西麻布の「鮓 有無」。
読み方は「うむ」じゃなく「ゆうむ」。
六本木駅からは徒歩15分くらいの距離なのでタクシーの方がいいですね。
何故「鮓」なのか聞くと、普通の鮨屋よりも創作的な要素が強いため魚辺に「作る」の「鮓」の字を使用しているんだとか。
関西系の鮓とは異なった意味合いの様です。
確かに普通の鮨屋に比べて一貫一貫にアート性を帯びており食べ手を飽きさせない工夫がされている。
身がふっくらとして脂ののった腹の小肌に合わせるのは紫蘇を混ぜたシャリ。鮪も中にすき身を忍ばせ、車海老はあえて半生の状態で食感を楽しませる。つまみのフカヒレやブロックの雲丹など映え要素もあり、江戸前とはまた方向性の異なるニューウェーブな料理がいただける。
以下、いただいた料理。
鮪・キャビア
薄くカットした筋を10枚ほど重ね、上に塩分調整したオリジナルキャビアを乗せたもの。
いきなりニューウェーブ。
フワッと綿菓子の様な繊細な食感、香り、キャビアの程よい塩味が調和する。
握りは小さめ。
キジハタ・紫ウニ
ハタはちゃんと香りがあり、ウニがなくても十分旨い。けど包む。
貝出汁茶碗蒸し
蛤、干帆立、蜆をふんだんに使ったコハク酸に溢れる茶碗蒸し。
中落ち・毛蟹
中落ちと毛蟹を握りに見立てたもの。
シンプルに旨いっス。
熊本天然うなぎ
かなり脂がのってます。
鮑・リゾット
千葉県の黒鮑、肝リゾット、雲丹。
鮑は鮑同士で炊いたのかな?凄く香りと味が出てます。雲丹なくても十分戦える。
鰹・海苔の佃煮
勝浦の初鰹に海苔の佃煮を。
皮目を炙りパリッとした食感と赤身肉のむっちりとしたコントラストが美しい。
フカヒレステーキ
次々に出てくる高級食材。なんだかお会計怖いね。
鮑、スッポンの餡がたっぷりと太めの繊維に絡む。ストレートに旨い。こりゃ赤ワインかな。
小肌
腹の小肌はふっくらと、そして脂ののりも良い。
シャリは紫蘇を混ぜててびつくり。
春子鯛
身質の柔らかさに仕事の丁寧が出てます。
鯵
島根どんちっち。
車海老
半生状態でプリプリの食感鮮烈。
金目鯛
おろしポン酢と共に。脂凄いす。これは特にシャリ細なのか金目鯛が大きいのか。
カンパチ
熟成させたカンパチ。味わいは濃厚そのものです。
赤身
身はだいぶ厚い。だから包丁をこれだけ入れてるんですかね?中に中落ちを忍ばせこれでもかという程鮪を堪能させる。
クロムツ
焼いたクロムツは厚みはあるがホロホロに溶け口中でシャリと一体となる。
雲丹
もはやブロック。こういう出し方する所ははじめてです。口の中が雲丹で満たされた。
お会計30,000円。
高級食材オンパレード。そして雲丹の登場回数多め。
正解かどうかはこの際細かいことは置いといてかなりの個性を放っています。
どうしてもオリジナリティに目がいきがちだけど鮑やハタの味の引き出し方などしっかり土台があるので逆に超正統派の江戸前鮨なんかも食べてみたいな。
普通の鮨に飽きた人には刺さると思います。
ごちそうさまでした。
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