【人形町】天ぷら やぐち: 天ぷらの神様 早乙女哲哉氏のDNAを継ぐ人形町の名店!天ぷらの普遍的な旨さを堪能!(15軒目)

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店主の谷口一樹さんは天ぷらの神様と言われている早乙女哲哉氏の元で20年以上にわたり研鑽を積み2020年7月人形町に「天ぷら やぐち」をオープンさせた。

場所は人形町駅から徒歩5分ほど。直ぐ近くに同じ天ぷら屋の「日本橋 蕎ノ字」がある。

ランチの天丼が安くて美味いと評判だが天ぷらはやはりコースでいただかないと。という事で19時に予約。どうやら時間制ではないみたい。

本日も満席。

店内、見渡すととても綺麗に掃除されているのに気づく。ピカピカの揚げ場、単純に気分がいい。流石です。

 

大将: 谷口一樹さん

非常に穏やかな方で人当たりも良くはじめての人でもとてもリラックスして過ごせます。

修行先は「みかわ」のみ。18歳から修行に入り、早乙女氏のもとで23年間にわたり「みかわ」の天ぷらを学んだ。

単に受け継ぐだけでなく自身の天ぷらを磨くことも怠らない。

以下、いただいた料理。


 

 

蕪とズワイの餡掛け

最初の一品は蕪と蟹を使った餡掛けで胃を温め、天ぷらを迎え入れる準備を。

 

車海老

サクッ、プリっと海老の弾力を感じ半レア状態のまま引き出された火入れによる甘さを堪能。

あぁ、旨い。見事。これぞ海老天の理想ですよ。

 

車海老2本目

尻尾まで美味しくいただきました。

 

海老頭

サイズも大きく繊細さよりもバリッと豪快に。

まずは香ばしさ。身の旨味、味噌のコクと海老天の全ての要素を満たす。

特に海老の香ばしい香りはいつまでも余韻に浸れるほど香りがいい。

 

高温でしっかりと揚げられた鱚は身はふっくらと柔らかくそして繊細に。

江戸前晋作の様にトロトロではないがこれはこれで王道の旨さがある。

 

大黒舞茸

新潟。かぶりつけばジャワっと舞茸エキスが滲み出る。衣でちゃんと舞茸汁、旨味、香りがコーティングされてる。

 

墨烏賊

ねっちりとした気持ちいい食感。

 

雲丹の大葉巻き

雲丹にはなるべく火を入れない様に大葉でコーティング。おかげで雲丹は溶ける様にトロットロ。

 

キノコのカラシポン酢和え

口直し。


 

 

ヒゴムラサキ

熊本の赤茄子。大将より「相当熱いので食べるの待ってください」とストップがかかるが熱さも旨さと思ってる私はパクりと。

かなりサクサクに揚げられ液状化した茄子は旨さと危険の隣り合わせ。

皮を剥いてコーティングする意味でたっぷりと打ち粉をつけてある。イメージとしては焼き茄子か。

 


 

ワカサギ

淡白な魚だけど香ばしく揚がってます。

 

銀杏

衣は薄く食感と香りを残す。

 

牡蠣

大船渡の牡蠣。こちらは厚めの衣でしっかりと牡蠣の旨みを封じ込める。

 

メゴチ

カリッとしっかりめに揚げられておりとにかく香ばしさが印象的。

メゴチはクセのある魚なのでそれを消すために香ばしなる様にあげているんだとか。

 

穴子

鉄箸でサクッと割る演出はこちらでも健在。

割れた瞬間穴子から湧き出る湯気と香ばしい香り。

皮と身の間のクセを香ばしさに変える。

クリスピー感にホクホクで脂ののった穴子

蒸して焼く、まさに師の天ぷらここにあり。

 

食事は天丼か天茶の2種類から。

本日は胃が元気なので天丼を選択。

 

食事

蓋をとると甘辛のタレのいい香りと共に小柱の天丼が姿をみせた。

割ってみると中はトロトロだ。

印象を変えるため揚げ方を変えてるんだ。

卵ご飯を食べるようにサラサラっといただきました。

 

赤だし

 

ラフランスのシャーベット

天ぷらの油を冷たい爽やかなシャーベットで流す。コースはこれにて。

 

お会計はビール、日本酒数杯飲んで22,000円。

基本、タネは寝かさず鮮度重視。脂はみかわ時代と変わらず2種類をブレンドだが配合は変えてある。

脱水とメイラード反応による香ばしさ、蒸しの技法は早乙女氏の天ぷらを綺麗に継承。

極端な高級食材は使わない。あくまで受け継いだ技で勝負。

王道でありながら普遍的な天ぷらの旨さを改めて堪能した。

ごちそうさまでした!


 

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