東京・上北沢にある焼肉屋「ロース松葉」。
こちらは鳥取が誇る和牛「万葉牛」専門の焼肉店。
以前は別の牛肉を仕入れていたが紹介してもらった万葉牛があまりにも美味しく、一気に万葉牛一色にしたんだとか。現在、都内唯一の万葉牛専門店となった。東京の地から万葉牛を発信するお店だ。
以前、鳥取県にて農家・谷口拓也さんが育てた万葉牛を谷口さんと一緒にいたたくという贅沢な体験をさせていただいた。その美味さはいまでも忘れない。
と言うことで今回は万葉牛を扱う卸の「はなふさ」社長と一緒に万葉牛を存分にいただく。
こちらでは扱うのは主にサシが細かく肉質が柔らかい未経産のメス牛。
タレは無化調で全て注文後に全て手切り。
オス牛とメス牛ではメス牛の方が皮下脂肪も多く柔らかい。人間と同じだね。キメが細かい。
経産牛と未経産牛でもやっぱり未経産牛の方が肉質はいい。まぁこれに関して経産牛がダメだとは言ってないけど。
オスは硬いので食用の牛肉は生後すぐに去勢することでメス牛の肉質に近づけられる。
だから世に出回るオスの牛肉は去勢肉。
商売としてはサイズの大きいオスの方が利益になり市場で取引されるのは去勢のオスが多い。
だけど脂の質や肉のきめ細かは未経産のメス牛には敵わない。
だから万葉牛は主に、メスの未経産が中心。
これって物凄いコストがかかるわけです。
生産者がいて、肉屋がいて、お店があってまわってる。
経済性を考えたらもっと楽に儲けることはできる。
誰かが自分だけが良ければいいって考えだと実現しないこと。
万葉牛に関わる生産者、肉屋、お店はいわゆるチーム万葉牛である。
今回いただいたのはまさに前回いただいた谷口さんの育てた万葉牛。
厚さのある肉だけど繊維が細かいからスッと噛み切れる。サシはあるけどクドさがない。ミルキーな甘さと和牛香の余韻。
これがまさにおかわりしたくなる霜降りだ。
常に脂質や肉質をよくすることに努力する万葉牛。
ここは都内唯一の万葉牛専門店であり、存分に命のバトンを我々食べ手が教授させていただける。
焼肉屋に来たら勿論、タンやハラミもいいかもしれない。だけど個人的にここに来たら是非正肉を味わってほしい。
ロースターの焼肉屋だけど、しっかりと味わおうという気持ちで堪能させていただきました。ごちそうさまでした。
コメント