【浅草】鮓 かね庄「SNS時代の令和で至極真っ当な江戸前を味わえる希少な店」

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寿司(鮨)

本日は浅草にある「鮓 かね庄」へ。

2018年に閉店した御徒町の「鮨処 寛八」の一番弟子が独立されたお店。

店は雷門から徒歩10分と少し歩いた静かな場所にある。

オープンは2017年。

店名には「鮨」でなく一番古くから使われている「鮓」の字を使用。

この時点で江戸前文化を大切にしてるのかな?なんて勝手に解釈。

扉を開くと「いらっしゃいまし」と大将に迎えられる。

白木のカウンターが9席、明るい店内はとても清潔感ある。

常連客が多い様で、下町にある暖かさと砕けすぎない空気感が同居した様な雰囲気だ。

今回、タイミング的にアルコールなしという事でつまみ少なめ、握り多めにしてもらう。

大将: 渡辺彰さん

余計な情報は出さず、黙々と握っていく。

だが決して無口なわけではなくちゃんと温かみのある接客。

思った通りの人だ。

そして実際に料理を食べてさらにそう確信する。

以下、いただいた料理。

※動画は一番下までスクロールください


 

ホシガレイ

むっちりと締まった身。

味も濃い。エンガワも甘みも。

そら豆

蛸の柔らか煮

味付けはほんのり甘め。だけど蛸自体の味を邪魔せず味付けが相乗効果になってます。

シンプルに蛸に味があり、柔さも抜群。

真河豚の白子

トロンと滑らか、ドロッと旨味厚めの白濁エキスが舌を覆う。濃厚なんて言葉じゃ軽すぎる。

もみじおろしでピリッと。まさに丸と角。

毛蟹

土佐酢。シンプルに蟹の甘み強い。

あぁ、酒ほしい…

さて、この辺で握りに

甘み主体のフルーティなもの。

後から辛味と酸味が追ってくる。

ガリだけでも美味しくて進みます。


 

真鯛

シャリのサイズ感と切付けのバランスが良く、心地よい程度の塩と酢加減。

シャリはホロリと口の中でほぐれ米の旨味の余韻が残る。

潔い米酢のシャリだ。真っ直ぐというか。

ネタは余計な事はしない。魚を傷つけることなくひたすらシンプルに。

どのネタとも相性が良さそうな万能型。

この一貫を食べて大将の方向性が見えた。

小肌

キュッと酸が印象的な〆加減。

アオリイカ

包丁でさらに甘く仕立てる。

なかなかのねっとり感。

とり貝

プリッと食感心地よく、瓜っぽい貝本来の香り、甘み申し分なし。

赤身の漬け

湯引きの漬け。

もうそろそろ夏です。と鮪が言っています。


昆布〆による脱水、旨味強し。

中トロ

血合いぎし。脂の抜け感と香りとのバランス、常温、文句なしの一貫。


サイズ大きめで肉厚だけど脂は控えめ。

香りもあるけど幾分あっさりと。

赤貝

岸和田。香り甘みもそこそこ。

カジキマグロ

雲丹

少し冷たいかな。

蝦蛄

雄蝦蛄美味い。

車海老

熱すぎず、冷たすぎず温度帯が適温。

甘みと香りがちゃんと引き出され、凄くキチンとした仕事されてます。

穴子

低めの温度帯。溶け感いいです。

鞍掛(くらかけ)握りの玉子焼き

馬に鞍をかけた様に玉子焼きシャリに乗せる「鞍掛握り」。

クラシカルな芝海老の玉子焼きはカステラの様で和三盆の品のある甘みとシャリの酸味。

追加 干瓢

追加。醤油の主張強め甘辛がうんまい。

鯛の潮汁

味噌汁でなくお吸い物。

最後に口の中が味噌で終わらないのが新鮮。

花豆

甘み少なめ。

本日はノンアルということでお会計は18,000円。

SNS時代の令和において映えさせたり商売を優先させたり、そう言った事は一切しない至極真っ当な江戸前を味わえるお店。

つまみ、握りと余計な事はしない、ひたすらクラシカルでシンプルを貫き通していることに好感が持てた。

と言ってもどちらが正解不正解でもないわけで商売を優先させてる店もそれはそれで否定はしない。

もしかしたら今の人達にとってはそう言ったボーダーすら意味のないものなのかもしれない。

だけど江戸前文化を愛でる人には確実に刺さるものがこの店にある。ごちそうさまでした!

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