ジュラシック・ワールドの三部作のうちの二作目を観たんだけどこれが稀にみる酷さだった。
脚本がね。
あの大惨事から3年。
大人気テーマパーク「ジュラシック・ワールド」は、今や放棄され、恐竜たちがたくましく生き抜く、野生の島へと姿を変えていた。
しかしある日、島内で巨大な火山噴火の予兆が観測される。
タイムリミットが近づく中、選択を迫られる人間たち。
恐竜たちの生死を自然にゆだねるのか、それとも命をかけて救い出すのか
以下ネタバレで思った事を述べていきます。
毎度お決まりのパターン
邦題の「炎の王国」とは恐竜たちがいるコスタリカの島が火山噴火すると言うことでつけたんだろうけどそもそも島での話なんか早々に終わる。
その後は屋敷に連れてこられた恐竜達が競売にかけられるスケールダウンする話で占められており、明らかにタイトル詐欺である。
そして結局のところ今回も金儲けにはしる人間の話だったわけでこのパターン一体何度繰り返せば気がすむのだろうか?
一作目の「ジュラシック・パーク」は生命の尊厳を無視し傲慢にも恐竜を復活させてしまった挙げ句に制御できなくなった恐竜が暴れまわってしまうという人間の愚かさを描いた傑作だった。
二作目の「ロスト・ワールド」でも恐竜を金儲けの道具にしようとした人間にちゃんとしっぺ返しが起きるという話でこれも話としてはなかなか面白いものだった。
もうこれから広げるのは厳しいだろうと思っていた矢先に三作目が作られ、これがまた酷い内容でただの恐竜との追いかけっこのB級映画に成り下がり、そこから「ジュラシック・ワールド」という新シリーズが作られ、話としては毎度お馴染み「傲慢な人間が痛い目に遭う」というパターンの世襲。
今度こそはと思ったけどやっぱり今回も金持ちで傲慢な人間が痛い目に遭うお決まりのパターンだった。
あとは困ったら他の恐竜が助けてくれるパターンももううんざり。
結果全部ラッキーというご都合主義的展開。
なんで同じ事ばかりするの?
せっかく「火山噴火」という面白い要素があるのになぜそれを活かさない?
全くもってガッカリ映画。
絶対に助かる、絶対に死ぬキャラ
唯一この映画で子役の女の子(金持ちの孫)が登場するんだけど好きだった爺さんは死ぬし(殺される)し、自分自身がクローンってわかるし、恐竜に追いかけられるし本当にめちゃめちゃな日だよな。
しかも最後には「自分はクローン」って簡単に受け入れてるし。
なぜそんなに盲目的に信じられる?
ハリウッドでは子供が食われることはないから(クレームが入るので)この子は死なないってのは分かりきってる。
だから観ていて特にドキドキもしないんだよな。
これが恐竜に足とか喰いちぎられでもしたら流石にドキドキするよ。
逆に死ぬフラグ立ってるキャラは悪役と決まりきっている。
散々イライラさせといて最終的に恐竜に食われてお役目御免。
もはやあとは「いつ喰われるか」だけしか観てない。
このわかりやすーい勧善懲悪はアメリカ人も好きなのね。
けれど単に金持ちが悪っていうの描き方も今更すぎるし単純だよ。観ていて本当に退屈だった。
賛否両論あるエンディング
最後は恐竜を殺さずに人類と共存させるっていうエンディングなんだけど流石にそれはないんじゃないか?
主人公たちの勝手で自己満な行動のせいで恐竜に喰われる人間沢山出てくるぞ?
人の命奪うことになるんだぞ?
次回作は街中で恐竜が暴れまわるって話かな?
これで人を喰いまくって主人公たちが罰せられる話ならまだ面白そうだけど。
もはやギャグかと思ったくらい呆気にとられた。
スピルバーグが作ったものをよくもまぁこんなクソみたいなC級映画にしてくれたものだ。
確かにCGとか恐竜の動きは迫力はあったけどいくらなんでも脚本が酷すぎる。
一作目のオマージュ部分があると言うけどもういいよ、オマージュは。毎回オマージュばっかじゃねぇか。
オリジナルで勝負してくれ。
って文句言いながら次回作も観るけどな!
コメント
炎の王国がタイトル詐欺なのは、ストーリー的に意味のある原題から酷い変え方したせいなので、そこは映画制作スタッフの責任ではないです。
ボヘミアン・ラプソディを立川の極上音響で是非観て欲しいです!
DVDじゃなく出来れば映画館で…