日本橋のイタリアンレストラン「Da GOTO」にてホワイトアスパラガスをテーマにした特別コースをいただきに参りました。
使うホワイトアスパラガスはフランスロワール産。
国産のものは太いものがなかなか少なく味わいが繊細なのに対し、ロワール産は香り、味わいがはっきりと強い為メインディッシュにもなり得る食材。
今宵はそんなホワイトアスパラガスをありとあらゆる形に調理した春の特別コース。
以下、いただいた料理。
前菜
グリッシーニ、パーネカラザウ、ゼッポリーニ、グリーンオリーブとダゴトウでは定番の前菜。
と思ったらいつも青海苔を入れるゼッポリーニは発酵前からホワイトアスパラガスを刻んだものと釜揚げしらすを混ぜて作ってある。
磯とは異なる大地の香りのゼッポリーニが新鮮だ。
パンナコッタ
ホワイトアスパラのピューレ、アスパラの茹で汁に生クリーム、牛乳などでパンナコッタに。上にはオマール海老と殻からとった出汁をマリネにし、エストラゴン、オリーブオイルで仕上げる。
冷製の柔らかな味わいにアスパラの香りはしっかりとして、甲殻類の香りも同時に寄り添う。
桜鱒 フルーツトマト キャビア ピサンリ
下茹でし、トマトウォーターに漬け込んだホワイトアスパラ、塩やハーブでマリネし皮面だけ焼いた桜鱒、トマトやバジリコを使ったソース、上にピサンリというタンポポの葉っぱを添えて。
カステルフランコ、ピサンリの苦味。
これらをみずみずしいアスパラやトマトの酸味、鱒などと合わせて食べることでグッと味わいに深みが増すから不思議だ。この野菜の苦味たちとロゼワインはわかりやすいほど相性がいい。
カチョカヴァッロチーズ パンチェッタ 卵
ソテーしたパンチェッタから出た脂で下茹でしたホワイトアスパラをソテーし、南イタリアのカチョカヴァロというチーズをスライスしオーブンで焼き上げた王道の本前菜。
半熟にした玉子と共に。
アスパラは温かいとさらに香ばしい香りが印象的。チーズ、パンチェッタ の塩味、玉子の組み合わせはやっぱ旨いね。
ウサギのアニョロッティ
ピエモンテ州の肉詰めパスタ「アニョロッティ・ダル・プリン」。中身はウサギのもも肉を骨付きのまま煮込んでほぐしたものと、アスパラガスのピューレを。
スープにもホワイトアスパラガスの茹で汁を使用し姿形はないが存在感だけはある一品。
リゾット リードヴォー トリュフ
ホワイトアスパラの茹で汁を使って炊き上げたリゾット。仔牛のリードヴォーはマルサラ酒でソテーしてある。プリプリのリードヴォーの旨味、塩味、アスパラの香りとトリュフの香り
仏 ロゼール産仔羊
デリケートな身質とミルキーな香り。
骨付きのラムチョップはハーブでマリネしたあとオーブンで焼き上げ直火で炙って香ばしさをプラス。
もも肉は煮込み、卵黄を使ったカルボナーラソースに近い感じで仕上げてある。
アスパラガスは時に主役となり時に一歩下がって引き立て役となる。
ドルチェ
ソースがホワイトアスパラとホワイトチョコレートを混ぜたもの。
マンダリンの香るチーズケーキ、ミルクのジェラート、清見オレンジ、クランブル。
本日のお酒
三日間お疲れ様でした。
本日のお会計は約20,000円。
ありとあらゆる調理法でホワイトアスパラガスをメインに据えた限定オリジナルコース。
フランスロワール地方のホワイトアスパラガスが故の滋味香る食材と存在感。
なにより後藤シェフによって作られる胃もたれのない優しい料理は決して嫌味にならず、一辺倒にならず、王道料理でもしっかりと個性を発揮させる。
また季節を変えて、お邪魔します。
ごちそうさまでした。
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