中目黒駅から川沿いに5分ほど歩いた所にやたらとモダンな建物がある。
その二階にミシュラン一つ星のフレンチレストラン「クラフタル」はある。
「CRAFTALE」とは「CRAFT(手技)」と「TALE(物語)」の二つを重ねた言葉。
「生産者のたくさんの愛情と情熱を私たちの手で紡ぎ、伝えるレストランです」という意味らしい。
本日は個室を用意してもらい、10,000円のディナーコースを。
5杯のペアリングは6,800円でスタートはシャンパンから。
独創性溢れる料理の数々、さらに器や盛り付けのセンスが光りまさに五感で楽しめる内容となっている。シェフやソムリエや説明も的確で敷居の高さを感じさせないのが流石。
以下、いただいた料理。
薩摩地鶏・ブレスのトリュフ・白子
奄美大島から届いた221日間飼育の薩摩地鶏のスープ、ブレスのトリュフ、白子。
トロッと口の中で白子がトロけた瞬間のトリュフの香りとの掛け合わせが秀逸。
スープの鶏の丸みやネギの香りもいいサポート。
肉4種盛り合わせ
肉の料理って言われてまさかこんな感じで出てくるとは。っていうか真ん中の器なんて一体どこで売ってるんだろう?
豚の血のマカロン
凄い位置にマカロンある。
徹底した処理により臭みは皆無。
一見完全なるスイーツだが食べいくうちに徐々にビターさやスパイスの五香粉などの味の変化を楽しめる。
ジビエに慣れていない人の入り口としてはいいかも。
鴨のパテ・アンクルート
フランス産のシャラン鴨を使用。
ソースは赤紫蘇とベリー。
しっとりとして鴨肉は噛めば噛むほど旨味がある。酸味のあるソースとの相性もいい。
フォアグラのムース
フォアグラのムースをチュイル(焼き菓子)で包んだもの。
赤いのはビーツのパウダーで一度ビネガーに漬けてから乾燥させている。
メープルシロップの様な香りに酸が印象的。
クラムチャウダーのスープ
中にはホロホロの牛の煮込みやキノコなど。
鰆のサラダ
山葵と柑橘のドレッシング。
鰆は炭火の香ばしい香りに神経〆によりもっちりとした食感。
野菜の苦味、山葵や柑橘など多角的な味わいを楽しめる。
甘酒の蒸しパン
そしてここからクラフタル名物「パンペアリング」スタート。
ふんわりと柔らかい甘酒の甘味を纏いながら山葵と柑橘のドレッシングとの相性もいい。
鉄鍋赤ワイン煮込み
赤ワインで煮込んだ黒毛和牛、子豚のベーコン、マッシュルームなどを自分で鉄鍋に入れる。卵黄、トリュフ、パセリを。
見た目は味が濃そうだが食べると全くそんなことはなくフレッシュな赤ワインによる非常に香り豊かな味わいが広がる。
卵はあえてある程度の温度帯で固めることによってソースに完全に馴染まず、卵単体の旨味を堪能できる様にしてある。
飴色玉ねぎのパン
合わせるパンはこちら。全粒粉を練り込んだもの。香ばしさと甘みのあるパン。
スジアラ・帆立
スジアラは奄美大島。皮目は香ばして中はほんのりレア気味。下は海藻を練り込んだ自家製手打ち麺。
帆立のソースにキャビア、トウモロコシのスプライトを添えて。
トウモロコシの香りや甘味と一緒に帆立やスジアラを楽しむ。
マイルドな中にキャビアの塩っけなどアクセントも。
鴨
鴨の胸肉。しっとりとした柔らかさ。
ジャガイモのペースト、ピスタチオのクリーム、マデラ酒やトリュフを使ったソース。
ピスタチオの甘み、マイルドなジャガイモ、トリュフの香り、皮目の香ばしさ
特に鴨肉は噛めば噛むほど脂が滲み、旨味も溢れる。
もも肉
こちらは香ばしさと弾力を楽しむ感じ。
下はハーブサラダ。
合わせるパン
カカオ、紅茶、ベリー、赤ワインを練り込んだパン。
デザート 秋
秋を演出した鏡のプレートに日本風景を見立てたもの。
奥のモンブランは茨城県産の栗、山葡萄のソース、サツマイモ。
紅葉はカラフルなパウダーで。
手前の山は奄美大島の黒糖。
改めて才能を感じました。
デザート 冬
山の頂に積もる雪をイメージしたデザート。
溶け感物凄い。溶けるスピード早すぎ。
ふと上を見上げるとなんと鏡の器が天井に反射して月を映し出してるではないか。
なんの説明もされなかったけどこういうサプライズは感動もの。
冬景色のデザート
全体的に柑橘を使い、香ばしいサクサク感と滑らかなクリーム。
これもただ甘いだけじゃなく酸がキュッと全体を締める。
お会計は一人約21,000円程。
料理はどれもテーマがあり、細部まで作りこまれ美的センスも素晴らしい。
女性を連れて行ったら確実に喜ぶこと間違いなし。
今回は秋から冬のコースだったけどこのクオリティなら是非他の季節も味わってみたいと思いました。
ごちそうさまでした!
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