊、蛤。
つけ合わせは酢レンコン、ゆり根のフリット。
とにかく焼き加減が秀逸で中はしっとりとして鰆がもつ水分量を体感できる。
一味のピリ辛がいいアクセント。
鴨肉
55度のオーブンで2時間じっくりと焼いたもの。
シルキーな質感にパリッとした皮の香ばしさ。
噛みしめる度に感じる強い肉の旨味。
ソースのコク、内臓のほんのりビターが壮大に引き立てる。
タリアテッレ 4種類のキノコ
なんて表現したらいいのだろうか?
サクサクが一番近いかも。プリプリとも違う。
食感と香りにつきます。
ちなみにここからパスタ4連発です。
雲丹のパスタ
雲丹の甘さを引き立たせる為にあえて低い温度帯で調理。さらに雲丹を蛤のお湯で湯がている。
ねっとりとした雲丹の甘み、旨味がたまらない。
トリュフリゾット
リゾットの硬さと塩味が本当に素晴らしい。
これまでの料理に比べてだいぶシンプルなんだけどシンプルこそ難しい。
トリュフなくても十分美味い恐ろしいレベル。
蟹のアメリケーヌ
蟹の殻を焼いた香りが個性的。
香りと旨味が強い分、これは少量でちょこっといただくのがベスト。
ガトーショコラ
ただ甘いだけではなくビターさが辛党にも受け入れられる。
スイーツのことはよくわからないけどめちゃ凝ってます。
ブリア・サヴァランのジェラート
チーズを練り込んだジェラートは溶け感と塩っけのバランスが素晴らしい。
腹一杯なんだけど非常に美味しくペロリといただけた。
以上が12,000円の鳩のコースに+アルファの鳥羽スペシャルコース。
ペアリングは2種類でお会計は26,200円。正直、安い。
フレンチ+イタリアン+α。
突拍子のないものは出てこない。
ちゃんとどこか日本人にも馴染み深くて、だけど驚きがあって美味しい。再訪必須。
ごちそうさまでした!
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