本日は軽井沢にある「レストラン ナズ」へ。
シェフの鈴木夏暉氏はなんと26歳。
イタリアで修行した後、デンマークにある世界一のレストランと呼ばれる「noma」や「kadeau」で経験を積み、一棟貸しの別荘地であるGREEN SEED軽井沢内にお店をオープンさせたのが2020年の9月のこと。
ランチは2組、ディナーは1日1組。
小学生の頃の鈴木シェフはゲームには見向きもせず、ザリガニを採ってきては自分で料理をしていたくらいの生まれながらの料理人だったそうだ。
料理は北欧料理の発酵文化やイタリアン、素材を活かす日本料理の要素などを取り入れたここでしか食べることができないイノベーティブなもの。
店内の木材からはぬくもりが感じられ、窓からは軽井沢の緑が見える何とも言えない素敵な空間で料理をいただいた。
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以下、いただいた料理。
トウモロコシのムース
クリームなどは使わず、初取れのトウモロコシの水分とミネラルウォーターだけで時間をかけじっくりと炊いたムース。
上には発酵させた宮崎マンゴー、アマゾンカカオのカカオミル、燻製をかけたオイル。
トウモロコシの甘みとコクに宮崎マンゴーの果肉感、アマゾンカカオ、共にもったりとした味わいの中のアクセント。
一体となるより食べ進める毎に甘みの中に酸味やカカオのコクを一つ一つ掴んでいく様な感覚。
大門素麺
モチモチっとした大門素麺に青森県産の雲丹を和え、上にキャビアを。
ソースは発酵させた胡瓜を絞ったエキスにスダチなど入れたもの。
雲丹の円やかさにキャビアの塩味、スダチのソースで酸とバランス良く。上の発酵させた胡瓜は糠漬けのような味わいで非常に個性的なアクセントに。
信州サーモン
12~16日間熟成させた八千穂漁業の信州サーモンを2週間常温で発酵させた蕪をカットし覆ってある。
ソースは発酵させたトマトを絞ったエキス、ザクロの香りを移したスープ、青紫蘇など。
サーモンは口の中の体温で溶け込む様な火の入り方。ここでも酸の使い方が抜群で発酵による一体感を堪能できた。
スキン
時間をかける際にできた表面のスキン。
こちらは少し燻製させている。少し味が濃いめ。
ズッキーニのデクリネゾン
ズッキーニを焦がす様にローストして絞ったエキスのジュレ、90%が水分のズッキーニを脱水し残りの10%をアイスにしたもの。
これがすごく甘い。こんな味なんだ。
一番上はズッキーニに火を入れ乾燥させチップにしたものを林檎のジュースなどで戻してあげたもの。
ズッキーニ一つで色んな表現方法を皿に落とし込んだ。足してる様で食材を足してない。
鮎の春巻き
万願寺唐辛子を素揚げして鮎の肝と和え身を包み春巻きにしたもの。
濃縮されたスイカのソースは赤ワイン酢とカラブリアの唐辛子を。
パスタ
自家製の平打ちパスタを2か月半熟成させた牛すね肉を使ったソースで。
パスタの茹で時間はなんと2秒。生麺と乾麺の間の様な独特な食感。チーズは必要最低限。お陰で牛肉の旨味をしっかりと感じられた。
シャラン鴨と短黒牛
シャラン鴨
まわりが黒いのは発酵させたブルーベリーや発酵させたプルーン、黒にんにくをソースにして焼きながら塗っての繰り返しで味をつけたもの。
日本ではこんなの見たことないと思ったらnomaでは既に当たり前の様にやってるとのこと。
肉の味付けってこう言う風にすれば良いのか。
短黒和牛
黒トリュフを豪快にかけて。リブで脂が少し入ってる部位。脂身が美味い。
サザエのリゾット
炊き込みご飯とリゾットの間の様な食感。
サザエは甘く、オイルとレモンの果汁でさっぱりと。
カシスのデザート
カシスの香りをうつしたアイスクリーム、赤ワインで煮た生カシス、カシスの木のオイル、カシスの葉っぱのチュイルとここでも先程のズッキーニの皿と同じ様にカシスで様々な表現を。
ヘーゼルナッツのケーキ
つなぎを一切使っていないグルテンフリー。
お会計は33,900円。
これまで鈴木シェフが経験してきた北欧料理、イタリアンのエッセンスをシェフなりに再構築し皿に落とし込む。クリエイティブで刺激的だけどこれらの皿を通じて地元信州の食材を大事にしているのがとても伝わった。
この先、鈴木シェフは一体どうなってしまうのだろう?軽井沢でニュー・ノルディック・キュイジーヌに触れる事ができいまだ興奮治らない。ごちそうさまでした!
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