無駄にエロサス(エロティックサスペンス)
人気ミステリー作家サラが、出版社社長に誘われて、南仏の別荘に出向く。そこには社長は来ず、娘のジュリーがやってきた。奔放な性格の彼女は、毎夜ちがう男を家に連れ込み、サラに見せつけるかのように刺激的な夜を過ごしていた。サラはそんな彼女に嫌悪を抱きながらも、目が離せず、次第に影響を受けていく…
作家として成功をおさめた中年の女。
彼女は単調な自分の生活にうんざりしていた。
そこで彼氏の提案でフランスにある別荘に1人でリフレッシュ休暇にいくことに。
だけど突然彼氏の娘が家に帰ってきて謎の同棲生活になる。
その娘が所謂ヤリマンちゃん。
彼女は毎日男を取っ替え引っ替え。
そしてある時そのヤリマンちゃんがひょんな事で男を殺してしまうって話。
以下ネタバレ。
ラストは観客にぶん投げた
ヤリマンが男を殺し証拠隠滅をはかるのに協力する作家。
ここら辺から「なんで?」の連続。
で、最後まで警察に見つかることなくヤリマンは「働くことになったから」と言って家を出ていき、作家は本を完成させる。
娘がいたことを黙っていた彼氏にオフィスで別れを告げ、そこで彼氏の娘とすれ違う。
だけどあの別荘で会った娘とは別人。
そして再び別荘のシーンに戻り謎のお互い手を振るカット。
終わり。
ん?と一瞬混乱する。
あぁ、「ラストの解釈はどうぞ」って観客に丸投げだ。
確かに個人的に映画って9割は監督が作って1割は観客が想像して補完させるってのが理想の映画だとは思うんだけどこれはさすがに7〜8割くらいしか監督作ってなくない?
説明が足りなさすぎてデイビッドリンチを思い出したよ。
おそらくだけど(あくまで私個人の見解)、あの別荘にいたヤリマンは「作家の想像上の人物」なのかと。
いわゆる「ファイトクラブ」と同じパターン。
だから殺人もなかったし何もなかった。
作家は自分の代わり映えのしない生活にうんざりして疲れ切っていた。
そこでフランスの別荘でイマジネーションを膨らませていったことを映像化したということなのかな。
そうすれば作家が死体の証拠隠滅を手伝った説明もつく。
ただの想像だとすればいろんな「なぜ?」にも合点がいく。作家が勝手に頭の中で作り出してたことだから何でもあり。
まぁ、ちょっと卑怯なオチかな。
思えばこの「自分の想像上の人物だった」パターンって「ファイトクラブ」以降めちゃめちゃ増えたよね。
それだけあの映画がもたらした衝撃って凄かったんだなとこの映画を観て改めて感じた。
だけどこの映画の独特な静けさというかテンポ感は好き。
深夜に部屋を暗くして酒を飲みながらじっくりみるのに最適な映画だと思う。
ハリウッド映画にあるような派手な演出はなくヨーロッパらしい行間を読む感じの映画。
あと無駄にエロい。
監督はプールサイドで寝ているヤリマンちゃんの画を撮りたかっただけなんじゃねぇかな。
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