【静岡県静岡市】てんぷら成生「天ぷらを静岡で表現するここにしかない天ぷら」

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天ぷら

いまや静岡県を代表する予約困難な名店「てんぷら成生」に、幸運にも訪れる機会があった。

新幹線だと11時ちょいに静岡駅到着。時間の12時には早過ぎるので静岡駅より30分ほど店まで散歩することに。

浅間神社に隣接する木造平屋建ての豪華な店舗。門構えからして別世界。

待合室には重さ3トンの富士石が鎮座しひんやりとした心地良さが訪れる人々の心を落ち着かせてくれる。

料理長の志村さんは、日本有数の漁場である駿河湾の海の幸をはじめ、静岡県内でとれる新鮮な食材を用いた天ぷらを目の前で揚げて提供してくれる。

店主:志村剛生さん

温度の異なる2つの鍋でテンポよく揚げていく。

天ぷらという真っ白なキャンパスに目一杯「静岡」を表現しているが、定番の車海老や穴子は出てこない。

そうか、ここはネタに仕事を施す江戸前の天ぷらとは若干毛色が異なるようだ。

出てくる食材は地の利を活かした豊富で新鮮な静岡食材。時には豆鯵なんて焼津の温石で前に食べた食材までも。静岡にきたなぁと思わせてくれる。

「翌日もたれない」とは言われてるが、油は結構多いです。まぁ天ぷらは油を食べるものだけど決して軽くはないです。

天ぷら自体、確かに美味しいが、何故か感動は薄い。何故だろう?と考えた末に出た答えが、サスエ前田魚店の魚だからだと行き着いた。

どこへ行ってもサスエさんの指定した〆方なので新鮮味がない。こう言ったらサスエ批判になるかもしれないが、そうではない。サスエ前田魚店は焼津を代表する魚屋で確かに静岡の食文化を底上げした存在だ。

だが職人に〆方まで指定するやり方に反サスエ派まで出てきているのは静岡のグルメ事情に詳しい方々ならご存知だろう。

いまや静岡の予約の取れない店にはサスエ前田魚店の魚が卸されているが、何を食べても新鮮味がなくなってきているのも事実。

私は静岡食材にみせられ、静岡に足繁く通っているが、現に若干マンネリしつつある静岡グルメが今ひとつずば抜けるには従来のやり方から脱却する必要があると思われる。

完成された成生はこのままいくとして、さて、静岡のグルメ事情は今後はどうなるやら。

以下、いただいた料理。




カサゴのお椀

ハタ

油で温度を常温に戻したハタ。この温度だと油は入ってないです。ねっとりとした旨味が舌に絡みつきます。

鰆と平貝

平貝は巨大で手で食べるよう促される。確かにこりゃ肉だな。ワシワシ食べる平貝の食べさせ方は斬新だ。

太刀魚

サクサクの衣にふわりと軽い太刀魚に最後に皮目の香りに品があります。

朝どれのアスパラ

春らしい土っぽさと噛み締めると溢れるアスパラジュース。

アスパラ

アスパラの下の部分を少し揚げ時間を長くして。

牛蒡

青魚って天ぷらにしないよね。理由は足がはやくて臭みが出るから。このような地の利を生かしたネタはまさに静岡ならでは。

椎茸

舌触りよく、なんとも香りがいいじゃない。




白甘鯛

松笠揚げ。いやぁ、旨い。

浅利

地元の浅利。ミルキーで甘く、蛤と言われてもわからないかも。

豆鯵

足がはやい小さい鯵。

朝採れ野菜

中には鰹と揚げたケール。

エボダイ

未室はきめ細かい。大葉は繊細な身質をまもるためらしい。

剣先イカのゲソ

サツマイモのエアーズロック

サツマイモ

長時間低温で揚げてましたね。

あえて粗い塩をふって甘味を引き出す。

かさご

脂ののりも抜群、最後の皮目の香りも特徴的。

アカザエビ

味噌と内子。

小鯵

クミンとコリアンダーで風味付け。変わってるけどなくてもいいかな。

味噌汁

食事

本日出てきたネタのフルコース。

食事の後は茶室で志村さんからいただく緑茶と共に、作りたてのソルベを。

敷地内には約1,800平方mの広さを誇る日本庭園があり500年以上の歴史を感じさせる風情が漂う。

ちなみに夜はライトアップされるみたいです。

本日のお酒

お会計は一人65,000円。

うーん、ワインそんなにするかな?少し高いというのが素直な印象。

間違いなく美味しいは美味しいです。経験として一度は。ごちそうさまでした。

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