今年の5月1日に東京・新富町にオープンしたばかりのイタリアンレストラン「PRIMO PASSO」。
イタリアや日本の星付きの有名店にいた藤岡智之シェフによるお店。
イタリア修行時代に藤岡シェフがお世話になったレストラン「Quattro Passi (4つのステップ)」に敬意を表し、店名を「PRIMO PASSO (最初の第一歩)」とした。
場所は新富町駅からでも、銀座駅からでも徒歩圏内。
入り口の看板がやや小さいので少し迷う。
確認しようとしても電話番号がないから自力でなんとかするしかない。
予め余裕をもって来る事を勧めます。
店内はオープンキッチンが見える横一列のカウンターと個室あり。
コースは16,500円 (税込)という金額も良心的。
藤野シェフの料理は見ためこそ一見シンプルだが味わいや香りなど緻密に構成され、見た目と味のギャップに驚かされる。
動画だとより空気感がわかります❗️一番下までスクロールしてご覧下さい‼️
以下、いただいた料理。
・青魚のコンソメ
一品目は鯵と鯖を丸ごと使ったクリアなコンソメスープ。
なんとも日本人には馴染み深い香りがしてきます。味わい深く、魚介の旨味に満ちたエキスが胃を温めてくれる。
・リコッタ スカモルツァ パルミジャーノ 生ハム
パンツァロッティ。中にリコッタ、スカモルツァ、パルミジャーノを詰めて揚げたパン。
フワッと軽い生ハムの塩味、サクッと揚げたパン、ふくよかな濃厚チーズ達。まずこれで胃袋を鷲掴みされる。これ嫌いな人はチーズ嫌いな人くらいでしょう。
・カッペリーニ 雲丹
蛤、昆布出汁で和えた冷製カッペリーニに紫雲丹、香味干しという佐賀の海苔を乗せて。
昆布の旨味にさらにコハク酸による旨味を重ね、雲丹の甘味に、海苔の香りを加えてあげる。凄くシンプルな構成なんだけど、めちゃバランスいいしセンスが光っております。
ちなみに「香味干し」とは、有明海で育て上げた「佐賀のり」を海から収穫してきたそのままの状態で乾燥し、焙煎させたもの。従来の板海苔との違いは海苔の細胞を傷めないため、海苔本来の香りと味わいが最大の魅力。
・子持ヤリイカ アスパラガス アーモンド
バターで香ばしくソテーしたグリーンアスパラガスと炭火でサッと焼いた子持ちヤリイカ。
白いソースはニンニクのソース。シロップ漬けにしたレモンの皮。シチリア産のアーモンドで作ったペーストをひいて。
ここでもバター、炭による薫香などの香りにヤリイカやソースのコクと旨味、レモンによる酸味など多角的な味わいの散らし方が秀逸です。
・伝助穴子 黒バルサミコ
京都の伝助穴子のフリットはサクッと、身はふっくらと。存在感ある黒バルサミコのソースの果実味と紫蘇の香りも爽やかに。
・スパゲッティ トマト
赤トマトと黄色トマトを使うから鮮やかなオレンジ色なのね。
バジル、オリーブオイルを使った至極シンプルなトマトソーススパゲッティは酸味が綺麗です。
・トルテッロ 空豆 グリーンピース
牛スネ肉と鶏出汁、バルサミコ加えてじっくり煮込んでペースト状にしたものを中に詰めて。
ソースはチーズ、バター、グリーンピース、ソラマメ。アクセントにミント加えて。
・ななつぼし 北寄貝
鶏出汁で炊いた北寄貝のリゾット。北海道の「ななつぼし」というお米を使用。
濃厚で旨味に富むリゾットだけど、さくらんぼの甘味がまた皿を華やかに仕上げる。
・サラダ
トマトのサラダです。トマトのエキスをジュレ状にしたもの。
上にはバジルとルッコラ。オリーブオイルが旨い。
・十勝ハーブ牛 葉山葵
サーロインの部位を炭火で焼きあげた。
ソースは牛のスジでとった軽めのもの。
赤身とサシのバランスもいいです。メインだけどハーブ牛だと軽やかでいいですね。
・カプチーノ
なんとパスタをカプチーノ仕立てで。牛乳の泡の下に、全卵の手打ちタリオリーニ。
浅利と昆布出汁のスープ仕立て。
・ピスタチオ ヨーグルト あまりん
左から埼玉の「あまりん」という苺。
真ん中はヨーグルトのジェラート。下はクランブル。
右はイタリアのシチリア産のピスタチオを使った濃厚なパンナコッタ。
・シュークリーム
果実のフランボワーズのパウダーをかけたシュークリーム。
お会計は約31,000円。ワイン頼みすぎたかな。
パスタ4種類にリゾットで炭水化物が5品。それでもペロッといけたのは一皿一皿重くなりすぎないように計算されたコースとしての構成力のおかげ。
オープン当月でこのクオリティなので、さらに進化していくことでしょう。また再訪が楽しみなお店です。ごちそうさまでした。
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