【東京・京橋】SÉZANNE (セザン)「世界から評価されたレストランとは?」

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フレンチ

2021年7月、東京のフォーシーズンホテル丸の内にオープンし瞬く間に話題となったフレンチレストラン「SÉZANNE」。

オープンからわずか1年半で「ミシュランガイド東京2023」において2つ星を獲得。

それだけでもすごいのにさらに3月28日、シンガポールにて2023年版「アジアのベストレストラン50」の授賞式が行われ、なんと第2位にランクインという快挙を成し遂げた。

総料理長ダニエル・カルバートが織り成す大胆かつ繊細なフレンチを体験できる至高のレストランとしてグルメ界隈からも評判のお店。

ちなみに店名はシェフが子供時代に夏を過ごしたシャンパーニュ地方の地名に由来する。

店はパシフィックセンチュリープレイスの7階に位置し、入るとバーカウンターが。

ウェイティングルームも広く、都会の夜景を眺めることができる。もはやこの時点でうっとりするような世界観がある。

空間デザインは香港を代表する建築家アンドレ・フーが手掛けるラグジュアリーかつリラックス感溢れる空間。

イギリス人シェフであるダニエル・カルバートさんはニューヨーク、パリ、香港などの名店を渡り歩き輝かしいキャリアを持つ方。

16歳で料理の道を志し、「The Ivy」や「L’Autre Pied」などの名店で腕を磨き、NYのミシュラン三ツ星「Per Se」では最年少のスーシェフを務める。パリの三ツ星「Epicure」、2016年には香港「ベロン」のシェフに就任。2021年7月に「SÉZANNE」のシェフに就任。

料理はまさに緻密で繊細という言葉がピッタリと当てはまる。

日本の食材への造詣が深く、巧みに旬を表現するが日本人が作る料理とはまるで異なり、フランス料理をベースにしながらも完全に個性とイノベーティブな組合せを実現させる。これは彼にしか作れない料理だ。

サービスに関しては数人おり、担当が決まっていない。そのため、人によってはかなり聞き取りづらい人もいる。周りの音もわりとにぎやかなので料理の説明はハッキリ大きな声でしてもらると嬉しいんだけど。

以下、いただいた料理。




・グジェール

シュー生地に48ヶ月熟成のコンテチーズを加えて焼き上げるアミューズ。

温かく、サクッと軽い口あたりに濃厚なチーズ。王道のフランス料理のアミューズだ。

・蕪 酒粕

マイクロかぶ、酒粕、濃厚で香りのあるクリスタルキャビア。

どこか土っぽく台地を感じさせるような春の一品でシャンパンとピッタリ相性の良さをみせる。

っていうかシェフ、酒粕なんかわかるのか。凄いな。

・甘エビ トマト

ピクルスでマリネした甘エビ、上はトマトのババロア。

春らしい酸味がテーマなのかな。日本人シェフが作りそうにない一品。

・プロヴァンス産グリーンアスパラガス 蛤 クリスタルキャビア

茶碗蒸し。要はフランですね。パッと見はキウイフルーツみたいだ。

アスパラの香りに蛤の甘さ、キャビアの塩味が渾然一体となる。

・麦芽大麦サワードウ ブルターニュバター

自家製のサワードウ・ブレッドはパリパリでハード系かと思いきや加水率が高くモチモチ。

パンの爽やかな酸味とブルターニュバターが合う。




・厚岸牡蠣 コシヒカリ米 オゼイユ

三層。下からロメインレタスとコシヒカリのリゾット、オイスター、オイスターのエキスを使ったクリーム。

春を感じるリゾットは牡蠣やクリームの濃厚さとフィンガーライムの清涼感が合わさる。

・モリーユ茸 黄ワイン ローストチキンソース

フランスの高級キノコ「モリーユ茸」。広東料理からヒントを得たという一品。

ローストチキン、黄ワイン香るソースはモリーユからとったキノコの甘味、味、香りが出たもの。

・網走産キンキ サフラン

香りが凄い。ソースは大分県産のサフラン、キンキの出汁、浅利を使ったソース。付合せはポテトだって。これ一瞬、トマトかと思ったけど確信犯だよね?

キンキは松笠焼き的な感じで皮目はパリッと。ソースはコクとコハク酸が共存。これが今日一です。

・北海道産帆立 ガレット ホワイトビール

そば粉と帆立の出汁でカリッと焼き上げたガレット。横は玉葱のピューレ。

ホタテのジュース、ベルギーの白ビールで作ったソース。

香ばしくもあり、甘さやどこかフルーティさがあるソースとの調和。

王道フレンチだが重さはない。




・秋田県産ホロホロ鳥 山菜 東京白カビチーズソース

皮はパリッと、非常に柔らかく仕上げられている。

ソースには東京白カビチーズにハーブのタラゴン(エストラゴン)をアクセントにしたソースとジンを作るときに使う「ジュニパーベリー」というベリーの一種を使った2種類のソースで。

付合せは秋田県産の山菜。

蕗の薹 東京白カビチーズ

蕗の薹のソルベ。東京白カビチーズのチーズクリーム。

フロマージュを蕗の薹のソルベで再構築。

愛媛産せとか 柚子切椒

愛媛産せとか、文旦、グレープフルーツのデザート。

下にはショートブレッド、その上に柚子胡椒を使ったクリームでアクセント

濃厚でいて清涼感もある。色んな方向からの刺激がまた魅力。

クリームブリュレ

卵の殻。

ミニャルディーズ

ピスタチオクリームのお菓子、チョコレートブラウニー、

マドレーヌ

お会計は一人約7万円。

コース料理にはロンドン、NY、パリ、香港、そして東京といままでの料理経験を元に再構築し、いわばダニエルの歴史が皿に現れている。

単に日本食材を闇雲に使っているだけではない。日本食材の真なる部分を理解し、必ずそこにストーリーがある。

ヨーロッパよりも四季の移り変わりが早い日本で食材を学ぶのは大変だっただろう。

我々日本人が知らない全くの別の角度から日本の四季を感じさせてくれるワクワク感がある。

日本人の発想とも異なり、独創的。だけどしっかりと日本を感じられる唯一無二の料理でした。ごちそうさまでした。

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