千葉県柏市にて、今年の4月27日にオープンしたばかりの「鮨 匠海」へ。
匠海とかいて「たくみ」と読む。
この辺りはほとんど高級店がなく、柏市で随一の高級鮨屋を目指す。
店内はコの字型のカウンターが8席。
決して大箱ではないが一本木のカウンターや照明など高級感溢れる空間。
大将 : 永山庄蔵さん
地元は福島県いわき市。
父、祖父と鮨職人の家系。
東京で研鑽を積み、金太楼鮨主催の鮨職人技術コンテストの江戸前鮨部で優勝経験を持つ実力者。
おまかせコースは17,800円。
だが出てる食材はキャビア、雲丹、毛蟹など高価なものばかりでかなりお得なコース内容だと感じる。
握りは無駄のないキレのある動きで素早く仕上げつまみから一気にモードが切り替わる。
以下、いただいた料理。
花モズク
繊維は細く、シャキっと食感は爽快、オクラと共にヌメリが効いて酢が立つ。
つまり美味しいモズクということです。
海葡萄とワカメ
お造り
宮城県七ヶ浜のマコガレイと北海道羅臼の牡丹海老。
マコガレイの肝はカワハギにも通ずるふくよかな旨味が印象的だ。
北寄貝
北海道噴火湾。
両面を少し炙り甘さと香りを引き出す。
バフンウニ
まさかバフンウニだけという潔さと贅沢さ。
塩によって甘味がさらに引き立ちます。
漬け鰹
漬けた鰹を出汁の入ったポン酢と共に。
稚鮎の佃煮
日本人みんな大好きな甘辛の味付けと肝の苦みとの組合せが最高の酒肴。木の芽をアクセントに。
キャビア
レジーナというフレッシュキャビアを少量のシャリと共に。
3%と塩分濃度が低いのでとにかくまろやかで卵本来の味わいがはっきりしてます。軽くスモークしており風味もいい。
鮟肝
北海道余市。味付け濃いめの奈良漬と共に。
牡蠣
50°で低温調理した牡蠣に出汁は白ポン酢と出汁で割ったもの。
蒸鮑
4時間蒸した鮑は香り高く、ほんのり岩海苔のを入れ磯の化粧を施した旨味ある肝ソースにつけて。
9品ものつまみは手は加えるが素材自体のポテンシャルを尊重し、決してやり過ぎない塩梅が好みでした。
さて、ここから握りへ。
大トロの炙り
米は主に石川県のコシヒカリを使用し、赤酢で仕上げたシャリはつまみの量とのバランスを考慮し幾分小さめ。
咀嚼すればするほど米の旨味が感じられます。
鮪卸はやま幸。
脂は力強く、香り高い定置網の鮪でまずは胃袋をガッと掴む。
鯵
脂の含有量豊富で味わいも豊か。
島根のブランドのどんちっちでした。包丁による口溶けもいい。
ノドグロ
対馬。皮付き。身はしっとりと。
赤酢がしっかりと脂を支えます。
毛蟹
わりとテンション高めのネタが続いた後はメイン級の毛蟹。ものすごい量です。
本当にコース17,800円?
これだけ頬張れば口福に満ちる。
中トロ
高知。111キロ。
季節に反して脂があり香りの主張もそこそこに。
大トロ
べったら漬け
時知らず
トロンと口当たりよく鱒の香りが爽やかに鼻から抜ける。
金目鯛
金目鯛を少しづつ崩せば脂が椀内に広がる和食の美学。冬瓜もうんまい。
鰯
境港。クドさはなくバランスのいい鰯。
蒸し鮨
イクラ、穴子、雲丹の蒸鮨。
ご飯の上には桜海老を。贅沢食いです。
蛤
鹿島。
牡蠣の様なクリーミーさがあり木の芽がアクセント。
赤身の漬け
雲丹
なんと本日3回目。しかも結構こんもり盛ってくれました。
穴子
半分にカットしツメと塩の2種類で。
ホワホワの熱々。
蜆の吸い物
青森の十三湖。
出汁をとってさらに追出汁を追加したコハク酸の旨味溢れるお吸い物。
トロタク巻き
玉子焼き
栗アイスのモナカ
お会計は約25,600円。
一万円台のコースにも関わらず扱う食材は豪華。量も豊富ときた。
質や価格でみてもかなり満足度は高いです。
つまみ、握り共にひと手間は加えるが決してやり過ぎないバランス感覚に富んでいる。
比較的今回は脂系に傾倒していたがシャリは小さめなので最後までもたれる事なくコースを終われる。
更なる進化を楽しみに。
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