【映画】二つ星の料理人「料理人としても一番嫌いなタイプだった」

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2016年/アメリカ映画/101分

シェフとしては最高だが、人間的には欠点だらけの二ツ星の料理人アダムは、問題を起こしてパリから逃げ出す。
死んだと噂されて3年、もう一度、料理人として再起をはかるため、ロンドン美食界の友人トニーのレストランに乗り込む。
「世界一のレストランにしてやる」と自分を雇う約束を取り付け、女性料理人のエレーヌ、パリ時代の同僚ミシェル(オマール・シー)など最高のスタッフを集めていく。
しかし、ブランクの間に、調理方法からレストランの内装まで、料理界のトレンドは劇的に変わっていた。
さらに未解決のまま逃げ出した過去のトラブルが彼を襲う。
そんななか、遂に客を装ったミシュランの調査員が店に現れるが──。


 

この料理人、嫌いなタイプだ。

料理人ってのは客に美味い料理を食わせたいから料理を作るんじゃないのか?

この主人公が考えてるのはミシュラン三つ星を取ることばかり。え、なにそれ…

ミシュラン三つ星を取りたいがために料理をしていて客の方のことなんて全然見ちゃいない。こんなの論外でしょ。これの一体どこが「シェフとしては最高」なのか?

結果なんてのは後からついてくるもの。

ミシュランなんてのは審査基準があってそれに合致してるかどうかだけの問題。

料理をする動機がミシュランで三つ星を取りたいからという時点で料理人が料理を作る本質から外れてしまってる様に思えてならない。

そしてなんと言ってもこの主人公、むやみやたらとキレ過ぎ。

「ディナーラッシュ」見た時も同じ事思ったんだけどヨーロッパの厨房ってあんな罵声とぶもんなのかな?

平目を無駄にしたからといって皆んなの前で「平目に謝れ!」と従業員にパワハラ発言するくせに自分は皿投げまくって一体何枚無駄にしてんだよ。

うまくいかなかったら喚き散らして物に当たって本当こいつ幼稚園生並みのレベル。

部下ができないのは上司の責任ですよ。

料理人としてもなんだかズレてるし人間的にも未熟すぎて痛々しすぎるレベル。

ただカッコ良さげにふるまる非常に薄っぺらいタイプです。

シエナミラーもなぜああまで罵倒されてあの男について行くのが理解不能。

それに余計なラブロマンスいらん。

キスシーンの時に魚をビニール袋みたいなのに入れてバサッと地面に落とすんだけどありえないでしょ。食材だよ?

料理人にとって命だろ?

肝心の料理シーンはほんのわずか。

テンポは良いのでそれなりに緊迫感はあるがもっとじっくり完成した料理を見たかったのが本音。

何かこの店のスペシャリテを生み出す話とかあれば尚良かったんだけどそれも特にないまま終わってしまった。

一体この店の何が凄いのかがいまいちわからない。

これだけ三つ星に拘る凄い料理人みたいな描かれ方してるけどやっぱり最後まで主人公が好きになれなかった。

やがて自分の過去の行いの報いを受け、仲間の大事さに気づくというかなりベタベタな感じで映画は終わる。

やっぱり信頼、謙虚。

一流の料理人になるにはこれが一番の近道なんだな。

ミシュランが凄いって言ってるから凄いじゃない。凄い店だからミシュランが評価しただけのこと。評価に踊らされるなかれ。

コメント

  1. さっさん より:

    「ディナーラッシュ」の舞台はNYでヨーロッパじゃないです。
    いずれにしてもこの映画の批評をなぜ今さら…