死と隣り合わせの秋の味覚
銀杏が美味しいと感じた時、自分も大人になったなと思う。
そういう意味では鮎を覚えた時と似た感覚か。
秋の味覚は様々あるけど今回は銀杏についてふれてみよう。
銀杏なんてずいぶん地味なもの取り上げるな〜なんて思われるかもしれないが銀杏もなかなか面白いんですよ。
秋になると黄葉するイチョウ。
なんでもイチョウの木は火が近づくと幹や枝から水分を発する特性があるようで江戸時代の火除け地に多く植えられたそうだ。
学校の校庭にイチョウの木がたくさん植えられているのもそう言った理由で火災から守るという意味があるのだろう。
江戸時代は何度も大火に見舞われたので東京はイチョウの木が多いんだとか。
そしてこのイチョウの種子が銀杏である。
殻を割って蒸すと綺麗な緑色となる。
食感はモチモチ、モッチリとして独特な食感。
独特な香りと苦味を感じるので食べ手を選ぶかもしれない。
そのまま塩をふって酒のつまみや茶碗蒸しなどにも入れられたりする。
しかし銀杏にも思わぬ落とし穴が。
実は銀杏には毒があり食べ過ぎると中毒を引き起こすという事実。
似ても焼いても毒素は消えない厄介なもの。
なので単純に食べる数を減らすしか対策はない。
主な症状は嘔吐、下痢、痙攣など。
さらには死亡例も報告があるから驚きだ。
あくまで食べすぎなので一定量を変えなければ問題はない。
じゃあいくつ食べたら中毒になるのか?という問いに対しては「不明」とのこと。
まぁ、そりゃ人によるよな。
食べ過ぎると死の危険もある危うさ漂う秋の味覚。
なんともスリルのある食べ物じゃないか。
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