本日は3年ぶりに「天ぷら 元吉」へ。
場所は外苑前駅より徒歩5分ほど。
色んな飲食店が密集している地域。
本日は18時より。
店内はカウンター8席。
目の前には夏らしく氷が置かれてる。
全体的に美的センスや清潔感に溢れ、四季を感じさせる造りとなっている。
ちなみに鍋の中を見れるようにカメラまで設置されているハイテク空間。
大将: 元吉和仁さん
元吉の天ぷらの特徴はなんと言っても衣にマイナス196°の液体窒素を使用する事だ。
液体窒素で小麦粉を冷やす事でズッシリと粘り気のある衣やダマの原因となるグルテンの発生を抑える効果がある。
もちろん水分を飛ばすため粒子はサラサラの状態となる。
タネに合わせ都度、小麦粉を足すことで厚い衣、薄い衣を使い分けそれぞれのタネが最も美味しくなる様に調整していくという相変わらずのこだわりっぷり。
8月は夏の終わりと、秋の顔見せ。
本日使う野菜
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以下、いただいた料理。
平目の刺身
青森の平目。寝かせて昆布〆。
かなりねっとりとしており旨味強め。
そら豆枝豆
新しい品種か?と思ったらなんと枝豆を3種類の大きさにしてそら豆の形に似せて整形したもの。
おかげで香りを閉じ込め、甘みが内包されており口の中でパーっと広がる感覚。
海老の脚
塩とスダチで。
打ち粉のみで食感は繊細に、風味は豊かに。
車海老
包丁で切れ目を入れた事による曲線。
サクッと、プリッと、甘味も強く香り高い。
言うことなしの海老天の理想形。
車海老2本目
一つの鍋で二つの温度で揚げる。
衣を厚くしたことにより身がふっくら蒸された様な感じに。天つゆが相性いい。
アスパラ
先の方は味が濃く、太い方はみずみずしく甘味が伴う。夏のアスパラ。
鱚
数日寝かせた鱚。サクッとホクホク
らっきょうの塩漬けと食べるとタルタルの様な味わいの変化に驚く。
丸オクラ
沖縄の切り口が丸いオクラ。
かなり粘り気が強い。
鱧
上には鱧の卵の塩漬けがのっており塩っ気とコクをプラス。柚で爽やかさを。
こういった一品料理も元吉の魅力。
松茸
ブータン。香り良き。
松茸の軸
軸の部分は香りというよりシャキッとした食感を楽しむ。スダチと醤油が合う。
新烏賊
皮をむいて巻いた新烏賊の真ん中はレアで。
新烏賊の柔らかさと良さを活かした一品。
新烏賊のゲソ
新烏賊なのでゲソもとても柔らかい。
新烏賊の口ばし
墨を吐く部分。
柔らかくもプリプリでコリコリの独特な食感。
烏賊素麺
アオリイカの耳の部分を使った烏賊そうめん。揚げ玉を入れる事で天ぷら感が増す。
長芋の磯部揚げ
塩よりも海苔の風味を堪能するなら醤油。
長芋はシャリっとしてトロっと旨味も良好。
鮑の肝粥
肝粥に生海苔を合わせ、上から揚げ玉を。
コクと磯の香りに揚げ玉の食感。
鮑の天ぷらに先ほどの肝粥をつけて。
賀茂茄子
茄子は天ぷらにすると熱いので特注の粗熱をとる器械に入れる。
香ばしく揚げられてるので上から焼き茄子のペーストをかけて調和をはかる。
椎茸
こちらもかなり香り高く香ばしく揚げられてるので醤油も合う。
毛蟹
毛蟹を湯葉で包み天ぷらにしたもの。
まわりはジャガイモのスリ流しでチャウダーのようなもったりとしてまろやかな味わい。
大葉雲丹乗せ
なんと言っても雲丹は生でしょう。
という事で大葉だけ天ぷらにして上にフレッシュなバフン雲丹をのせたスペシャリテ。
蓮根
シャリッと香り良く、甘みがあって味はギュッと濃縮されたように濃い。理想的な蓮根。
茗荷
下は天ぷらにした茗荷、上は生の茗荷をスライスにしたもの。
穴子
半分が一匹か選べるんだけどどうせなら一匹分をお願いした。
さっきまで生きていた割きたての穴子の為身はフワリと綺麗な蒸され方。
生姜の塩漬けとの相性抜群。
角モロコシ
四角い。トウモロコシの粒を一粒ごとにほぐし四層に重ねて四角く形を整えたもの。
テトリスの様にブロック状にする気が遠くなるような作業。歯に詰まらずストレスなくいただける配慮。とにかく甘みが半端じゃない。
食事は7種のサイズの丼から選択。
かき揚げのサイズも変更可能でこちらは4番目に大きい丼。
ほうじ茶の茶漬けの上に揚げたてのかき揚げを。一心不乱にかきこむ。
梨
幸水。上には同じ幸水で作ったソースを。
お会計は25,300円。時期なので今回はノンアル。
衣は「洋服」と捉え、素材が最も活きる方法を豊富なアイディアで着飾る。
天ぷらは調理法の一種であり様々な料理に応用できると考える大将の料理は驚きのある一品料理が多彩。こんなに一品料理が出てくる天ぷら屋はここ位しかないんじゃないかな。
3年ぶりの訪問だけどその進化に驚かされた。
また訪問する日が楽しみだ。
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