映画「 ザ・ロック 」【ネタバレ感想】マイケルベイ監督最高傑作?!熱い男達のドラマと爽快なアクションを!(62本目)

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マイケルベイ監督と言えば何を浮かべるだろうか?

『アルマゲドン』?『トランスフォーマー』?いやいや、私は断然『ザ・ロック』派である。

もうこの映画は私の中でのアクション映画の最高峰だ。

数年ぶりにこの作品を鑑賞したのでネタバレ感想を綴ってみるとする。

脱獄不可能の刑務所があったアルカトラズ島に、神経性毒ガスを奪ったテロリスト軍団が観光客を人質にしてたてこもった。タイム・リミットは40時間。FBIは化学兵器のスペシャリスト(ニコラス・ケイジ)と、33年前アルカトラズ島を脱獄したという男(ショーン・コネリー)を「ザ・ロック」と呼ばれる鉄壁の要塞へと送り込む。


 

マイケルベイの映画はアトラクション

私が思うにマイケルベイの根本は単に驚かせるのが好きな人なんだろうなと彼のどの作品を観てても思う。悪く言えば単純。

いや、褒めてます。

映画の構成上常に飽きさせない演出はさすがでこの『ザ・ロック』でもそれは存分に発揮されている。

冒頭のエド・ハリスが国を裏切りテロリストとして神経性毒ガスを手に入れるまでの掴みもテンポよく、その際に部下1名がこの神経性毒ガスの巻き添えになることでこの毒ガスの効果と恐怖を観客に見せしめる演出も上手い。

それからシーンはニコラスケイジにかわり、今度は別のテロリストから送られた毒ガスを解除するドキドキシーンを挟み、あれよあれといううちにエド・ハリスがアルカトラズ島への観光客を人質に取り政府へ1億ドルの要求を突きつける。

政府の話し合いの末、唯一の解決策として名前があがったのが33年前にこの島から脱獄を果たした元工作員のショーンコネリー。

さらにここからニコラスケイジとショーンコネリーとの激しめのカーチェイスが始まり、かと思えばショーンコネリーの娘とのほろっとさせるシーンがあり常に2転、3転、4転、5転とシーンが展開しまくる。

これぞまさにジェットコースタームービーと言った感じでベタな言い方をすると「まるでアトラクションに乗ってるようだ。」って感じか。

この作品をはじめて観た中学時代の私はこの怒涛の展開に物凄い衝撃を受け、30代半ばになったいま改めて観返してもあの時と同じ熱いものを感じる。

唯一後悔してることは何故この作品を劇場で観なかったのか?ということだ。


 

悪人じゃない悪役


まずテロリストの主犯格であるエド・ハリスは完全なる悪人ではないということがこの映画の魅力の一つだろう。
彼はベトナム戦争時代の英雄ではあるが国の為に死んでいった部下達に対しての政府の対応に腹を立てついに謀反を起こす。

彼なりにこのテロには理由があるわけでアルカトラズ島を占領する際、子供達を逃がそうとしたり、政府に要求した一億ドルは遺族に配ると宣言するシーンからも彼が完全なる悪人ではないことがわかる。

さらに「罪もない8万人の人を殺すと思ったか」といって発射されたミサイルの軌道を変えたり若干の自己矛盾を孕ませながらも物語が進むたびにいい人株が急上昇していく。

単に政府=善、テロリスト=悪という簡単な構図ではなく、観ている者にちょっとした混乱と複雑さを感じさせ一層物語に深みを与える事に成功している。

むしろ多くの市民を守るため、あっさりと80名の人質を見殺しにしようとする政府の方が描き方が違和感があったりする。

化学オタクと元工作員のおじいちゃんコンビ

ブサイクか?男前か?

かなり人によって意見がわかれる俳優ニコラスケイジ。

これがトム・クルーズとかわかりやすいザ・イケメンが演じてたらまた映画の印象も変わっていただろう。

FBIの化学兵器のスペシャリストで実戦経験がないちょっと頼りない役。

だけどニコラスケイジとショーンコネリーとのコンビがかなりハマっており最後までそのコミカルな掛け合いは観る者を飽きさせない。

今更だけどショーンコネリーは初代ジェームズボンドを演じておりそのスピンオフ的な匂いを本作でも感じさせる辺りその遊び心におもわずニヤリとする。

彼らの掛け合いのおかげで全体的にシリアスになり過ぎずバランスよく仕上がっている。

と、結構賞賛めいたレビューとなってしまったがそこはマイケルベイ監督なのでもちろんプロットは穴だらけ。

実戦経験もないニコラスケイジが何であんなカーチェイスができるのか?とかショーンコネリーは30年も牢獄されといて何であんなに動けるのか?とか心臓に突き刺した後なぜすぐにニコラスケイジは動けるのか?とか細かい事言い出したらきりがないんだけどそこはエンタメと思って目を綴ろう。

頭を空っぽにして観る映画としては最高の作品であることは間違いないので暇な方は是非。

ちなみにサウンドトラックも最高でハンス・ジマー節が炸裂しているのでそちらもチェックしみてはいかがでしょうか。

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