静岡・菊川市にある日本料理店「おぶね」。
菊川駅よりタクシーで5分ほど。タクシー運転手も名前をだしたら一発でわかるくらい有名です。
さて、店名の「おぶね」の意味とは?聞いたところ、高木店主も「わからない」という何とも謎な回答が笑
この辺で有名な占いをするようなおばあ様がいて、その方が山梨県にあった居酒屋「おぶね」という名前がいいとの助言でそのまま店名にしたそうです。
高木店主も、山梨県の「おぶね」の主人に「おぶね」の意味を聞いたところ、その方も「おじいちゃんがつけたからわからない」とのことで、結局誰も「おぶね」の意味がわからないという謎の状況・・・笑。
このエピソードだけでも十分面白いが、こちらのお店はオープンからすでに20年以上が経つ。
以前はアラカルトの居酒屋スタイルだったが、12年前にコース制に変更。
店主は高木一樹さん
正統派の引き算の日本料理とは異なり、どちらかと言えば足していくことでさらに味わいに膨らみをもたせるような料理である。それをここでは「新日本料理」と呼んでいる。
東京の三ツ星「かどわき」の大将とも親交があるようです。
案内されたのは掘りごたつ式のカウンターで床暖なのがありがたい。なんともぬくもりのある空間だ。
縁結びコース 27,500円+ペアリング 5,500円。
この動画は一番下のリンクから❗️
以下、いただいた料理。
・とんぶりの胡麻豆腐
とんぶりの胡麻豆腐、鴨出汁の餡、フォアグラのバターソース。
鴨とフォアグラの相性もいいです。鴨の治部煮をイメージして山葵も添えて。
素材一つ一つを掴んでいくというより一緒に口内調理を楽しむ一品。なるほど、この一皿で高木さんの料理の方向性が見えた。
・飯蒸し
カラスミ、鯛の塩辛、ゆり根、紫蘇、花穂。香り共にとても華やかなな飯蒸しです。
・クエの唐揚げ
クエはしっかりと身がしまっていて、まるで肉のよう。
山椒塩と共にガッツリといただきました。食べ応え十分です。
・河豚、鰹、鯛
個人的には塩スダチがとても美味しかった。
本当に魚の質がいいと醤油も、鰹節もいらないんだね。汚されない分、魚の持ち味が凄くでる。
・松茸の土瓶蒸し
松茸の他に蛤、海老、椎茸などで出汁をとって。
・香箱蟹
ワインを飲んでたのでホワイトバルサミコも出していただいた。
他に土佐酢と一緒にさっぱりと。あと単純に雲丹蟹が旨い。
・越前蟹
ここでは蒸したてではなく、あえて一日寝かせて提供。
そうすることで身の味は濃くなり、味噌の旨味はかなり濃厚になっています。
・秋鮭、いくらの醤油漬け、帆立とズワイガニの餡
説明聞いてるだけでいかにも旨そう。
・天ぷら田楽
無花果、ブラックマスカットの天ぷら、駿河シャモのひき肉を入れた味噌田楽。
軍鶏肉が食感のアクセントになっており、果物の甘さと味噌の甘味が寄り添う創作性豊かな一品。
・舞茸ご飯
・遠州夢咲牛のすき焼き
地元の牛肉で農家が少ないようです。
ワイン、醤油で作ったタレにたっぷりと垂らしトリュフを削って。
舞茸ご飯とトリュフの香りが結びつき、タレに絡まった牛肉とご飯が抱き合う。まさに口福。
・デザート
カボチャの種で使ったオイル、クリームチーズのソース、ミルクのパンナコッタ、ピスタチオアイス。
美味くなればなんでも良いというスタイルが清々しい。
お会計は一人約33,000円。ほぼペアリングは飲み放題状態。出て来た食材などを考えるとだいぶ良心的な金額と言えます。ごちそうさまでした。
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