【埼玉・大宮】とらぬ狸「全ワイン好きが行くべきレストラン!とんでもないお宝があります。」

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フレンチ

埼玉・大宮駅東口より徒歩1分ほどにある「とらぬ狸」はちょいとした居酒屋のような外観だ。

アクセスこそいいが本当にこんな所にいい店があるのか?(失礼)と訝しげに訪問。

店内は気取らない雰囲気が漂い、どんなシチュエーションでも気軽に立ち寄れそうだ。

本日は「とにかく旨いワインが飲める」ということで常連さんにお誘いいただいた。

ここ「とらぬ狸」では、主にフランスワインの古酒をメインに提供しており、オーナーソムリエ自らが厳選したブルゴーニュ、シャンパーニュ、ボルドーのフランス3地方の絶品ワインを味わうことができる。

また、仏・和・創を融合させた料理とのマリアージュも楽しみの一つ。

VIPルームの壁にワインの瓶が並べられ、それを見て私は驚愕した。

1986年のコルトンシャルルマーニュだと?

ジェラルミンケースには1993年のドンペリニヨン…

一体いくらするのよ。。。

見渡ればそのどれもが半端じゃない古酒ばかりではないか。一体ここは…?

さらに常連さんがこの日にお願いしたのはなんと一人10万のコースだという。

色々ぶっ飛んでるが、これは期待できそうだ。




Henriot Blanc de Blancs NM(アンリオ ブラン ド ブラン ノンミレジム)

あぁ、旨い。泡はきめ細やかでいて、しっかりと旨味という名の果実味が感じられる。

Dom Perignon’96 Reserve For Great Britain(ドン ペリニョン1996年リザーヴ フォー グレート ブリテン)

え?これドンペリ?

酸による尖りは全くなく、微発砲の奥にある完熟した果実の様な妖艶さと円やかさ。

しっかりとしたこの果実味ってやっぱり超ハイクラスなシャンパンでしか味わえない。特に個人的にはドンペリってチャラい酒と思っていた私の価値観を見事にぶち壊した。

そもそも日本に入ってくるドンペリって本家からするとランクが低いんですって。

まずは冷やした状態から徐々に置きながら温度が常温に戻るのを楽しむことにする。

愛知・Gファーム産フェンネルの天ぷら

香味野菜であるフェンネルは爽やかな香りで揚げ物と泡で流す。

Meursault 1er Cru Les Perrieres91Domaine Robert Ampeau(ムルソー プルミエ クリュ レ ペリエール1991年ドメーヌ ロベール アンポー)

まるでゴールドを溶かしたかのような黄金色だ。

酸味による角がなく、丸く円熟しており、ひたすら芳醇。

無限に広がる様な香り。伸びる。ひたすらこの余韻を鼻腔が追い求めている。甘美とはまさにこのこと。重いがそこには気品が備わっている。もはや官能的ですらある。

Gファーム産田原ポークロース




伊勢志摩 的矢産牡蠣2種

愛知・Gファーム産田原ポークロースの塩竈焼き

艶っぽく、己を湿らせる肉質。融点は34℃。人間の体温よりも低い。

しっとりとして、噛めば重厚的な旨味に富み、脂は甘く、ミルキーな香りが広がりをみせる。もう抜群です。

オホーツク海産4月の毛蟹

年明けのオホーツク海は流氷で覆われている。
その閉ざされた流氷の下、毛蟹は流氷が運んできたプランクトンをひたすら食べ続け太る。

毎年流氷が去るのが3月下旬頃。そして4月から蟹漁が始まる。この時にとれた毛蟹を「流氷明け毛蟹」と呼ぶ。

流氷の下で美食を続けて丸々と太った毛蟹。
身はビッと詰まり、蟹味噌はバターやクリームで偽装した如くのなめらか濃厚クリーム状。

身はビッシリとつまり、筋肉質な食感は味も濃く、甘さも強い。

確かにこりゃワインが進んで仕方がない。ドンペリの96もムルソーもめちゃ合う。

Beaune 1er Cru Les Greves’19Domaine Jacques Prieur (ボーヌ プルミエ クリュ レ グレーヴ2019年ドメーヌ ジャック プリウール)

うますぎる。赤ワインのボーヌに合わせるのは…

生ハムのドンペリニョン ホセリート社産イベリコ豚3年物生ハム

料理長がペティナイフで丁寧にカットしている。だからこの薄さが可能なのか。だって透き通るもの。

乾燥しがちな生ハムは潤いに満ちており、噛めば噛むほどイベリコ豚が主食とするどんぐりの香り…それはわかんないけど塩味の奥に甘さは感じる。

この薄さだと何枚でもいけそうだ。ってことでおかわり。

イタリア産グリーンアスパラの田原ポークばら肉巻き1本揚げ

いまが旬のイタリア産グリーンアスパラに田原ポークのばら肉を巻いて一本揚げにしたもの。

ナイフでザクっと音を立て、アスパラの大地を感じさせる香りを纏った熱々のジュースにバラ肉の脂の旨味が口中に広がる。

アイルランド産ヘアフォード種Tボーンステーキ

左がサーロイン、右がヒレ。

ヒレも十分香りと味が素晴らしいのだが、僕は断然ロース派。和牛みたいに脂がしつこくないし脂もスッと香りだけ残して消えていく。それよりも肉の味を引き立たせる。

Bollinger R.D.’73Cuvee Lady Daiana Spencer(ボランジェ エール デー1973年キュヴェ レディー ダイアナ スペンサー)

フランス農家製フロマージュ

オホーツク海産毛蟹の土鍋ご飯

デザート

Volnay Caille Lieds’85Maison Leroy(ヴォルネ カイユ リード1985年メゾン ルロワ)

むしろ一人10万円ってめちゃ安くない?

一般的なレストランであればまず出会う事がない豊富なシャンパンとワイン。料理も素晴らしくこれら古酒に負けてない。

少なくともシャンパンとワイン好きなら確実に刺さるお店です。ごちそうさまでした。

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