【東京・麻布十番】ACiD brianza「北欧の発酵×フレンチのノルディックフレンチ!」

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フレンチ

東京・麻布十番に位置する「ACiD brianza」。

北欧の発酵とフランス料理の技術が交差するブリアンツァグループによる「ノルディックフレンチ」のお店。

シェフである児玉智也さんは世界的名店「Kadeau」や「Sa.Qua.Na」での経験を活かし、「TERIYAKI LAB」で半年間ポップアップイベントを行なった後、2022年6月25日にレストランオープン。

「ACiD」は酸味。

その店名の通り、コースは発酵による酸味をテーマとし、ありとあらゆる酸味を活かした軽やかで複雑味のある調和の料理を提供してくれる。

児玉シェフは常日頃から食材の組合せを考えているらしく、修行先とも異なる料理が楽しめる。

単なる食材探しではない。児玉シェフの魅力はその巧みなバランス感覚に尽きる。王道なフレンチに発酵による酸味、そして驚くような食材を乗せ、香りや味わいを散らし、常に刺激的で最後までダレさせることがない。日頃から食べてる人ならより彼の凄さがわかるはずだ。

店内はカウンター、テーブル席があり、堅苦しくないカジュアルさが間口を広めている。

ペアリングを追加し、以下、いただいた料理。

※この動画を観るなら一番下までスクロールください




・グリーンピース Pea/Sakura Shrimp/ Mint

中には煮詰めたクリームのペーストと桜海老、上にはミントで和えたグリーンピースと塩漬けにしたレモン。

クリームの円やかさ、桜海老の香ばしさ、ミントの清涼感、レモンの酸味を一気に一口で味わえる。

・ブロッコリー Broccoli/Spice/Raspberry

フリットにしたブロッコリーの上に生ハム。生ハムにはタマリンドとフランボワーズで酸味を効かせ、玉葱やスパイスなど。

果実系の酸味とスパイスなどで味わいと香りを膨らませ立体的に仕上げてある。

・お浸し Firefly Squid/Bamboo/Tomato

蛍烏賊、筍、菜の花。

ソースは発酵させたトマトジュースにディルのオイル、山わさびと柚子の皮で香りづけ。唐辛子の発酵食品「かんずり」。

・酵母 Yeast/Sweet Bread/Chrysanthemum

ソースは焦がした春菊の泡のソース。

中にはバターで香ばしく炒めたリードヴォー、スティックセニョール(スティックタイプのブロッコリー)。

リードヴォーの円やかさと酸味が絶妙すぎる。

・雲丹 Sea Urchin/Soy Milk/Grapefruit

凍らせたグレープフルーツのパウダーによる酸味と円やかな豆乳のムースと雲丹、セロリとフェンネルを合わせたソース。




・ガレット Pork/Beer/Blueberry

そば粉のクレープと豚のビール煮込みのフリット。

トレビスと発酵させたキャベツ、発酵させたブルーベリーとサワークリームのペースト、胡桃。

ビール煮込みに色々な要素を盛り込んだ贅沢クレープ。一口食べれば様々な味わいや香りを一つづつ楽しめる構成。

・トムヤムクン Shrimp/Coconut/Lime

海老出汁のフラン、海老の身、パクチー、生姜を合わせたタルタル、揚げたプチヴェール。

ソースはココナッツとレモングラス、コブミカン、ライム。海老出汁がしっかりしてるので清涼感ある酸味が活きている。しかも香ばしい揚げプチヴェールがいいアクセントに。

・薫香 White Aspragus/Kangaroo/Truffle

フランスロワール産のホワイトアスパラ。スモークしたカンガルー。

ソースは発酵させた野菜のジュース、コンテチーズ、炭のオイル。

上にはトリュフと卵を合わせたサラダで香りとまろやかさを加える。

米麴を使用したワッフル

パンでなくワッフルなのもいい。

・桜と脂 Foie Gras/Woodruff/Cherry Blossom

フォアグラと桜を使った一品。

下は焦がしバターのパウンドケーキ、上にはフォアグラ、桜の花とパウダー、ヘーゼルナッツのクッキー、クルマバソウ。

フォアグラにケーキというかなりクラシックなフランス料理だが桜の香り一辺倒にならず、ハーブ的なクルマバソウを入れる辺りにセンスを感じます。

・燒肉 Pork/Water Kimchi/Perilla Leaf

メインは北海道産の黒豚。付け合わせは水キムチ、ピスタチオと茗荷。

ソースは豚肉の出汁と麹使ったもの。

これがやたらと旨味が強く、味が濃い。周りを乾燥させ、余分な水分を抜いているらしい。

付け合せの酸味がまた脂の甘みを引き立てる。

・磯磯山 Clam/Seaweed/Butterbur

〆のラーメンでスープは浅利による貝出汁に華やかな香りの青海苔、そして焦がした昆布で旨味を。

酸味の要素は真ん中の蕗の薹と山葵を使った佃煮で。

・発酵と松 Pine/Kombucha/Milk

下はシンプルなブランマンジェ、発酵ドリンクの昆布茶、松の新芽でハーブ的な要素を足す。

・日向夏 White Chocolate/Miso/Strawberry

下はホワイトチョコと白味噌のムース、フレッシュな日向夏、イチゴのジャム、クランブル。

上には日向夏のアイスとイチゴのパウダー。

・金柑タルト Kumquat/Mascarpone/Croustade

マスカルポーネのムースと金柑のピクルス、金柑のコンフィ、少しの塩。

クラシックなフランス料理をベースに巧みに緩急をつけた食材同士の組合せ。

様々な「酸味」は時に皿を盛り上げ、時に食材の引き立て役となる。決して飽きさせない緻密な構成力で食べ手をワクワクさせてくれるまさに未体験ゾーンだった。また季節を変えて再訪したい。ごちそうさまでした。

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